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『1917 命をかけた伝令』あらすじと感想!全編ワンカット風で描かれる戦場のリアル

映画『1917 命をかけた伝令』で体感する戦場のリアル
第一次世界大戦を舞台にした映画『1917 命をかけた伝令』をご存知でしょうか。
この作品は、ただの戦争映画ではありません。
全編ワンカット風の撮影手法により、観る者を1917年の戦場に引きずり込む圧倒的な臨場感が最大の特徴です。
2020年に日本で公開されると、その革新的な映像表現と緊迫感あふれるストーリーで大きな話題となりました。
アカデミー賞では撮影賞・視覚効果賞・録音賞の3部門を受賞し、ゴールデングローブ賞では作品賞と監督賞を獲得しています。
この記事では、映画『1917 命をかけた伝令』のあらすじから感想、見どころまで徹底的に解説していきますよ。
ネタバレを含む内容もありますので、まだ観ていない方はご注意くださいね。
『1917 命をかけた伝令』の基本情報と制作背景
作品の基本データ
映画『1917 命をかけた伝令』は2019年にイギリスとアメリカの合作で製作されました。
監督は『アメリカン・ビューティー』や『007 スカイフォール』で知られるサム・メンデスです。
実は、この作品はメンデス監督にとって初めての脚本執筆作品でもあります。
上映時間は119分で、ジャンルは戦争映画に分類されます。
豪華キャスト陣の顔ぶれ
主演を務めるのは、若手俳優のジョージ・マッケイとディーン・チャールズ=チャップマンです。
彼らを取り巻く脇役陣が非常に豪華なんですよ。
ベネディクト・カンバーバッチ、コリン・ファース、マーク・ストロング、リチャード・マッデンといった英国を代表する実力派俳優たちが出演しています。
ただし、これらの大物俳優の出演シーンは意外にも短く、主役の二人に焦点を当てた構成になっています。
監督の祖父の実体験が元ネタ
サム・メンデス監督は、第一次世界大戦に17歳で従軍した祖父アルフレッド・H・メンデスから聞いた体験談を基に本作を作り上げました。
祖父は上等兵として伝令係を務めており、その過酷な任務の記憶が映画の土台となっています。
完全な実話ではありませんが、リアルな戦場体験に基づいた物語なのです。
圧倒的臨場感を生む全編ワンカット風撮影とは
ワンカット風撮影の革新性
この映画の最大の特徴は、全編がワンカット風に撮影されている点です。
厳密には完全なワンカットではなく、巧みな編集技術によってワンカットに見えるように繋いでいます。
カメラは常に主人公たちに寄り添い、彼らが見る景色、聞く音、感じる緊張をそのまま観客に伝えます。
カット割りがほとんどないため、観客は映画の最初から最後まで戦場にいるような感覚を味わえるのです。
撮影監督ロジャー・ディキンスの技術
撮影を担当したのは、『ショーシャンクの空に』『ブレードランナー 2049』などで知られる伝説的撮影監督ロジャー・ディキンスです。
彼はこの作品でアカデミー撮影賞を受賞しました。
クレーン、ジープ、オートバイ、ドローン、さらには鉄棒にカメラを固定して両側から担ぐなど、様々な撮影方法を駆使しています。
半年に及ぶリハーサルを経て、イギリスで実際に1.7キロの塹壕を掘って撮影が行われたそうですよ。
CGに頼らないリアルな映像表現
驚くべきことに、戦闘機の墜落シーンなど多くの場面でCGが使われていません。
実際に戦闘機を墜落させ、本物の爆発を使用し、数百人のエキストラが実際に走り回っています。
この徹底したリアリズムへのこだわりが、他の戦争映画とは一線を画す臨場感を生み出しているのです。
詳細あらすじ!過酷な伝令任務の全貌(ネタバレ含む)
任務の始まり:1917年4月6日の朝
1917年4月6日、フランス北部の西部戦線。
イギリス陸軍第8連隊所属の上等兵、トム・ブレイクとウィリアム・スコフィールドは、エリンモア将軍に呼び出されます。
将軍は二人に重大な任務を命じました。
後退を始めたドイツ軍を追って翌朝攻撃を予定しているデヴォンシャー連隊第2大隊のマッケンジー大佐に、作戦中止の伝令を届けるというものです。
航空偵察により、ドイツ軍の後退は罠であることが判明していました。
しかし通信網が破壊されているため、直接伝令を届けるしかありません。
このまま攻撃が行われれば、1600人の兵士が全滅する危険があります。
ブレイクの兄ジョセフもその部隊にいるため、彼は勇んで任務に臨みます。
スコフィールドは夜間に移動した方が安全だと提案しますが、時間的余裕がないため二人は昼間に出発することに。
無人地帯の恐怖と塹壕の罠
二人は自軍の塹壕を抜け、無人地帯(ノーマンズランド)へと足を踏み入れます。
そこは地獄のような光景でした。
ぬかるんだ地面には回収されていない兵士の死体が転がり、腐乱した遺体には蠅やネズミが群がっています。
馬の死骸もあり、鉄条網が張り巡らされた危険地帯を二人は慎重に進みます。
スコフィールドが鉄条網で傷つけた手を、誤って腐乱死体の穴に突っ込んでしまうシーンは特に印象的です。
ドイツ軍が放棄した塹壕に到着すると、そこにはまだ生活の痕跡が残っていました。
二人が地下のトンネルを抜けようとした時、ドイツ軍が仕掛けた罠が作動します。
爆弾が爆発し、スコフィールドは瓦礫の下敷きになってしまいますが、ブレイクに助けられ何とか脱出に成功しました。
運命を変えた墜落機との遭遇
無人地帯を抜けた二人は、廃墟となった民家を発見します。
そこで牛乳を水筒に入れていると、上空でイギリス軍戦闘機とドイツ軍戦闘機が空中戦を繰り広げていました。
被弾したドイツ軍戦闘機が二人の目の前に墜落します。
炎に包まれたコックピットから、二人は生存していたドイツ軍パイロットを救出しました。
優しいブレイクは、瀕死のパイロットに水を飲ませようとします。
スコフィールドが井戸に水を汲みに行った隙に、錯乱したパイロットはブレイクの腹部をナイフで刺してしまいました。
スコフィールドは咄嗟にパイロットを射殺しますが、ブレイクは致命傷を負っています。
「母に手紙を書いてくれ。怯えてなんかいなかったと伝えてほしい」
ブレイクはそう言い残し、スコフィールドの腕の中で息を引き取りました。
たった一人になってしまったスコフィールドは、友の遺言を胸に、過酷な任務を続けることを決意します。
孤独な旅路:夜の戦場を駆け抜ける
偶然通りかかったチェシャー連隊のトラックに乗せてもらったスコフィールドですが、橋の崩落により徒歩で進むことに。
戦禍に包まれた街を進む途中、残存していたドイツ兵と撃ち合いになり、スコフィールドは気を失ってしまいます。
目を覚ますと辺りは夜になっていました。
照明弾の明かりを頼りに街を進むスコフィールドは、再びドイツ兵に追われます。
民家に逃げ込むと、そこにはフランス人女性と身寄りのない赤ん坊が隠れていました。
スコフィールドは持っていた食料と牛乳をすべて二人に渡します。
女性の制止を振り切って外に出たスコフィールドは、またしてもドイツ兵と遭遇。
相手を絞殺して逃げ出し、追ってくるドイツ兵たちから逃れるため川へ飛び込みました。
激流に流され滝壺に落ちながらも、スコフィールドは何とか対岸に辿り着きます。
岸には無数の兵士の死体が浮いていました。
限界を迎えたスコフィールドは、地面に手をつき号泣します。
しかし、任務は終わっていません。
夜が明け始めた空の下、彼は最後の力を振り絞って立ち上がりました。
衝撃のクライマックス!命をかけた全力疾走
攻撃開始直前の緊迫
風に乗って聞こえる歌声を頼りに進むと、そこには円陣を組んで座るデヴォンシャー連隊第2大隊の兵士たちがいました。
スコフィールドがようやく目的地に辿り着いた時、部隊は既に攻撃準備を整えていたのです。
第一波の突撃部隊が塹壕で隊列を整え、今にも飛び出そうとしています。
「作戦は中止だ!将軍の命令だ!」
スコフィールドは必死に叫びますが、兵士たちで溢れる塹壕では誰も聞いてくれません。
上官も「大佐に言え」と取り合ってくれないのです。
塹壕の外を走る決死の疾走
時を同じくして、第一波の突撃が開始されてしまいました。
兵士たちで塞がれた塹壕を見たスコフィールドは、驚くべき行動に出ます。
塹壕の外、つまり敵の砲撃が降り注ぐ戦場の真っ只中を走り始めたのです。
ドイツ軍の砲弾が次々に着弾し爆発します。
突撃する味方の兵士たちに何度も倒されながらも、スコフィールドは立ち上がり走り続けます。
このシーンは実際にCGも振り付けもなく、ジョージ・マッケイが全速力で走り、数百人のエキストラが実際に突撃する中で撮影されました。
観客は主人公の呼吸と運命に完全に同化し、手に汗握る1分弱の圧巻のシーンです。
伝令の成功と任務の完遂
ついにマッケンジー大佐の元へ辿り着いたスコフィールド。
「作戦中止命令です!直ちに中止してください!」
既に攻撃は開始されたと冷たく背を向ける大佐に、スコフィールドは将軍からの伝令書を強引に読ませます。
「手紙を読んでください!ドイツ軍は何ヶ月もかけて罠を作ったんです!」
伝令書に目を通した大佐は顔色を変え、すぐに攻撃中止を命じました。
1600人の命が救われた瞬間でした。
結末とラストシーン:木の下で目を閉じる意味
ブレイクの兄との対面
任務を終えたスコフィールドは、ブレイクの兄ジョセフを探します。
野戦病院で指揮を執っていたジョセフ中尉に弟の死を告げると、彼は涙を堪えながら「最期にいてくれてありがとう」と言いました。
スコフィールドはブレイクの形見の指輪を手渡し、「彼が一人で死んだわけじゃないことを母親に伝えたい」と話します。
「弟が君と一緒で良かった」
ジョセフはそう言って、スコフィールドと固く握手を交わしました。
映画の始まりと終わりを繋ぐ演出
スコフィールドは喧騒から離れ、一本の木の元に腰を下ろします。
胸ポケットから家族の写真を取り出すと、裏には母親から「私のもとへ帰ってきて」というメッセージが書かれていました。
彼は静かに目を閉じます。
実はこの映画、冒頭もブレイクとスコフィールドが木の下で休んでいるシーンから始まっているんですよ。
最初と最後で同じような構図なのに、もうブレイクはいません。
たった一日の出来事で、二人の運命は大きく分かれてしまったのです。
この対比的な演出が、戦争の無常さと命の儚さを静かに物語っています。
この映画の見どころポイント徹底解説
圧倒的な没入感を生むカメラワーク
ワンカット風の撮影により、観客は常に主人公と同じ視点で戦場を体験します。
カットが切り替わらないことで、時間の流れが途切れず、緊張感が持続するのです。
まるでゲームをプレイしているかのような感覚で、自分自身が任務を遂行しているような気持ちになれますよ。
主人公が走れば観客も息が切れ、主人公が倒れれば観客も絶望を感じる。
この一体感こそが、本作最大の魅力と言えるでしょう。
死の匂いが漂うリアルな戦場描写
無人地帯に転がる腐乱死体、蠅とネズミの群れ、ぬかるんだ泥と血。
この映画は戦場の「匂い」まで感じられそうなほどリアルです。
戦争の美化は一切なく、ただただ過酷で悲惨な現実が描かれています。
壊れた街を照らす照明弾の光と影、炎に包まれる建物、川に浮かぶ無数の死体。
どのシーンも目を背けたくなるような生々しさがありますが、それが戦争の真実なのです。
人間ドラマとしての深み
派手なアクションや大規模な戦闘シーンよりも、この映画は人間の心の動きを丁寧に描いています。
兄を救いたい一心のブレイク、巻き込まれた形で任務に就くスコフィールド。
敵兵を助けようとするブレイクの優しさが仇となり、命を落とすという皮肉。
友の死を無駄にしないため、ただ一人で進み続けるスコフィールドの孤独と決意。
戦争という極限状態における人間性が、静かに、しかし力強く描かれているんですよ。
音楽の使い方が秀逸
作曲を担当したトーマス・ニューマンの荘厳な音楽が、映像の臨場感をさらに高めています。
特に、森の中で兵士たちが歌う美しい歌声のシーンは印象的です。
戦場の喧騒の中に突如現れる静寂と美しさが、戦争の狂気をより際立たせています。
実際に観た人の感想・評価は?
圧倒的な高評価の嵐
映画レビューサイトでは軒並み高評価を獲得しています。
「戦争映画の新しい形を見た」「映画館で観るべき作品」という声が多数寄せられていますよ。
ワンカット風撮影の革新性だけでなく、ストーリーの明快さも評価されています。
複雑な戦略や政治的背景を排除し、ただ「伝令を届ける」というシンプルな目的に集中した構成が、幅広い観客に受け入れられました。
臨場感に圧倒されたという声多数
「まるで自分が戦場にいるようだった」
「息をするのを忘れるほど緊張した」
「戦争の恐ろしさを体感できる映画」
実際に観た人からは、臨場感の凄まじさを語る感想が相次いでいます。
特に、スコフィールドが塹壕の外を走るクライマックスシーンは、多くの観客が鳥肌が立ったと語っていますよ。
賛否が分かれるポイントも
一方で、「ワンカット風だと気づかなかった」という意見や、「ストーリーがシンプルすぎる」という声もあります。
また、「期待しすぎて逆に物足りなかった」という感想もちらほら。
戦争映画としてのメッセージ性やドラマ性を求める人には、やや物足りなく感じられることもあるようです。
しかし、映像体験としての価値は圧倒的に高く、賛否を含めても全体としては非常に高い評価を得ています。
歴史的背景を知るとより深く理解できる
第一次世界大戦の西部戦線とは
この映画の舞台となっているのは、1917年の西部戦線です。
第一次世界大戦において、ドイツとイギリス・フランス連合軍が対峙した主戦場ですよ。
1914年に戦争が始まると、両軍は長大な塹壕を掘り、膠着状態に陥りました。
この塹壕戦は第一次世界大戦の象徴的な戦闘形態となり、何年にもわたって続いたのです。
ソンムの戦いとその悲劇
スコフィールドが経験したというソンムの戦いは、1916年7月から11月まで続いた大規模な戦闘です。
イギリス・フランス連合軍がドイツ軍に大攻勢をかけましたが、結果的に双方で100万人以上の死傷者を出す大惨事となりました。
この戦いで初めて戦車が実戦投入されたことでも知られています。
スコフィールドがこの戦いを生き延びたというのは、それだけで奇跡的なことだったのです。
アルベリッヒ作戦:ドイツ軍の戦略的撤退
映画で描かれているドイツ軍の撤退は、実際に行われたアルベリッヒ作戦に基づいています。
ソンムの戦いで大きな損害を受けたドイツ軍は、より防御しやすいヒンデンブルク線と呼ばれる要塞群を後方に建設しました。
1917年2月9日から、ドイツ軍はこのヒンデンブルク線までの計画的撤退を開始します。
撤退は1917年4月5日に完了し、映画はその翌日の4月6日から始まっているんですよ。
つまり、イギリス軍がドイツ軍の撤退に気づいた時には、既に罠は完成していたのです。
伝令兵という存在の重要性
現代では通信技術が発達し、瞬時に情報伝達ができますが、当時は違いました。
通信網が破壊されることは日常的で、重要な命令は人の手で直接届ける必要があったのです。
伝令兵は非常に危険な任務でしたが、部隊の命運を握る重要な役割でした。
サム・メンデス監督の祖父も伝令兵として従軍しており、その体験談が本作の基盤となっています。
どこで観られる?『1917 命をかけた伝令』配信情報
主要な動画配信サービスでの配信状況
『1917 命をかけた伝令』は、複数の動画配信サービスで視聴可能です。
U-NEXTでは見放題作品として配信されており、月額2,189円(税込)のプランで視聴できますよ。
初回31日間は無料トライアルも利用できるので、この機会に登録するのもおすすめです。
Amazonプライム・ビデオでは、レンタルまたは購入での配信となっています。
レンタル料金は484円程度で、30日間のレンタル期間があり、視聴開始後48時間視聴可能です。
Netflixでも配信されている時期がありますが、配信状況は変動するため、最新情報は各サービスの公式サイトで確認してくださいね。
映画館での鑑賞がベスト
できれば大画面と迫力あるサウンドシステムを備えた映画館で観ることを強くおすすめします。
全編ワンカット風の臨場感は、スマートフォンやタブレットの小さな画面では十分に味わえません。
爆発音、銃声、兵士たちの叫び声、静寂の中の呼吸音。
これら全てが立体的に響き渡る映画館での体験は、まさに圧巻ですよ。
もし再上映の機会があれば、ぜひ映画館に足を運んでみてください。
まとめ:今すぐ観るべき戦争映画の傑作
映画『1917 命をかけた伝令』は、戦争映画の新たな可能性を切り開いた傑作です。
全編ワンカット風の革新的な撮影手法により、観客は1917年の戦場に放り込まれます。
あらすじはシンプルですが、そのシンプルさゆえに戦争の残酷さと人間の強さが際立っているんですよ。
ブレイクとスコフィールドの過酷な旅路は、見る者の心に深く刻まれるでしょう。
友の死を無駄にしないため、ただ一人で走り続けるスコフィールドの姿に、誰もが心を動かされるはずです。
戦争の恐ろしさを体感したい方、映像表現の最先端を目撃したい方、人間ドラマに感動したい方。
全ての映画ファンに自信を持っておすすめできる作品です。
まだ観ていない方は、ぜひこの機会に視聴してみてくださいね。
そして観終わった後は、平和な日常がどれほど尊いものか、改めて感じられるはずですよ。
戦場を駆け抜けた二人の若き兵士の物語を、あなた自身の目で確かめてください。
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