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となりのトトロのあらすじと感想を徹底解説!心に残る名シーンと深いメッセージ

となりのトトロってどんな映画?基本情報と魅力

「となりのトトロ」は1988年に公開されたスタジオジブリ制作のアニメーション映画です。

監督は日本を代表するアニメーション作家、宮崎駿。

昭和30年代の日本を舞台に、田舎へ引っ越してきた草壁家の姉妹・サツキとメイが、森に棲む不思議な生き物「トトロ」と出会い、心温まる交流を繰り広げる物語ですよ。

公開から30年以上経った今でも、子どもから大人まで幅広い世代に愛され続けている不朽の名作と言えるでしょう。

トトロの横顔はスタジオジブリのシンボルマークにもなっており、日本のアニメーション文化を代表する存在です。

この作品の魅力は、ノスタルジックな田舎の風景、家族の絆、子どもの純粋な心、そして自然との共生というテーマが丁寧に織り込まれている点にあります。

何度観ても新しい発見があり、年齢を重ねるごとに違った感動を味わえる作品なんですよ。

となりのトトロのあらすじをネタバレ解説!ストーリーの全貌

ここからは「となりのトトロ」のあらすじを、ネタバレありで詳しく解説していきます。

まだ映画をご覧になっていない方は、先に視聴されることをおすすめしますよ。

【起】田舎への引っ越しと新しい生活の始まり

物語は、草壁一家が田舎の古い一軒家へ引っ越してくるところから始まります。

父のタツオは考古学者で、12歳の長女サツキと4歳の次女メイを連れて、母・靖子が入院する七国山病院に近い農村地へとやってきました。

新居は近所の子どもたちから「お化け屋敷」と呼ばれるほどの古い家でしたが、広い庭があり自然に囲まれた素敵な環境です。

引っ越しを手伝ってくれたのは、家を管理していた近所のおばあちゃんとその孫のカンタ。

サツキとメイは家の中で「まっくろくろすけ」と呼ばれる黒い小さな生き物を発見し、大はしゃぎします。

おばあちゃんはそれを「ススワタリ」と呼び、子どもにしか見えない存在で、人が住むようになるといなくなると教えてくれました。

田植え休みの時期、3人は七国山病院へお母さんのお見舞いに行きます。

お母さんは思ったより元気そうで、サツキとメイの話を楽しそうに聞いてくれました。

サツキは新しい学校にもすぐに馴染み、明るく毎日を過ごしていましたよ。

【承】メイとトトロの不思議な出会い

サツキが学校へ行くようになり、メイは父とお留守番をする日々が始まります。

ある日、庭で遊んでいたメイは不思議な白い小さな生き物を発見しました。

メイが追いかけると、その生き物は少し大きな青い生き物と合流し、茂みの中へ消えていきます。

青い生き物が担いでいる袋からはドングリがこぼれ落ちていて、メイはそれを拾いながら後を追いました。

茂みのトンネルをくぐると、巨大なクスノキの根元に出ます。

そこでメイが見たのは、大きくてふかふかの灰色の生き物が昼寝をしている光景でした。

メイが名前を尋ねると、生き物は何か叫び、それがメイには「トトロ」と聞こえたのです。

メイはトトロのお腹の上で気持ちよく眠ってしまいました。

学校から帰ったサツキと父は、茂みのトンネルで眠っているメイを発見します。

「トトロに会った」というメイの話を、サツキも父も真剣に聞いてくれました。

父は「それはこの森の主で、滅多に会えない存在なんだよ」と教え、3人で森に向かって丁寧に挨拶をします。

サツキは手紙でこの出来事を母に報告し、自分もいつかトトロに会いたいと心から願うようになりましたよ。

【転】雨のバス停でのトトロとの再会

ある日、メイはおばあちゃんの家で留守番をすることになりましたが、姉に会いたくなって小学校まで来てしまいます。

サツキは先生に事情を話し、メイを教室に入れてもらいました。

放課後、突然の雨に見舞われたサツキとメイ。

雨宿りをしていると、同級生のカンタが自分の傘を貸してくれます。

帰宅後、サツキは傘を返しにカンタの家を訪れてお礼を伝えました。

夕方、サツキは父を迎えにバス停へ向かいます。

メイは疲れて眠ってしまい、サツキがおぶって待っていると、いつものバスが来ても父は降りてきません。

辺りがすっかり暗くなった頃、サツキの隣に大きなトトロがやってきました。

ずぶ濡れのトトロを見て、サツキは父の黒い傘を貸してあげます。

トトロは傘から落ちる雨粒の音に感動し、嬉しそうに飛び跳ねました。

するとトトロが大声で何かを叫ぶと、向こうから巨大な猫の形をしたバス「ネコバス」が走ってきます。

トトロはネコバスに乗り込む前に、サツキへお礼として笹の葉に包まれた木の実をくれました。

父が帰ってくると、サツキとメイは興奮してトトロとネコバスの話をします。

木の実を庭に蒔いた2人は、芽が出るのを楽しみに待ちました。

ある晩、サツキはトトロたちが庭にいるのを見つけます。

トトロが念じると木の実は一斉に発芽し、どんどん成長して立派な大木になりました。

トトロはサツキとメイをお腹に抱え、回転ゴマに乗って空を飛びます。

夜空を飛び回り、木の上でオカリナを吹くトトロ。

翌朝、芽が出ているのを確認した2人は「夢だけど夢じゃなかった!」と大喜びしましたよ。

【結】メイの迷子と感動の結末

夏休みのある日、サツキとメイはおばあちゃんの畑でトウモロコシをもがせてもらいます。

今週末に母が一時帰宅することになっており、メイはそのトウモロコシを母にあげるんだと張り切っていました。

そこへカンタが七国山病院からの電報を持ってきます。

「すぐ連絡してほしい」という内容に、サツキは不安を覚えました。

父に連絡を取ると、母の体調が悪化して今週の帰宅が延期になったことを知らされます。

メイは泣いてごねはじめ、サツキと喧嘩になってしまいました。

実はサツキだって本当は泣きたかったのです。

おばあちゃんの前でサツキは不安な気持ちを吐き出し、涙を流します。

その様子を見ていたメイは、トウモロコシを持ってひとりで母のいる病院へ向かおうとして、道に迷ってしまいました。

夕方になってもメイが見つからず、村中が大騒ぎになります。

池で女の子のサンダルが見つかったという知らせに、サツキは急いで確認に向かいますが、それはメイのものではありませんでした。

辺りは暗くなりかけており、サツキは最後の望みをかけてトトロのもとへ走ります。

サツキの願いが届き、トトロはネコバスを呼んでくれました。

ネコバスはサツキを乗せて風のように走り、道端で泣いているメイを見つけ出します。

メイは母にトウモロコシを届けたかっただけだったのです。

ネコバスは2人を乗せて七国山病院まで運んでくれました。

病室の窓から、父と話す元気そうな母の姿が見えます。

2人は安心して窓際にトウモロコシを置き、静かに帰っていきました。

母は窓際のトウモロコシに気づき、「サツキとメイが来てくれたみたい」と父に話します。

心配して待っていたおばあちゃんやカンタは、元気なメイの姿を見て安堵しました。

トトロは木の上でオカリナを吹き、サツキとメイを見守っています。

そしてしばらくして母は無事に退院し、家族4人での幸せな生活が始まったのでした。

登場人物とその魅力を深掘り

草壁サツキ(12歳)

小学6年生のサツキは、しっかり者の長女です。

母が入院している間、幼い妹の面倒を見て家事も手伝う頼もしい存在ですよ。

明るくハキハキとした性格で、転校先の学校でもすぐに友達ができました。

しかし両親は、サツキが聞き分けが良すぎて無理をしているのではないかと心配しています。

電報を受け取った後、おばあちゃんの前で号泣するシーンでは、普段我慢している不安な気持ちが溢れ出しました。

子どもなりに必死に家族を支えようとする健気な姿に、多くの視聴者が心を打たれるのです。

草壁メイ(4歳)

天真爛漫で好奇心旺盛なメイは、4歳らしい純粋さと素直さを持っています。

嫌なことは我慢できないわがままな一面もあり、サツキを困らせることもありますが、それもまた愛らしいですよね。

姉のことが大好きで、いつもひっついているメイ。

トトロとの出会いや、母に会いに行こうとする行動は、子どもならではの真っ直ぐな気持ちから生まれたものでした。

草壁タツオ(父)

考古学者で大学の非常勤講師を務めるタツオは、優しく温厚な性格の持ち主です。

子どもたちの話をよく聞いてあげる理解ある父親で、メイがトトロに会ったという話も真剣に受け止めてくれました。

「この森の主だよ」とメイの体験を肯定する姿勢は、子どもの想像力を大切にする素晴らしい父親像を示していますよ。

草壁靖子(母)

七国山病院に長期入院中の母・靖子は、とても優しく家族思いの女性です。

早く良くなって子どもたちと暮らしたいと頑張っており、サツキからの手紙を楽しみにしています。

サツキが無理をしているのではないかと心配する繊細さも持ち合わせていました。

トトロ

塚森の主である巨大な生き物・トトロ。

正式な名称は不明ですが、メイがそう聞こえたことから「トトロ」と呼ばれるようになりました。

大きくて丸くてふかふかの体を持ち、言葉は話しませんが理解することはできます。

回転ゴマに乗って空を飛び、ネコバスを呼ぶこともできる不思議な力を持っていますよ。

夜中に木の上でオカリナを吹く姿は、どこか物悲しくも神秘的です。

子どもにしか見えない存在で、サツキからもらった傘をとても気に入っている可愛らしい一面もあります。

ネコバス

バスの形をした巨大なネコで、12本の足を持ち風のように走ります。

目的地の表示看板を自在に変更でき、トトロが呼ぶとどこへでもやって来てくれる頼もしい存在です。

ほとんどの人には見えませんが、犬や鳥には見えているようですよ。

サツキとメイを助けるシーンでは、その優しさと力強さが存分に発揮されました。

おばあちゃんとカンタ

近所に住むおばあちゃんは、サツキとメイをとても可愛がってくれる温かい人物です。

孫のカンタはサツキの同級生で、わんぱくでぶっきらぼうですが根は優しい少年。

サツキにほんのり恋心を抱いており、傘を貸すシーンではその不器用な優しさが表れていますよ。

となりのトトロが伝える深いメッセージとテーマ

自然との共生と尊重

「となりのトトロ」の根底にあるのは、自然との共生というテーマです。

トトロは森の主であり、自然そのものの象徴と言えるでしょう。

宮崎駿監督は「自然は奥深く、人間が簡単に理解したり支配できるものではない」というメッセージを、トトロという存在を通して伝えています。

サツキたち家族が森に挨拶をするシーンは、自然への敬意と謙虚さを表現した印象的な場面ですよ。

子どもの純粋さと想像力

大人には見えないトトロやススワタリは、子どもの純粋な心と豊かな想像力の象徴です。

メイやサツキがトトロと交流できるのは、彼女たちが子どもらしい感性を持っているからこそ。

大人になると失われてしまう純粋さや、目に見えないものを信じる力の大切さを教えてくれる作品なんですよ。

家族の絆と支え合い

母の入院という困難な状況の中、草壁家はお互いを思いやり支え合っています。

サツキが家族のために頑張る姿、父が子どもたちの話に真剣に耳を傾ける姿勢、メイが母のためにトウモロコシを届けようとする気持ち。

これらすべてが家族の深い絆を物語っていますよね。

また、おばあちゃんやカンタたち近所の人々の温かさも、広い意味での「家族」の大切さを示しています。

成長と勇気

サツキがトトロに助けを求めに行くシーンは、彼女の成長を象徴する重要な場面です。

不安や恐怖を乗り越えて行動する勇気、妹を守ろうとする強い意志。

メイもまた、母に会いたいという思いから一人で行動を起こしました。

子どもなりの小さな勇気と決断が、この物語を動かしているんですよ。

心に残る名シーン・見どころポイント

雨のバス停でトトロが傘に感動するシーン

サツキがトトロに傘を貸してあげると、トトロは傘から落ちる雨粒の音に大喜びします。

わざと飛び跳ねて木から雨を落とし、その音を楽しむトトロの姿は何度見ても愛らしいですよね。

このシーンは作品を代表する名場面として、多くのファンに愛されています。

トトロと空を飛ぶシーン

庭に蒔いた木の実が大木に成長し、トトロと一緒に回転ゴマで空を飛ぶシーン。

夜空の下、田園風景の上を飛び回る映像は圧巻です。

木の上でオカリナを吹くトトロと、満天の星空を見上げるサツキとメイ。

夢のような光景に、子どもだけでなく大人も心を奪われる魔法のような場面ですよ。

ネコバスが駆け抜けるシーン

迷子のメイを探すため、サツキを乗せたネコバスが風のように走るシーン。

田んぼの上を走り、電線の上を駆け抜け、木々の間をすり抜けていく躍動感は圧倒的です。

ネコバスの内部のふかふかした座席や、行先表示が変わる演出も細かく描かれていて、想像力をかき立てられますよね。

サツキがおばあちゃんの前で泣くシーン

普段しっかり者のサツキが、おばあちゃんの前で不安な気持ちを吐き出して泣くシーン。

「お母さんが死んじゃったらどうしよう」という本音は、子どもなりに我慢していた気持ちの表れです。

このシーンに共感し、涙する視聴者も多いのではないでしょうか。

子どもの繊細な心情を丁寧に描いた、印象深い場面ですよ。

窓際にトウモロコシを置くラストシーン

病院の窓際にメイが持ってきたトウモロコシを置き、静かに帰っていくサツキとメイ。

「おかあさんへ」と彫られたトウモロコシに気づいた母が、窓の外を見て微笑むラストシーン。

言葉を交わすことはありませんが、家族の絆がしっかりと伝わる感動的な結末です。

実際に観た人の感想・評価をチェック

子どもの頃と大人になってからで違った感動

「子どもの頃はトトロの可愛さやワクワク感を楽しんでいましたが、大人になって観ると登場人物全員の優しさや、サツキの健気さに心を打たれました」

多くの視聴者が、年齢によって感じ方が変わる作品だと評価していますよ。

子どもの頃には気づかなかった細かな心理描写や、周囲の人々の温かさが、大人になってから心に沁みるのです。

ノスタルジーと懐かしさを感じる

「昭和の田舎の風景や、きゅうりやトマトを川で冷やして食べるシーンなど、古き良き日本が詰まっている」

現代では失われつつある日本の原風景が、多くの人に懐かしさを感じさせます。

実際に体験したことがなくても、どこか懐かしい気持ちになるのは、この作品の持つ不思議な魅力ですよね。

何度見ても新しい発見がある

「もう何度見たか分からないくらい繰り返し観ていますが、毎回新しい発見があります」

細部まで丁寧に描かれた映像、登場人物の表情やしぐさ、背景の自然描写など、見るたびに気づかなかった要素が見つかる作品です。

宮崎駿監督の仕事の丁寧さと、作品の奥深さが高く評価されていますよ。

キャラクターの可愛さと魅力

「トトロはもちろん、ネコバスやまっくろくろすけなど、個性的で魅力的なキャラクターが印象的」

トトロ関連のグッズが今でも大人気なのは、キャラクターの愛らしさと普遍的な魅力の証拠です。

サツキとメイの姉妹のやりとりも可愛らしく、見ていて微笑ましいですよね。

人々の優しさと温かさに癒される

「カンタの不器用ながらも優しいところや、おばあちゃんの温かさ、メイを探す村の人たちの団結力に心が温まりました」

田舎の人々の人情や助け合いの精神が描かれており、優しい気持ちになれる作品です。

現代社会で薄れつつある地域の絆や、人と人との繋がりの大切さを再認識させてくれますよ。

となりのトトロを動画配信サービス(VOD)で視聴する方法

「となりのトトロ」を自宅で楽しみたい方は、動画配信サービス(VOD)での視聴がおすすめです。

ただし、スタジオジブリ作品は多くの動画配信サービスでは配信されていないのが現状なんですよ。

日本国内では、テレビ放送やDVD・Blu-rayでの視聴が主流となっています。

テレビ放送をチェック

日本テレビ系列の「金曜ロードショー」では、定期的にスタジオジブリ作品が放送されています。

「となりのトトロ」も年に1回程度放送されることが多いので、放送スケジュールをチェックしておくといいでしょう。

録画機能を使えば、いつでも好きなときに視聴できますよね。

DVD・Blu-rayでの視聴

高画質で何度でも楽しみたい方は、DVD・Blu-rayの購入がおすすめです。

特典映像やオーディオコメンタリーなど、本編以外のコンテンツも楽しめますよ。

レンタルサービスを利用すれば、手頃な価格で視聴することも可能です。

海外の動画配信サービス

海外では一部の動画配信サービスでジブリ作品が配信されていることもあります。

ただし、視聴にはVPNなどの技術的な対応が必要な場合があり、利用規約に抵触する可能性もあるため注意が必要です。

公式な方法で視聴することをおすすめしますよ。

まとめ:何度でも観たい永遠の名作

「となりのトトロ」は、子どもから大人まで幅広い世代が楽しめる、日本アニメーション史に残る傑作です。

サツキとメイの姉妹が森の主・トトロと出会い、不思議な体験を重ねていく物語は、何度観ても心が温まりますよね。

自然との共生、家族の絆、子どもの純粋さといった普遍的なテーマが丁寧に描かれており、年齢を重ねるごとに違った感動を味わえる作品なんですよ。

トトロが傘に感動するシーン、ネコバスが風のように駆け抜けるシーン、サツキが不安を吐露するシーンなど、心に残る名場面も数多くあります。

登場人物たちの優しさや、昭和の田舎の美しい風景に癒され、子どもの頃の純粋な気持ちを思い出させてくれる作品です。

まだ観たことがない方は、ぜひ一度この魔法のような世界に触れてみてください。

すでに観たことがある方も、改めて観直してみると新しい発見があるはずですよ。

家族みんなで、または大切な人と一緒に、「となりのトトロ」の世界を楽しんでみてはいかがでしょうか。

きっと心に残る素敵な時間を過ごせることでしょう。