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『エクソシスト』ネタバレあらすじと感想!実話ベースの恐怖と名シーン

映画『エクソシスト』とは?ホラー映画史を塗り替えた傑作

1973年にアメリカで公開され、翌1974年に日本でも封切られた『エクソシスト』は、ホラー映画の歴史を大きく塗り替えた作品です。

悪魔に取り憑かれた少女と、その悪魔を祓おうとする神父たちの壮絶な戦いを描いたこの映画は、公開当時、映画館で気を失う観客が続出したという伝説を持っています。

監督は『フレンチ・コネクション』でアカデミー監督賞を受賞したウィリアム・フリードキン。

原作は作家ウィリアム・ピーター・ブラッティの同名小説で、脚本も彼自身が担当しました。

本作は単なるホラー映画にとどまらず、アカデミー賞で作品賞を含む10部門にノミネートされ、脚色賞と音響賞を受賞した芸術作品としても評価されているんですよ。

リンダ・ブレアが演じる12歳の少女リーガンの恐ろしい変貌、緑色の嘔吐物を吐き出すシーン、首が180度回転するシーンなど、衝撃的な映像表現は今なお多くの人々の記憶に刻まれています。

しかも、この映画の元になったのは実際に起きた「メリーランド悪魔憑依事件」という事実をご存知でしょうか。

フィクションとリアルが交錯する本作の魅力を、あらすじから感想、見どころ、そして視聴方法まで徹底的に解説していきますよ。

『エクソシスト』の基本情報

作品データ

公開年:1973年(アメリカ)、1974年(日本)

監督:ウィリアム・フリードキン

脚本:ウィリアム・ピーター・ブラッティ

原作:ウィリアム・ピーター・ブラッティ『エクソシスト』

上映時間:122分(オリジナル版)、132分(ディレクターズカット版)

配給:ワーナー・ブラザース

主要キャスト

リンダ・ブレア(リーガン・マクニール役):悪魔に取り憑かれる12歳の少女

エレン・バースティン(クリス・マクニール役):リーガンの母親で人気女優

ジェイソン・ミラー(デミアン・カラス神父役):精神科医でもある若き神父

マックス・フォン・シドー(ランカスター・メリン神父役):悪魔祓いの経験者である老神父

リー・J・コッブ(キンダーマン刑事役):事件を捜査する刑事

『エクソシスト』のあらすじ【ネタバレあり】

それでは、映画『エクソシスト』のあらすじを詳しくご紹介していきます。

ネタバレを含みますので、まだ作品を観ていない方はご注意くださいね。

プロローグ:イラクの遺跡で発見された悪魔の像

物語は、イラク北部の古代遺跡発掘現場から始まります。

考古学者でもある老神父ランカスター・メリンは、発掘作業に同行していました。

そこで彼が目にしたのは、悪霊パズズの石像。

足腰も不自由になってきたメリン神父は、その像が放つ不吉な予感を察知し、何かを感じ取ります。

彼は発掘の同行を取り止め、急遽帰国することを決意しました。

この冒頭シーンは約10分間にわたって展開され、一見すると本編との関連性が分かりにくいのですが、実はこれが後の恐怖への伏線となっているんですよ。

第一章:平穏な日常から始まる異変

舞台はアメリカのジョージタウン。

人気女優クリス・マクニールは、一人娘の12歳のリーガンと使用人たちと共に暮らしています。

クリスは映画の撮影で多忙な日々を送っており、夫とは別居中。

シングルマザーとして娘を育てながらキャリアを築いている女性です。

ある日、クリスは自宅で不思議な音を聞くようになります。

屋根裏からガタガタという音が響き、ネズミがいるのではないかと使用人のカールに駆除を依頼しました。

しかしカールは「この家でネズミを見たことがない」と首を傾げます。

リーガンもまた、「ベッドが揺れる」とクリスに訴えるようになりました。

最初はただの子供の戯言だと思っていたクリスでしたが、次第にリーガンの様子がおかしくなっていくのです。

第二章:デミアン・カラス神父の苦悩

並行して描かれるのが、若き神父デミアン・カラスの物語です。

デミアン神父は精神科医の資格も持つ聖職者で、ジョージタウン大学で働いています。

しかし彼には深い悩みがありました。

ニューヨークに一人で暮らす年老いた母親のことです。

認知症を抱える母は孤独に苦しんでおり、デミアンは母を救えない自分の無力さに日々苛まれていました。

デミアンの母は叔父によって無理やり精神病棟に入院させられ、退院後まもなく孤独死してしまいます。

「自分が母を殺した」という罪悪感と、信仰への疑念が、デミアン神父の心を蝕んでいくのです。

この苦悩が、後に悪魔との対峙において重要な意味を持つことになります。

第三章:リーガンの恐ろしい変貌

クリスが自宅で映画関係者を招いた大規模なパーティーを開いた夜、事件は起こりました。

リーガンが突然パーティー会場に現れ、普段は決して使わないような汚い言葉で暴言を吐き始めたのです。

そして客の前で失禁してしまいました。

驚愕したクリスはリーガンをベッドに寝かせますが、そのベッドが激しく揺れ始め、異常な気配を感じ取ります。

クリスは慌ててリーガンを病院に連れて行きました。

医師は脳の障害を疑い、様々な検査を行いますが、何も異常は発見されません。

それどころか、日が経つごとにリーガンの症状は悪化していきます。

白目を剥いて激しく上半身を揺さぶる、凶暴性を見せる、別人のような低い声で話す…。

医学では説明のつかない現象が次々と起こり、クリスは途方に暮れました。

第四章:監督バークの不審死

ある日、クリスが外出から帰宅すると、衝撃的な知らせが待っていました。

映画監督であり友人でもあるバークが、クリスの家の前にある長い石段で死体となって発見されたのです。

首が完全に真反対の方向に折れるという異常な状態でした。

付き人のシャロンによると、バークはクリスが留守の間にリーガンの様子を見に行ったとのこと。

キンダーマン刑事が捜査を開始し、デミアン神父にも話を聞きに来ます。

刑事は「悪魔的思想を持った人間の犯行ではないか」と推測し、教会関係者に危険人物がいないか尋ねますが、デミアン神父は守秘義務を盾に答えませんでした。

一方、クリスは催眠術士を雇ってリーガンの様子を見せますが、彼女は強い凶暴性を見せるだけで、何も解決しません。

医師たちは最後の手段として、クリスに「悪魔祓い」を提案したのです。

第五章:悪魔の正体が明らかに

悪魔の存在を信じていなかったクリスでしたが、次々と起こる超常現象に考えを変えざるを得ませんでした。

部屋の置物がひとりでに飛び散り、リーガンの首が真逆に180度回転する様子を目撃。

さらにリーガンは別人の声で「私がバークを殺した」と告白したのです。

追い詰められたクリスは、知人を辿ってデミアン・カラス神父に相談を持ちかけました。

デミアン神父は最初、悪魔祓いの依頼を固辞します。

現代に悪魔憑きなど存在しないと考えていましたし、イエズス会の許可が必要だったからです。

しかしクリスの切羽詰まった様子を見て、断ることができませんでした。

デミアン神父がリーガンに接見すると、驚くべきことが起こります。

リーガンは、知るはずのないデミアン神父の母親の死について詳細に語り始めたのです。

デミアン神父は詐病を疑い、ただの水道水を聖水と偽って使用しましたが、それでも効果がありました。

さらに、リーガンの発する言葉を録音して逆再生すると、それが意味のある言語になっていることが判明。

そしてリーガンの腹部には「HELP ME」という文字が浮かび上がりました。

これらの証拠から、デミアン神父は悪魔の存在を確信し、教会に悪魔祓いの許可を申請したのです。

第六章:壮絶な悪魔祓いの儀式

教会は悪魔祓いの経験者として、ランカスター・メリン神父を呼び出しました。

イラクから帰国していたメリン神父とデミアン神父は合流し、直ちに悪魔祓いを実行に移します。

リーガンの部屋は氷点下のように寒く、彼女のベッドが宙に浮かび、緑色の嘔吐物を大量に吐き出すという凄まじい光景が広がっていました。

二人の神父は十字架と聖水を手に、悪魔に立ち向かいます。

しかし悪魔の抵抗は想像以上に激しく、二人は大きく消耗していきました。

悪魔はデミアン神父の心の傷を突いてきます。

亡くなった母親の幻覚を見せ、「お前が母親を殺したんだ」と囁きかけるのです。

動揺したデミアン神父は一時部屋を追い出されてしまいます。

その間もメリン神父は一人で悪魔祓いを続けていましたが、高齢で心臓に持病もあったメリン神父は力尽き、心臓発作で死亡してしまいました。

第七章:カラス神父の自己犠牲

部屋に駆けつけたデミアン神父は、メリン神父の死を確認すると激しい怒りに駆られます。

彼はリーガンを力任せに組み伏せ、悪魔に向かって叫びました。

「俺に乗り移れ!少女から出て行け!」

デミアン神父の叫びに応じて、悪魔は彼の体に乗り移ります。

悪魔に支配されたデミアン神父は、リーガンを殺害しようと手を伸ばしますが、最後の理性で我を取り戻しました。

そして窓を突き破り、自身を家の前の長い石段に叩きつけて命を絶ったのです。

デミアン神父は悪魔を道連れにすることで、リーガンを救ったのでした。

エピローグ:救われた少女と残された者たち

デミアン神父の命を懸けた行動によって、リーガンは悪魔から解放されました。

彼女は悪魔に憑かれていた期間の記憶を完全に失っており、元の明るい少女に戻っています。

クリスはリーガンと共にこの街を離れることを決めました。

引っ越しの準備をしていると、デミアン神父の友人であるダイアー神父が挨拶に訪れます。

リーガンはダイアー神父の姿を見て、自分を救ってくれた存在を思い出したのか、彼の頬にキスをしました。

車に乗り込み街を去っていく母娘を見送ったダイアー神父は、デミアン神父が命を落とした石段を静かに見下ろします。

物語はこうして幕を閉じるのですが、この結末には様々な解釈があり、それが本作の奥深さを物語っているんですよ。

『エクソシスト』を観た感想【個人的な考察】

緑のゲボ以上に怖かったもの

『エクソシスト』と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、リーガンが緑色の嘔吐物を大量に吐き出すシーンでしょう。

確かにあのシーンは衝撃的ですし、公開当時は多くの観客が気分を悪くしたと言われています。

しかし実際に観てみると、視覚的なショッキングシーン以上に怖いものがあることに気づきます。

それは「人間の心の闇」と「救いのなさ」です。

リーガンが悪魔に取り憑かれた背景には、彼女を取り巻く環境の問題があります。

母親は仕事で忙しく家を空けがち、両親は離婚、夜は大人たちが騒がしくパーティー。

母親の恋人候補は使用人に「お前ナチだろう」としつこく絡む最低な男。

思春期の少女が心の安定を保てる環境とは到底言えません。

悪魔に取り憑かれたというより、この環境が彼女の心を壊したのではないかとさえ思えてくるんですよ。

デミアン・カラス神父の悲劇

本作の真の主人公は、デミアン・カラス神父だと私は考えています。

彼の抱える苦悩は、現代にも通じる普遍的なテーマです。

親の介護と仕事の板挟み、どれだけ尽くしても親が亡くなった後に残る罪悪感…。

デミアン神父は母親のために最善を尽くしたはずなのに、「自分が母を殺した」という思いに苛まれます。

そしてその心の傷を、悪魔は容赦なく突いてきました。

信仰を職業とする聖職者でありながら、信仰に救われず、母を救えず、最後は自らの命を犠牲にして少女を救う。

彼の人生には報われる瞬間がほとんどありませんでした。

映画を観終わった後、「悪魔の完全勝利ではないか」という後味の悪さが残るのは、デミアン神父があまりにも気の毒だからなんです。

「教会の勝利」を意図した製作陣の思惑

興味深いことに、脚本を書いたウィリアム・ピーター・ブラッティは「これは教会の勝利の物語だ」と語っています。

デミアン神父が命を賭けて少女を救ったことは、信仰の勝利だというのです。

しかし多くの観客は、そうは受け取りませんでした。

オリジナル版のラストは救いが少なく、むしろ悲劇的に感じられます。

この製作側の意図と観客の受け止め方のギャップが問題視され、25年後の1998年に「ディレクターズカット版」が公開されました。

ディレクターズカット版では、ラストシーンにダイアー神父とキンダーマン刑事の交流が追加され、「その後を生きる人々」にスポットが当てられています。

これにより「人間の勝利」がより際立つ構成になりました。

しかし私は、オリジナル版の「嫌な後味」こそが、この映画を後世に残る傑作にしたのではないかと思うんですよ。

単純なハッピーエンドではない、人間の複雑な感情を残す結末だからこそ、何十年経っても心に残る作品になったのでしょう。

じわじわと蝕む心理ホラーとしての恐怖

『エクソシスト』は確かにショッキングな映像表現が多い作品ですが、本質的には心理ホラーだと言えます。

デミアン神父が見る悪夢のシーン、母親がいた精神病院の描写、リーガンの部屋で起こる超常現象…。

これらは単なる驚かせるための演出ではなく、登場人物たちの心の闇を映し出しているんです。

特に印象的なのは、冒頭のイラクのシーンです。

約10分間も続くこのシーンは一見すると退屈にも思えますが、不吉な予感が漂う映像と音楽が、じわじわと観客の不安を煽ります。

派手な恐怖演出がなくても、不穏な空気だけで観客を怖がらせることができるという演出の妙がここにあります。

現代のホラー映画のように、突然大きな音を鳴らして驚かせる「ジャンプスケア」に頼らない、古典的な恐怖の演出が光っている作品なんですよ。

『エクソシスト』の見どころと名シーン

スパイダーウォーク(蜘蛛歩き)

『エクソシスト』の名シーンと言えば、リーガンがブリッジの状態で階段を高速で降りてくる「スパイダーウォーク」でしょう。

実はこのシーンは、オリジナルの劇場公開版ではカットされていました。

ストーリーのつながりが悪いという理由だったそうですが、後に発売された「ディレクターズカット版」で復活。

このシーンの撮影には、元体操選手が起用され、特殊な装置も使われました。

リーガンの不自然な動きは、人間離れした恐怖を視覚的に表現する象徴的なシーンとなり、多くの人の記憶に残る名場面となっています。

首が180度回転するシーン

リーガンの首が180度グルリと回転するシーンも、本作を代表する恐怖シーンです。

このシーンでは特殊メイクと機械仕掛けの人形が使われており、当時の特殊効果技術の粋を集めた映像でした。

CGが存在しなかった1970年代に、これだけのインパクトのある映像を作り上げた技術力には驚かされます。

首が回転した後、リーガンが邪悪な笑みを浮かべる表情も、観る者の背筋を凍らせますよ。

緑色の嘔吐物を吐くシーン

『エクソシスト』と言えば、やはり緑色の嘔吐物を大量に吐き出すシーンを避けては通れません。

このシーンでは実際にエンドウ豆のスープが使用され、リーガン役のリンダ・ブレアではなく、母親役のエレン・バースティンに向けて噴射されました。

エレン・バースティンは事前に説明されていた以上の勢いで嘔吐物を浴び、本当に驚いて悲鳴を上げています。

その悲鳴は演技ではなく本物だったため、リアリティのある映像になったんですよ。

監督のウィリアム・フリードキンは、役者に事前に詳細を知らせず、本物のリアクションを引き出すという過激な演出方法を多用したことで知られています。

十字架を使った自傷シーン

リーガンが十字架を使って自分の体を傷つけるシーンは、本作の中でも特に衝撃的で議論を呼んだ場面です。

神聖なはずの十字架が、悪魔に利用されて少女を傷つける道具になるという皮肉。

このシーンは宗教的なタブーを扱っており、公開当時は検閲の対象にもなりました。

しかしこのシーンがあるからこそ、悪魔の邪悪さと神への冒涜が強烈に表現されているんです。

悪魔祓いのクライマックス

メリン神父とデミアン神父が悪魔と対峙する悪魔祓いのシーンは、映画全体のクライマックスです。

氷点下のように冷え切った部屋、宙に浮くベッド、悪魔が発する不気味な声。

そして二人の神父が十字架と聖水を手に、必死に祈りを捧げる姿。

特に印象的なのは、悪魔がデミアン神父の心の傷を突いてくるシーンです。

亡き母の幻覚を見せ、「お前が殺した」と囁く悪魔の攻撃は、物理的な恐怖を超えた精神的な恐怖を描いています。

そしてメリン神父が力尽きて倒れる瞬間は、観客に「悪魔に勝てないのではないか」という絶望感を与えますよ。

カラス神父の自己犠牲

デミアン・カラス神父が自分に悪魔を乗り移らせ、窓から飛び降りるラストシーンは、映画史に残る名場面です。

「俺に乗り移れ!」という叫びと共に悪魔を自分の体に取り込み、理性が残っているうちに自ら命を絶つ。

この自己犠牲の精神は、キリスト教的な贖罪のテーマを象徴しています。

しかし同時に、それが本当に「勝利」と言えるのかという疑問も残る、複雑な感情を呼び起こすシーンなんです。

石段のロケーション

映画に登場する長い石段は、ワシントンD.C.のジョージタウンに実在します。

通称「エクソシストの階段」と呼ばれ、今も観光スポットとして多くのファンが訪れています。

バークが不審死を遂げ、最後にデミアン神父が命を落とす場所として、この石段は物語の重要な舞台となりました。

急勾配の長い階段が持つ不気味さと、そこで起きた悲劇が結びつき、強烈な印象を残すロケーションとなっていますよ。

『エクソシスト』は実話だった!メリーランド悪魔憑依事件とは

1949年に実際に起きた悪魔憑き事件

多くの人が驚くのが、『エクソシスト』の原作が実話に基づいているという事実です。

1949年、アメリカのメリーランド州で「メリーランド悪魔憑依事件」と呼ばれる不可解な出来事が起こりました。

当時14歳の少年(仮名:ローランド少年)が、突然異常な行動を取り始めたのです。

ベッドが揺れる、家具が勝手に動く、体中に引っかき傷が現れるなど、超常現象が次々と発生。

医学的な検査を行っても原因は不明で、最終的にカトリック教会のイエズス会の神父たちによって悪魔祓いが行われました。

原作者のウィリアム・ピーター・ブラッティは、この事件を題材に小説『エクソシスト』を執筆したんですよ。

映画と実際の事件の違い

映画では12歳の少女リーガンが悪魔に取り憑かれますが、実際の事件では14歳の少年でした。

また、実際の事件では悪魔祓いは成功し、少年は回復したとされています。

映画では神父が二人とも命を落としますが、実際の神父たちは無事だったようです。

しかし、ベッドが揺れる、体に傷が現れる、別人格のような低い声で話すなど、基本的な現象は実際の事件を踏襲しています。

映画はフィクションとしてドラマチックに脚色されていますが、その根底には実際に起きた不可解な事件があるという事実が、作品に説得力とリアリティを与えているんです。

悪魔祓いは今も行われている

意外かもしれませんが、カトリック教会では今も悪魔祓いの儀式が行われています。

バチカンには公式の悪魔祓い師(エクソシスト)が存在し、定期的に研修も行われているんですよ。

『エクソシスト』の公開以降、悪魔祓いの依頼が世界中で急増したという報告もあります。

映画が人々の「悪魔憑き」に対する認識を変え、現実の宗教儀式にも影響を与えたという意味で、本作の社会的影響力は計り知れません。

『エクソシスト』のキャストと制作秘話

リンダ・ブレア(リーガン役)

リーガン役を演じたリンダ・ブレアは、撮影当時わずか13歳でした。

彼女の圧倒的な演技力は世界中で絶賛され、アカデミー助演女優賞にノミネートされました。

しかし撮影は過酷で、リンダは特殊メイクに長時間耐え、氷点下に冷やされたセットで演技を強いられました。

ベッドが激しく揺れるシーンでは、実際にリンダが怪我をしてしまったこともあったそうです。

また、悪魔の声は別の俳優(マーセデス・マッケンブリッジ)が吹き替えており、リンダ自身の声ではありません。

本作での演技は彼女に国際的な名声をもたらしましたが、同時に「悪魔の子」というイメージがついてしまい、その後のキャリアに影響を与えることになりました。

エレン・バースティン(クリス役)

リーガンの母親クリスを演じたエレン・バースティンは、本作でアカデミー主演女優賞にノミネートされました。

彼女もまた過酷な撮影を経験しており、リーガンを引き離そうとして突き飛ばされるシーンでは、実際に腰を痛めてしまいました。

悲鳴を上げるシーンでの叫び声は、本当に痛みによる悲鳴だったんですよ。

ウィリアム・フリードキン監督は、リアルな演技を引き出すために役者に予告なく衝撃を与える演出方法を取っていました。

このような過激な演出方法は今では許されないでしょうが、結果として映画に強烈なリアリティを与えることになりました。

ジェイソン・ミラー(デミアン神父役)

デミアン・カラス神父を演じたジェイソン・ミラーは、舞台俳優出身で本作が映画デビュー作でした。

彼の繊細で内省的な演技は高く評価され、アカデミー助演男優賞にノミネートされました。

デミアン神父の苦悩と信仰への疑念を表現する演技は、本作に深みを与えています。

ジェイソン・ミラーは後に映画監督としても活動し、多くの作品に出演しましたが、『エクソシスト』のデミアン神父役が彼の代表作であることは間違いありません。

撮影中の怪奇現象と死亡事故

『エクソシスト』の撮影中には、数々の怪奇現象が報告されています。

撮影セットが原因不明の火事で全焼する事故が発生し、奇妙なことにリーガンの部屋だけが無傷で残りました。

さらに、撮影開始から公開までの間に、スタッフや出演者の親族など関係者9人が相次いで亡くなったとされています。

劇中で神父の母親を演じたバシリキ・マリアロスや、監督役のジャック・マッゴーランは公開直前に死亡。

夜間警備員も不審な死を遂げたと言われています。

これらの出来事から、「映画が呪われている」という噂が広まり、撮影現場に実際の神父を呼んでお祓いをしてもらったというエピソードもあるんですよ。

真偽のほどは定かではありませんが、こうした逸話が映画の恐怖をさらに増幅させる要因となっています。

『エクソシスト』シリーズと関連作品

エクソシスト2(1977年)

第一作の大ヒットを受けて製作された続編ですが、評価は芳しくありませんでした。

リーガンのその後を描いた作品で、リンダ・ブレアが再び主演を務めています。

エクソシスト3(1990年)

原作者ウィリアム・ピーター・ブラッティ自身が監督を務めた作品。

キンダーマン刑事を主人公に、新たな悪魔憑き事件を描いています。

実は隠れた名作として再評価されており、特に病院のシーンは「映画史上最も怖いシーン」の一つに挙げられることもあるんですよ。

エクソシスト ビギニング(2004年)

メリン神父の若き日を描いた前日譚。

イラクでの悪魔との最初の遭遇が描かれています。

エクソシスト 信じる者(2023年)

2023年に公開された、第一作から50年ぶりとなる正統続編。

オリジナル版でリーガンを演じたリンダ・ブレアは出演していませんが、新たな悪魔憑き事件が描かれています。

第一作へのオマージュも多く盛り込まれており、ファンには見逃せない作品となっていますよ。

『エクソシスト』が与えた文化的影響

ホラー映画の概念を変えた作品

『エクソシスト』以前のホラー映画は、モンスターや殺人鬼が登場する娯楽作品というイメージが強くありました。

しかし本作は、宗教的なテーマ、心理的な恐怖、人間ドラマを融合させ、ホラー映画を芸術作品のレベルに引き上げました。

アカデミー賞で作品賞にノミネートされたことは、ホラー映画史において画期的な出来事だったんですよ。

悪魔憑きのイメージを確立

本作によって、「悪魔憑き」のイメージが全世界に広まりました。

首が回る、低い声で話す、超常現象が起こるといった悪魔憑きの典型的なイメージは、多くが本作によって確立されたものです。

後のホラー映画や創作作品に与えた影響は計り知れません。

社会現象となった公開

公開当時、映画館の前には長蛇の列ができ、上映中に気絶する観客が続出したと報道されました。

救急車が映画館に待機するという異例の事態も発生。

また、映画を観た後に精神的なショックを受けたとして、配給会社を訴える裁判まで起きたんですよ。

これほどまでに社会現象となった映画は、当時としては極めて異例でした。

『エクソシスト』の視聴方法【VOD・動画配信サービス情報】

それでは、『エクソシスト』を観たいと思った方のために、現在どこで視聴できるのかをご紹介します。

VOD(ビデオ・オン・デマンド)サービスを活用すれば、自宅で気軽にこの名作を楽しむことができますよ。

U-NEXT(見放題)

U-NEXTでは『エクソシスト』オリジナル版が見放題で配信されています。

月額2,189円(税込)で26万本以上の作品が楽しめるU-NEXTは、映画好きには特におすすめのサービスです。

初回登録なら31日間の無料トライアルが利用できるので、お試しで視聴することも可能ですよ。

さらに、エクソシストシリーズの他の作品も配信されていることがあるので、まとめて観たい方には最適でしょう。

Amazon Prime Video(レンタル・見放題)

Amazon Prime Videoでは、レンタルまたはプライム会員特典で視聴できることがあります。

レンタルの場合は400円程度、プライム会員なら追加料金なしで観られる時期もあります。

月額600円(税込)でプライム会員になれば、映画だけでなく音楽や配送特典も利用できるので、日常的にAmazonを利用する方には特にお得なサービスです。

Hulu(見放題)

Huluでも『エクソシスト』が見放題で配信されていることがあります。

月額1,026円(税込)で10万本以上の作品が楽しめるHuluは、海外ドラマに強いサービスとして知られていますが、ホラー映画のラインナップも充実しています。

『エクソシスト』以外のホラー映画も一緒に楽しみたい方にはおすすめですよ。

TSUTAYA DISCAS(宅配レンタル)

DVDやブルーレイで視聴したい方には、TSUTAYA DISCASの宅配レンタルサービスがあります。

オリジナル版だけでなく、ディレクターズカット版やシリーズ作品もレンタルできるのが魅力です。

映像特典やコメンタリーを楽しみたい方には、物理メディアでの視聴がおすすめでしょう。

視聴する際の注意点

『エクソシスト』には複数のバージョンが存在します。

オリジナル劇場公開版(122分):最初に公開されたバージョン

ディレクターズカット版(132分):「スパイダーウォーク」などのシーンが追加されたバージョン

どちらを観るか迷った場合は、まずオリジナル版を観て、気に入ったらディレクターズカット版も観るという方法がおすすめです。

両方を比較することで、制作者の意図や映画の奥深さをより理解できますよ。

また、配信状況は時期によって変わることがあるので、最新の情報は各サービスの公式サイトで確認してくださいね。

『エクソシスト』をより楽しむためのポイント

じっくりと観る環境を整える

『エクソシスト』は単なるショックホラーではなく、心理描写や伏線が丁寧に描かれた作品です。

スマートフォンで流し見するのではなく、できれば大きな画面で、音響にもこだわって視聴することをおすすめします。

特に音響は本作の恐怖演出において重要な要素となっているんですよ。

不気味なBGM、悪魔の声、静寂と爆音のコントラストなど、音による恐怖演出を存分に味わってくださいね。

時代背景を理解する

本作は1970年代に製作された作品です。

CGや最新の特殊効果がない時代に、どのような工夫で恐怖を表現したのか。

そうした技術的な側面にも注目すると、より深く作品を楽しめますよ。

また、1970年代のアメリカ社会、宗教観、家族のあり方なども作品に反映されているので、そうした背景知識があるとさらに理解が深まります。

実話との比較

「メリーランド悪魔憑依事件」について事前に調べてから観ると、どの部分が実話でどの部分がフィクションなのかを意識しながら楽しめます。

実話ベースだからこそ感じられるリアリティと、映画的な脚色のバランスを味わってみてください。

続編や関連作品も視聴

第一作を気に入ったら、ぜひシリーズ作品も観てみましょう。

特に『エクソシスト3』は隠れた名作として評価が高く、第一作とはまた違った恐怖を味わえます。

また、2023年公開の『エクソシスト 信じる者』は第一作へのオマージュが多く盛り込まれているので、第一作を観た直後に視聴すると楽しさが倍増しますよ。

まとめ:『エクソシスト』は今観るべき不朽の名作

映画『エクソシスト』は、1973年の公開から50年以上経った今でも、ホラー映画の金字塔として語り継がれています。

12歳の少女リーガンに取り憑いた悪魔と、それを祓おうとする神父たちの壮絶な戦い。

緑色の嘔吐物、180度回転する首、スパイダーウォークといったショッキングなシーンの数々。

しかし本作の真の恐怖は、そうした視覚的なインパクトだけにあるのではありません。

デミアン・カラス神父の心の闇、リーガンを取り巻く家庭環境の問題、信仰と科学の狭間で揺れる人々の姿。

人間の内面に潜む恐怖を描いた心理ホラーとしての側面こそが、本作を不朽の名作たらしめているんですよ。

さらに、実際に起きた「メリーランド悪魔憑依事件」を元にしているという事実が、作品にリアリティを与えています。

フィクションとノンフィクションの境界線が曖昧になる感覚は、観る者に深い印象を残すでしょう。

公開から半世紀以上が経過しても色褪せない恐怖。

それは、本作が普遍的な人間の苦悩や恐れを描いているからに他なりません。

U-NEXTやAmazon Prime Video、Huluなどの動画配信サービスで気軽に視聴できる今だからこそ、改めてこの傑作を体験してみてはいかがでしょうか。

ホラー映画が好きな方はもちろん、映画芸術としての完成度を味わいたい方にもおすすめできる作品です。

週末の夜、部屋を暗くして、じっくりとこの名作に向き合ってみてください。

きっと、現代のホラー映画では味わえない独特の恐怖と、深い余韻を体験できるはずですよ。

そして観終わった後は、「これは本当に悪魔の仕業だったのか」「デミアン神父の犠牲は報われたのか」といった問いについて、ぜひ考えてみてくださいね。