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風立ちぬのあらすじを結末までネタバレ解説!感想と見どころも徹底紹介

風立ちぬとはどんな作品?基本情報と見どころ
2013年7月に公開されたスタジオジブリの長編アニメーション映画『風立ちぬ』は、宮崎駿監督が手がけた作品として大きな話題を呼びました。
公開からわずか2ヶ月で興行収入100億円を突破し、観客動員数は800万人を超える大ヒットを記録しています。
この作品は、実在したゼロ戦の設計者である堀越二郎と、作家の堀辰雄という2人の人物をモデルに、大正から昭和にかけての激動の時代を生きた青年の物語を描いた作品なんですよ。
タイトルの「風立ちぬ」は堀辰雄の同名小説に由来し、フランスの詩人ポール・ヴァレリーの詩の一節「風立ちぬ、いざ生きめやも」から取られています。
宮崎駿監督自身が当時、引退を表明していたこともあり、本作は監督の集大成とも言える自伝的な要素を含んだ作品として注目を集めました。
美しい飛行機への憧れ、戦争という時代背景、そして儚い恋愛が織りなす物語は、従来のジブリ作品とは一線を画す大人向けの内容となっています。
主人公の声を担当したのは、『新世紀エヴァンゲリオン』の監督として知られる庵野秀明さんです。
プロの声優ではない起用に賛否両論ありましたが、その独特の淡々とした語り口が、技術者としての主人公の生き方を際立たせる結果となりました。
映画『風立ちぬ』のあらすじをネタバレありで徹底解説
ここからは、映画『風立ちぬ』のストーリーを時系列で詳しく解説していきますね。
結末までのネタバレを含みますので、まだご覧になっていない方はご注意ください。
あらすじ【序盤】少年時代の夢と関東大震災での出会い
物語の舞台は大正時代です。
地方の裕福な家庭に生まれた少年・堀越二郎は、幼い頃から空を飛ぶことに強い憧れを抱いていました。
しかし重度の近視のため、パイロットになる夢は叶いません。
そんな二郎を励ましてくれたのが、夢の中に現れるイタリアの航空技術者、ジャンニ・カプローニ伯爵でした。
「飛行機は夢だ。設計家は夢に形を与えるのだ」というカプローニの言葉に勇気づけられた二郎は、飛行機の設計士を目指すことを決意します。
青年となった二郎は東京帝国大学で航空工学を学び、夏休みに実家から東京へ戻る汽車の中で運命的な出会いを果たします。
突然の強風で二郎の帽子が飛ばされ、それをキャッチしてくれたのが美しい少女、里見菜穂子でした。
菜穂子は二郎に「Le vent se lève(風立ちぬ)」とフランス語で問いかけ、二郎は「il faut tenter de vivre(いざ生きめやも)」と返します。
このロマンチックなやりとりの直後、関東大震災が東京を襲いました。
汽車は脱線し、街は瞬く間に崩壊していきます。
二郎は菜穂子と彼女のお付きの女中・お絹を助け、菜穂子の自宅まで送り届けました。
しかし二郎は名前も告げず、再び大学へと戻っていきます。
震災後の混乱の中、親友の本庄が燃え盛る図書館から書物を運び出しているのを手伝いながら、二郎は風に舞う一枚の絵葉書を拾います。
それはカプローニの飛行機が描かれたものでした。
夢の中で再びカプローニと対話する二郎に、カプローニは問いかけます。
「まだ風は吹いているか、ニッポンの少年よ」
二郎は答えます。
「はい、大風が吹いております」
カプローニは力強く言いました。
「では、生きねばならん」
あらすじ【中盤】航空技術者としての成長と菜穂子との再会
数年後、世界恐慌の影響で日本経済は深刻な不況に陥っていました。
東京帝国大学を卒業した二郎は、親友の本庄とともに名古屋の飛行機開発会社「三菱」へ就職します。
上司の黒川は厳しくも二郎の才能を高く評価し、若い二郎に難しい設計を任せて鍛えていきました。
しかし当時の日本の航空技術は、ヨーロッパ諸国に大きく遅れをとっていたのです。
会社は巨額の費用をかけてドイツのユンカース社へ視察団を派遣することを決め、黒川の推薦により二郎も本庄とともにドイツへ渡ることになりました。
ドイツで最新鋭の飛行機を目の当たりにした二郎たちは、日本との技術格差に愕然とします。
それでも二郎は諦めず、自分の理想とする美しい飛行機のイメージを心に描き続けました。
入社から5年が経ち、二郎は海軍の航空母艦用戦闘機を設計するチームのチーフに抜擢されます。
しかし完成した一号機は試験飛行中に空中分解してしまい、大失敗に終わってしまいました。
失意の二郎は、夏休みに軽井沢のホテルで休養をとることにします。
森の中を散歩していたある日、突風が吹いて丘の上で絵を描いていた女性のパラソルが飛ばされました。
二郎がそれを拾って返してあげると、その女性は美しく成長した菜穂子だったのです。
震災の時に助けてもらって以来、ずっと二郎のことを忘れられなかった菜穂子は、この再会を運命だと感じました。
二郎もまた菜穂子への想いを自覚し、2人は急速に距離を縮めていきます。
ある夜、ホテルのテラスでくつろいでいた二郎のもとへ、ドイツ人のカストルプという男が相席してきました。
彼はナチス政権に追われる身であり、やがてドイツも日本も破裂するだろうと予言めいた言葉を残します。
二郎と菜穂子は毎日のように会い、心を通わせていきました。
そしてついに二郎は菜穂子にプロポーズします。
しかし菜穂子には重い秘密がありました。
彼女は結核を患っていたのです。
当時、結核は不治の病とも言われ、有効な治療法はほとんどありませんでした。
菜穂子は「病気が治ってから結婚させてください」と申し出ますが、二郎は「いつまでも待ちます」と約束し、2人は婚約しました。
あらすじ【終盤】結婚生活と別れ、そして夢の結末
夏休みが明けて会社に戻った二郎を、思わぬ事態が待ち受けていました。
特別高等警察が二郎の身元調査を行っており、下宿先には警察の目が光っていたのです。
黒川は二郎を自宅の離れに匿い、会社全体で二郎を守る姿勢を示しました。
二郎は菜穂子からの手紙を気にしていましたが、今はそれどころではありませんでした。
そんな中、菜穂子が喀血して倒れたという知らせが入ります。
二郎は危険を顧みず東京の菜穂子の実家へ急行しました。
再会した2人は、限られた時間の中で一緒にいることの大切さを痛感します。
菜穂子は高原の療養所で治療に専念することを決意しますが、療養生活は孤独で辛いものでした。
ある日、二郎からの手紙を読んだ菜穂子は、どうしても二郎に会いたくなり療養所を抜け出してしまいます。
父親から菜穂子の病状を聞いていた二郎は、完治を待たずに結婚して一緒に暮らすことを決めました。
黒川夫妻が仲人となり、黒川家でささやかな結婚式が執り行われます。
そして黒川家の離れで、2人の新婚生活が始まりました。
二郎はずっと菜穂子のそばにいてあげたかったのですが、戦闘機の設計は最も重要な局面を迎えていました。
最高時速500キロで飛ぶ、軽くて丈夫な戦闘機、後に「零戦」と呼ばれることになる機体の完成が目前に迫っていたのです。
菜穂子は自分の病気のことで二郎の仕事を邪魔したくないと、いつも明るく二郎を送り出しました。
夜遅く帰ってきた二郎が、菜穂子のそばで設計図を広げて仕事をする姿を、菜穂子は愛おしそうに見つめていました。
そしてついに、試験飛行の日がやってきます。
二郎が出張で家を発つ朝、菜穂子は自分の死期を悟っていました。
二郎を笑顔で見送った菜穂子は、黒川夫人にも内緒で置き手紙を残し、ひっそりと高原の療養所へと戻っていったのです。
試験飛行場では、二郎の設計した戦闘機が見事な飛行を見せていました。
大成功です。
周囲が歓喜に沸く中、二郎は一陣の風を感じ、なぜか胸騒ぎを覚えました。
その風の中に、菜穂子の気配を感じたのです。
時は流れ、日本は敗戦を迎えます。
二郎が心血を注いで開発した零戦は、一機も戻ってきませんでした。
夢の中で再びカプローニと出会った二郎は、苦しみを吐露します。
「僕の飛行機は一機も戻ってこなかった」
カプローニは静かに言いました。
「往きて帰りしものなし。飛行機は美しくも呪われた夢だ」
そして夢の中に菜穂子が現れます。
二郎は菜穂子のもとへ駆け寄ろうとしますが、菜穂子は優しく微笑んでこう告げるのです。
「あなた、生きて」
二郎は涙を流しながら答えました。
「ありがとう」
菜穂子の姿は風のように消えていき、二郎は現実の世界で生き続けることを決意するのでした。
主要登場人物とキャスト紹介
堀越二郎(声:庵野秀明)
本作の主人公で、幼い頃から飛行機に憧れを抱く青年です。
重度の近視のためパイロットにはなれませんでしたが、設計士として美しい飛行機を作ることに情熱を注ぎます。
真面目で純粋な性格で、理想を追い求める姿勢は周囲からも一目置かれていました。
声を担当したのは『新世紀エヴァンゲリオン』の監督である庵野秀明さんで、プロの声優ではない独特の淡々とした語り口が賛否を呼びました。
里見菜穂子(声:瀧本美織)
本作のヒロインで、関東大震災の際に二郎と運命的な出会いを果たします。
資産家の娘として育ち、教養があり聡明な女性ですが、結核という病に侵されていました。
それでも二郎への愛を貫き、限られた時間を彼と共に過ごすことを選びます。
声を担当したのは女優の瀧本美織さんで、清楚で芯の強い菜穂子の人物像を見事に表現しています。
本庄(声:西島秀俊)
二郎の大学時代からの親友であり、良きライバルでもあります。
同じく三菱に就職し、飛行機開発に携わりますが、二郎とは異なるタイプの戦闘機を設計していました。
現実主義者で率直な物言いをする性格ですが、二郎の才能を認め、友情を大切にする男です。
俳優の西島秀俊さんが声を担当し、男らしさと誠実さを兼ね備えたキャラクターを演じています。
黒川(声:西村雅彦)
二郎の直属の上司で、一見すると偏屈で厳しい人物です。
しかし二郎の才能を誰よりも高く評価しており、一人前の技術者に育てるために厳しく指導しました。
特高警察から二郎を守ったり、結婚の仲人を務めたりと、陰ながら二郎を支え続けます。
俳優の西村雅彦さんが演じ、厳しさの中にある温かさを表現しています。
カプローニ(声:野村萬斎)
実在したイタリアの航空技術者で、二郎が子供の頃から憧れていた人物です。
二郎の夢の中に度々登場し、飛行機への情熱や人生について語りかけます。
「創造的人生の持ち時間は10年だ」という言葉は、本作の重要なテーマとなっています。
狂言師の野村萬斎さんが声を担当し、威厳と優しさを併せ持つ人物像を作り上げました。
風立ちぬを見た感想と評価レビュー
ここからは、『風立ちぬ』を実際に視聴した感想と、作品の評価ポイントをお伝えしていきますね。
夢を追い続けることの美しさと残酷さ
この作品を見て最も心に残ったのは、二郎が純粋に「美しい飛行機を作りたい」という夢を追い続ける姿勢でした。
関東大震災、世界恐慌、戦争という激動の時代の中で、二郎は一度も自分の夢を諦めることなく突き進んでいきます。
しかしその夢の結晶である零戦は、結果的に多くの命を奪う兵器となってしまいました。
「美しいものを作りたい」という純粋な創造への情熱が、「人殺しの道具」を生み出してしまうという矛盾。
この二律背反こそが、本作の最も重いテーマなんですよ。
カプローニが言った「飛行機は美しくも呪われた夢だ」という言葉の重みを、ラストシーンで深く理解することができました。
儚くも美しい恋愛描写
二郎と菜穂子の恋愛は、従来のジブリ作品とは一線を画す大人の恋愛として描かれています。
関東大震災での出会いから軽井沢での再会、そして結核という病を抱えながらの結婚生活。
2人の時間は限られていることを、二郎も菜穂子も分かっていました。
だからこそ、一緒にいられる時間の一瞬一瞬が、かけがえのないものとして輝いて見えるんです。
菜穂子が二郎のそばで仕事をする姿を静かに見守るシーンや、最後に療養所へ戻る決断をするシーンは、涙なしには見られませんでした。
完治を待たずに結婚することを選んだ2人の決断は、一見すると無謀に見えるかもしれません。
しかし当時は結核の有効な治療法がなく、完治の見込みは薄かったのです。
限られた命を療養所で孤独に過ごすより、愛する人とともに生きることを選んだ菜穂子の覚悟は、本当に強く美しいものだと感じました。
時代背景の緻密な描写
本作の素晴らしい点の一つが、大正から昭和にかけての時代背景が非常に丁寧に描かれていることです。
関東大震災の迫力ある描写、世界恐慌による貧困、特高警察による監視社会、そして戦争へと向かう日本の姿。
これらの歴史的事実が、二郎の人生と飛行機開発の物語と巧みに織り交ぜられています。
二郎が子供たちにシベリアを分けようとするシーンや、街中に貧困にあえぐ人々が描かれるシーンなど、当時の格差社会の現実もしっかりと描写されていました。
こうした時代の空気感が、物語に深いリアリティを与えているんですよ。
音楽と映像の調和
久石譲さんの音楽も本作の大きな魅力です。
静かで繊細なピアノの旋律が、二郎と菜穂子の儚い愛を表現しています。
また、飛行機の飛行シーンで効果音をほとんど人の声で表現しているのも特徴的でした。
宮崎駿監督のこだわりが随所に感じられる映像美と、久石譲さんの音楽が見事に調和し、独特の世界観を作り出しています。
軽井沢の美しい自然、風に揺れる草原、飛行機の緻密な描写など、どのシーンも絵画のように美しく、何度見ても新しい発見があります。
賛否両論を呼んだ作品
本作は興行収入的には大成功を収めましたが、内容については賛否両論が分かれました。
戦争責任や喫煙シーンへの批判、庵野秀明さんの声優起用への違和感、分かりにくいストーリー展開など、様々な意見が出ました。
確かに従来のジブリ作品のような分かりやすいカタルシスや冒険活劇はありません。
しかしそれこそが宮崎駿監督が意図したものであり、大人のための、人生について深く考えさせられる作品として完成されているのです。
一度見ただけでは理解しきれない奥深さがあり、何度も見返すことで新たな解釈や発見がある作品だと言えますよ。
作品に込められたメッセージと「生きねば」の意味
「風立ちぬ、いざ生きめやも」の真意
本作のタイトルである「風立ちぬ」は、フランスの詩人ポール・ヴァレリーの詩の一節を、堀辰雄が「風立ちぬ、いざ生きめやも」と訳したものです。
原文は「Le vent se lève, il faut tenter de vivre」で、直訳すると「風が立った、生きることを試みなければならない」という意味になります。
作中で菜穂子が二郎に「Le vent se lève(風立ちぬ)」と問いかけ、二郎が「il faut tenter de vivre(いざ生きめやも)」と返すシーンは、2人の運命を象徴する重要な場面でした。
風が立つというのは、人生において何か大きな変化や出来事が起こることの比喩です。
関東大震災、恋愛、結婚、病気、戦争といった様々な「風」が二郎と菜穂子の人生に吹き荒れます。
それでも、どんなに厳しい状況でも「生きねばならない」というメッセージこそが、この作品の核心なんですよ。
創造することの意味
カプローニが二郎に告げた「創造的人生の持ち時間は10年だ」という言葉も、非常に印象的でした。
人が本当に創造的な仕事ができる時間は限られています。
その貴重な10年間をどう使うのか、何を生み出すのか。
二郎はその10年を飛行機の設計に捧げ、美しい零戦を完成させました。
しかしその飛行機は戦争の道具となり、多くの命を奪い、一機も戻ってくることはありませんでした。
それでも二郎は、夢の中で菜穂子から「生きて」と言われます。
これは二郎に、創造したことへの責任を負いながらも、なお生き続けることを求めているのです。
創造することには光と影があり、それでも人は創造せずにはいられない。
そんな人間の本質を描いているのが本作なんですよ。
愛する人を失っても生きる意味
二郎は人生で最も大切にしていた2つのもの、飛行機と菜穂子の両方を失います。
しかし菜穂子は二郎に「来て(一緒に死のう)」とは言わず、「生きて」と告げました。
これは絵コンテの段階では「来て」だったものが、最終的に「生きて」に変更されたという有名なエピソードがあります。
この変更により、二郎は死ぬことも許されず、すべてを失った後も生き続けることを運命づけられたのです。
それは罰なのか、それとも使命なのか。
おそらくその両方でしょう。
失ったものの重さを背負いながら、それでも前を向いて生きていく。
その姿こそが「風立ちぬ、いざ生きめやも」というメッセージの真の意味だと感じました。
どんなに辛くても、どんなに苦しくても、人は生きていかなければならないのです。
風立ちぬはどこで見られる?動画配信サービス情報
『風立ちぬ』を視聴したいと思った方は、動画配信サービス(VOD)での視聴がおすすめですよ。
スタジオジブリ作品は長らく動画配信に消極的でしたが、現在は一部のサービスで配信が行われています。
主要な配信サービス
ジブリ作品の配信状況は時期によって変動することがありますので、最新の配信情報は各サービスの公式サイトで確認することをおすすめします。
一般的に、海外の配信サービスではジブリ作品が見放題で配信されているケースもありますが、日本国内では配信状況が異なる場合があります。
また、DVDやBlu-rayのレンタルサービスでも視聴可能ですので、配信で見つからない場合はこちらも検討してみてください。
ジブリ作品を楽しむためのVODの選び方
『風立ちぬ』だけでなく、他のジブリ作品もまとめて楽しみたいという方は、ジブリ作品を多く取り扱っている配信サービスを選ぶのが賢い選択です。
『となりのトトロ』『千と千尋の神隠し』『もののけ姫』『紅の豚』など、名作揃いのジブリ作品を一気に楽しめるのは、VODならではの魅力なんですよ。
また、本作のような大人向けのアニメーション作品が好きな方には、同じく戦争を背景にした『この世界の片隅に』や、深いテーマ性を持つ『AKIRA』『攻殻機動隊』といった作品もおすすめです。
こうした作品も併せて配信しているサービスを選べば、より充実した視聴体験が得られるでしょう。
風立ちぬを見た人におすすめのジブリ作品
『風立ちぬ』を楽しんだ方に、ぜひ見ていただきたい他のジブリ作品をご紹介しますね。
紅の豚
『風立ちぬ』と同様に、飛行機と空への愛が詰まった作品です。
第一次世界大戦後のアドリア海を舞台に、魔法で豚の姿になった元空軍エースパイロットの物語が描かれます。
空への憧れ、男のロマン、大人の恋愛が描かれており、『風立ちぬ』との共通点も多い作品ですよ。
飛行機を愛する男の生き様という点で、本作と合わせて見ることでより深く楽しめるでしょう。
もののけ姫
『風立ちぬ』が「創造と破壊」をテーマにしていたように、『もののけ姫』も「自然と文明」「共生と対立」という二律背反を描いた作品です。
アシタカという主人公が、森を守る側と人間の側の狭間で葛藤する姿は、理想と現実の間で揺れる二郎の姿と重なる部分があります。
宮崎駿監督の重厚なテーマ性を堪能したい方には必見の作品です。
千と千尋の神隠し
ジブリの最高傑作とも言われる本作は、少女の成長物語として描かれていますが、実は労働や経済といった社会的テーマも含まれています。
『風立ちぬ』とは異なるファンタジー要素が強い作品ですが、宮崎駿監督が描く「生きること」の意味を感じられる点では共通していますよ。
となりのトトロ
昭和30年代の日本を舞台にした本作は、『風立ちぬ』よりも前の時代設定ですが、日本の原風景を美しく描いた作品です。
母親の病気という重いテーマを扱いながらも、子供たちの純粋な視点で希望を描いており、『風立ちぬ』とはまた違った形で「生きること」を表現しています。
ハウルの動く城
戦争を背景にした恋愛物語という点で、『風立ちぬ』との共通点がある作品です。
ファンタジーの世界観ですが、戦争の不条理さや、愛する人を守るために生きる姿が描かれており、大人が見ても楽しめる内容になっています。
まとめ
映画『風立ちぬ』は、宮崎駿監督が描いた大人のための深いテーマを持つ作品です。
美しい飛行機を作りたいという純粋な夢、結核に侵された恋人との儚い愛、そして戦争という時代の波。
これらが複雑に絡み合い、「生きること」の意味を私たちに問いかけてきます。
一度見ただけでは理解しきれない奥深さがあり、何度も見返すことで新たな発見や感動がある作品なんですよ。
賛否両論を呼んだ作品ではありますが、だからこそ多くの人に語り継がれ、考察される価値のある映画だと言えるでしょう。
「風立ちぬ、いざ生きめやも」というメッセージは、現代を生きる私たちにとっても大きな意味を持っています。
どんなに辛い状況でも、どんなに夢が破れても、それでも人は生きていかなければならない。
そしてその「生きる」ということ自体に、かけがえのない価値があるのです。
まだご覧になっていない方は、ぜひ動画配信サービスやDVDレンタルで本作を視聴してみてください。
きっと心に深く残る作品となるはずですよ。
そして視聴後には、ぜひもう一度この記事を読み返してみてくださいね。
作品への理解がより深まり、新たな気づきが得られるかもしれません。
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