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映画『タクシードライバー』あらすじと感想!ラストまで徹底解説

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映画『タクシードライバー』は今も色褪せない傑作です

1976年に公開されたマーティン・スコセッシ監督の『タクシードライバー』は、公開から50年近く経った今でも世界中の映画ファンを魅了し続けている不朽の名作です。

カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞し、ロバート・デニーロの名を世界に知らしめたこの作品は、ベトナム帰還兵の孤独と狂気を鮮烈に描き出しています。

あなたもきっと、この映画を観れば心を揺さぶられるはずですよ。

この記事では『タクシードライバー』のあらすじから感想、考察、そしてVODでの視聴方法まで徹底的に解説していきます。

ネタバレも含みますので、まだ映画を観ていない方はご注意くださいね。

『タクシードライバー』の作品情報と受賞歴

基本データ

まずは映画『タクシードライバー』の基本情報を確認しましょう。

公開年:1976年
製作国:アメリカ
上映時間:114分
原題:Taxi Driver
監督:マーティン・スコセッシ
脚本:ポール・シュレイダー
音楽:バーナード・ハーマン
主演:ロバート・デニーロ

豪華キャスト陣

本作には、ロバート・デニーロをはじめとする実力派俳優が集結しています。

トラヴィス・ビックル役をロバート・デニーロ、ベッツィー役をシビル・シェパード、そして当時わずか13歳だったジョディ・フォスターが12歳の少女娼婦アイリスを演じました。

ジョディ・フォスターはこの作品で第49回アカデミー賞助演女優賞にノミネートされ、一躍スターダムにのし上がったんですよ。

さらにポン引きのスポーツ役をハーヴェイ・カイテルが怪演しています。

輝かしい受賞歴

『タクシードライバー』は数々の映画賞を受賞した作品です。

第29回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞し、マーティン・スコセッシを世界的映画監督の地位に押し上げました。

第49回アカデミー賞では作品賞、主演男優賞、助演女優賞、作曲賞の4部門にノミネートされています。

ロバート・デニーロはニューヨーク映画批評家協会主演男優賞を受賞し、演技力の高さを証明しましたよ。

『タクシードライバー』のあらすじをネタバレありで解説します

孤独なベトナム帰還兵トラヴィス

物語の主人公は26歳のトラヴィス・ビックル。

彼はベトナム戦争から帰還した元海兵隊員で、ニューヨークで鬱屈した日々を過ごしていました。

重度の不眠症に悩まされるトラヴィスは、どうせ眠れないならと夜勤のタクシー運転手として働き始めます。

夜のニューヨークを走りながら、トラヴィスは麻薬や売春が横行する街の退廃ぶりを目の当たりにし、次第に嫌悪感を募らせていくんですね。

「すべて悪だ。奴らを根こそぎ洗い流す雨はいつ降るんだ?」とノートに書き綴るトラヴィスの姿が印象的です。

運命の女性ベッツィーとの出会い

ある日、トラヴィスは次期大統領候補チャールズ・パランタイン上院議員の選挙事務所で働く美しい女性ベッツィーに一目惚れしてしまいます。

彼女に惹かれたトラヴィスは、選挙事務所にずかずかと乗り込み、ボランティアとして参加したいと申し出るんです。

同僚のトムはトラヴィスに警戒心を示しますが、ベッツィー自身はこの独特な男性に興味を持ち、一緒に映画を観に行く約束をします。

しかし運命の初デート、トラヴィスが彼女を連れて行ったのはなんとポルノ映画館でした。

当然ベッツィーは憤慨してその場を立ち去り、以後トラヴィスを完全に無視するようになってしまいます。

少女娼婦アイリスとの遭遇

失恋に打ちひしがれるトラヴィスですが、ある夜、12歳の少女アイリスが彼のタクシーに逃げ込んでくる出来事が起こります。

アイリスはポン引きのスポーツに追われており、すぐに連れ戻されてしまいますが、この出来事がトラヴィスの心に強い印象を残すんですね。

その後、街頭で娼婦として働かされているアイリスの姿を何度も目撃したトラヴィスは、彼女を救い出したいと考えるようになります。

狂気への転落と武装

ベッツィーへの執着を断ち切れないトラヴィスは、選挙事務所に押しかけて彼女に罵詈雑言を浴びせ、トムによって追い出されてしまいます。

この出来事をきっかけに、トラヴィスの心の中で何かが壊れていくんです。

「自分の手で町のゴミを掃除しよう」と考え始めたトラヴィスは、闇ルートの密売人から44マグナムやワルサー、軍用ナイフなどの強力な武器を手に入れます。

そして射撃訓練や肉体改造に取り組み始め、鏡に向かって「You talkin’ to me?(俺に言ってるのか?)」と銃を構えるあの有名なシーンが展開されるんですよ。

食料品店での銃撃事件

ある夜、トラヴィスは食料品店に押し入った黒人の強盗を射殺します。

仲間のドライバーたちは彼を「キラー」と呼ぶようになりますが、トラヴィス自身はまだ何かが足りないと感じていました。

大統領候補暗殺計画

トラヴィスは自らモヒカン頭に刈り上げ、全身に武器を仕込んでパランタイン大統領候補の演説集会に向かいます。

しかしサングラスにモヒカン頭という明らかに怪しい風貌のトラヴィスは、暗殺を実行しようとした瞬間にシークレットサービスに見つかってしまい、即座に逃亡するんですね。

衝撃のラストシーン(ネタバレ)

大統領候補の暗殺に失敗したトラヴィスは、そのままアイリスのいる売春宿へ向かいます。

ポン引きのスポーツを銃撃し、売春宿の階段に立つ男の指を44マグナムで吹き飛ばし、アイリスの部屋にいた客も射殺するという壮絶な銃撃戦を繰り広げるんです。

このシーンの生々しさは圧巻で、人は簡単には死なないというリアルな描写が観る者に強烈な印象を残します。

血まみれになったトラヴィスは自殺を試みますが、銃が弾切れになってしまい、左手で銃の形を作ってこめかみに当てる仕草をしながら笑みを浮かべるんですね。

そして駆けつけた警官に取り押さえられます。

意外な結末と英雄化

結果的にアイリスを救出したことで、マスコミはトラヴィスを「少女を救った英雄」として報道します。

アイリスは故郷に戻り、トラヴィスの罪は不問に付されました。

しばらくしてタクシー運転手の仕事に復帰したトラヴィスは、ある夜偶然ベッツィーを乗せることになります。

二言三言会話を交わしますが、トラヴィスは彼女に特別な感情を示すことなく、ただ去っていくのでした。

バックミラーに映る変わらぬニューヨークの夜景が、何も変わっていない現実を物語っているんですよ。

『タクシードライバー』の感想と深い考察

ベトナム帰還兵が抱える社会問題

この映画を語る上で避けて通れないのが、ベトナム帰還兵が抱える深刻な社会問題です。

国のために命をかけて戦ってきたにもかかわらず、母国では英雄どころか邪魔者扱いされ、学歴もないためタクシー運転手のような底辺職しか選択肢がないという現実。

トラヴィスの孤独と狂気は、戦争が人間に与える深い傷と、それを理解しようとしない社会への警告なんですね。

マーティン・スコセッシ監督自身も「トラヴィスのような人物を手遅れになるほど無視する社会への警告」とコメントしています。

バーナード・ハーマンの音楽が作品を昇華させる

『タクシードライバー』を語る上で欠かせないのが、バーナード・ハーマンによる音楽です。

『サイコ』や『めまい』などヒッチコック作品を手がけた巨匠による、サックスをフィーチャーしたスローなジャズは、トラヴィスの孤独感を見事に表現していますよ。

実はこの作品がバーナード・ハーマンの遺作となりました。

全編を通して流れるムーディーな音楽が、夜のニューヨークの退廃的な雰囲気を一層引き立てているんです。

「You talkin’ to me?」の名シーンはアドリブだった

映画史に残る名セリフ「You talkin’ to me?(俺に言ってるのか?)」のシーン。

鏡に映った自分に向かって銃を構えながら話しかけるこのシーンは、実はロバート・デニーロの完全なアドリブだったんですよ。

2005年にアメリカ映画協会が選出した「アメリカ映画の名セリフベスト100」で10位にランクインしたこのセリフは、若い男性なら誰もが一度は真似したことがあるのではないでしょうか。

トラヴィスという役柄を完全に理解し、成りきっていたデニーロだからこそ生み出せた名シーンですね。

スコセッシ監督自身が印象的な客役で出演

マーティン・スコセッシ監督自身が、妻を黒人男性に寝取られて殺意を抱く乗客として出演しています。

通常は狂気の人物であるはずのトラヴィスが、この客に対しては警戒し緊張している様子が描かれており、トラヴィスよりもさらにヤバい人間が存在することを示唆する印象的なシーンですよ。

当時13歳のジョディ・フォスターの圧巻の演技

12歳の少女娼婦アイリスを演じたジョディ・フォスターは、撮影当時わずか13歳でした。

それにもかかわらず、売春婦としての妖艶さと、虐殺を目の当たりにした少女の恐怖を見事に演じ分ける演技力は圧巻です。

トラヴィスとカフェで朝食を食べるシーンでは、コケティッシュな魅力とまだ幼さの残る表情が同居していて、複雑なキャラクターを見事に表現していますよ。

この作品でジョディ・フォスターは一気にスターダムにのし上がりました。

英雄か狂人か?ラストの解釈

『タクシードライバー』のラストシーンは、観る者によって様々な解釈が可能です。

ポン引きや麻薬ディーラーから少女を救った英雄としてマスコミに持ち上げられるトラヴィスですが、もし彼が大統領候補の暗殺に成功していたら、彼は暗殺者として糾弾されていたでしょう。

人の運命など紙一重なのだという、運命の皮肉を描いているんですね。

ラストでベッツィーと再会したトラヴィスは、以前のような執着を見せず淡々と去っていきます。

彼の視線は相変わらず鋭く冷たく、バックミラーには変わらぬニューヨークの夜景が映し出されています。

トラヴィスは何も変わっていない、これからも街の観察者であり続けるということを暗示しているんですよ。

一部の解釈では、ラストシーンはトラヴィスの死の間際の走馬灯だという説もあります。

あなたはどう解釈しますか?

ロバート・デニーロの徹底した役作り

徹底した役作りで知られるロバート・デニーロは、本作のために数週間実際にタクシー運転手として働いたそうです。

撮影に入る前から役に入り込み、トラヴィスという人物を完全に理解しようとしたデニーロの姿勢が、この作品を不朽の名作にした要因の一つですね。

体重を15キロ減量し、孤独で神経質なベトナム帰還兵を体現したデニーロの演技は、今観ても色褪せない輝きを放っていますよ。

『タクシードライバー』が描く孤独と狂気のテーマ

都市の闇と疎外感

『タクシードライバー』は1970年代のニューヨークの闇を鮮烈に描き出しています。

麻薬、売春、暴力が蔓延する大都会の片隅で、トラヴィスは孤独と疎外感を募らせていきます。

誰とも心を通わせることができず、社会から取り残されたと感じる彼の姿は、現代社会にも通じる普遍的なテーマなんですね。

独善的な正義感の暴走

トラヴィスは決してただの狂人ではありません。

彼なりの正義感を持ち、「社会の汚物を洗い流す」という使命感に駆られて行動しているんです。

しかしその正義は極めて独善的で、社会の規範から逸脱しています。

少女アイリスに対しては紳士的に接しながらも、その発言は「社会の汚物は洗い流さなければならない」と過激です。

自分の信念の範囲内での正義のために戦おうとする姿は、ある意味純粋でもあり、だからこそ恐ろしいんですよ。

社会が生み出すモンスター

マーティン・スコセッシと脚本のポール・シュレイダーがこの作品で問いかけているのは、「トラヴィスはどこにでもいる」ということです。

タクシードライバーという職業は、ありふれていて誰も気にしない存在で、車さえ運転できれば誰でもなれる仕事です。

つまりトラヴィスのような人物は、あなたの隣にいるかもしれないし、もしかしたらあなた自身の中にもいるかもしれないんですね。

社会が無視し続けた結果生み出されたモンスターとして、トラヴィスは存在しているんですよ。

『タクシードライバー』の見どころと名シーン

冒頭の蒸気立ち上るタクシーのショット

映画は蒸気が立ち上がるニューヨークの街をタクシーが走るショットから始まります。

バーナード・ハーマンのムーディーな音楽と共に、夜の街をゆっくりと移動するタクシーの映像は、これから始まる物語の不穏な空気を見事に表現していますよ。

ポルノ映画館デートの悲劇

せっかく口説き落としたベッツィーを、自分がいつも通っているポルノ映画館に連れて行くトラヴィス。

このシーンは観客に強烈な印象を残します。

戦争で恋愛を経験すべき年齢を過ごしたトラヴィスは、女性の扱い方がまったくわからないんですね。

自信と行動力はあるので女性を誘い出すことはできますが、そこから先が続かないという、戦争の代償を感じさせるシーンです。

クライマックスの壮絶な銃撃戦

売春宿での銃撃シーンは、映画史に残る壮絶なバイオレンス描写です。

口径の小さい銃で撃たれたスポーツは即死せず、44マグナムで手を撃たれた男は手ごと吹き飛ばされます。

撃たれても死なず「殺してやる!」とすがりついてくる男の描写は、過去の西部劇のようなきれいな死に方を否定し、リアルな殺戮を描き出しているんですよ。

血みどろの部屋から飛び出したカメラが俯瞰で騒ぎを映し出す演出も秀逸です。

『タクシードライバー』が後世に与えた影響

レーガン大統領暗殺未遂事件との関連

1981年3月30日、ジョン・ヒンクリーという男がレーガン大統領の暗殺を企てる事件が発生しました。

ヒンクリーは『タクシードライバー』に出演していたジョディ・フォスターに恋をし、ストーキングしていたそうです。

「自分が大統領を暗殺すればきっと振り向いてくれる」という思い込みから犯行に至ったこの事件は、映画が現実に与える影響の大きさを示していますよね。

皮肉なことに、『タクシードライバー』自体が1972年のジョージ・ウォレス大統領候補狙撃事件から着想を得ているんです。

『ジョーカー』への影響

2019年に公開され大ヒットした『ジョーカー』は、『タクシードライバー』の影響を強く受けていると言われています。

孤独で社会から疎外された主人公が狂気に堕ちていく過程、都市の闇、独善的な正義感など、共通するテーマが数多く見られますよ。

『ジョーカー』のホアキン・フェニックスの演技も、ロバート・デニーロのトラヴィスを彷彿とさせる部分があります。

実際に『ジョーカー』にはロバート・デニーロ自身が出演していますね。

映画界に与えた衝撃

『タクシードライバー』は1970年代のアメリカン・ニューシネマを代表する作品として、後世の映画作家たちに多大な影響を与えました。

マーティン・スコセッシとロバート・デニーロのコンビは、この後『レイジング・ブル』『グッドフェローズ』『カジノ』など数々の名作を生み出していきます。

また脚本のポール・シュレイダーは、『アフリクション』『ドッグ・イート・ドッグ』など独自の作風を持つ監督としても活躍していますよ。

『タクシードライバー』をVODで視聴する方法

どこで見れる?配信サービスの紹介

『タクシードライバー』は現在、複数のVODサービスで視聴可能です。

Amazonプライムビデオ、U-NEXT、Apple TV+などで配信されていますので、お好きなサービスでご覧いただけますよ。

特にAmazonプライムビデオでは、レンタルまたは購入で字幕版・吹替版ともに視聴できます。

プライム会員なら追加料金なしで視聴できる期間もありますので、チェックしてみてくださいね。

初めて観る方へのアドバイス

『タクシードライバー』は1976年の作品ですので、映像や演出が現代の映画とは異なります。

しかしその古さを感じさせない普遍的なテーマと、ロバート・デニーロの圧倒的な演技力は、今観ても十分に楽しめますよ。

ゆっくりとしたテンポで進む物語ですが、トラヴィスの心理描写に注目しながら観ると、より深く作品を味わえます。

クライマックスの銃撃シーンは暴力的な描写がありますので、苦手な方はご注意くださいね。

もう一度観る価値がある名作です

すでに一度観たことがある方も、改めて観直すと新たな発見があるはずです。

トラヴィスの行動の裏にある心理、ベッツィーとの関係性、アイリスとの対話など、細部に注目すると作品の深さが見えてきますよ。

ラストシーンの解釈も、観るたびに変わるかもしれません。

何度観ても新しい発見がある、それが名作と呼ばれる所以ですね。

まとめ:『タクシードライバー』は必見の傑作です

映画『タクシードライバー』のあらすじと感想を徹底的に解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

マーティン・スコセッシ監督の演出、ロバート・デニーロの名演、バーナード・ハーマンの音楽、そして脚本のポール・シュレイダーの鋭い社会批評。

これらすべてが融合して生まれた『タクシードライバー』は、公開から50年近く経った今でも色褪せない輝きを放っている不朽の名作です。

ベトナム帰還兵の孤独と狂気、社会の闇、独善的な正義の暴走というテーマは、現代社会にも通じる普遍性を持っていますよ。

あの名セリフ「You talkin’ to me?」は、今でも世界中で引用され続けています。

まだ観ていない方は、ぜひVODサービスで視聴してみてください。

すでに観た方も、改めて観直すと新たな発見があるはずですよ。

『タクシードライバー』は、映画史に残る傑作として、これからも語り継がれていくでしょう。

あなたもこの衝撃作を体験して、トラヴィスの孤独と狂気に触れてみてくださいね。

きっと心に深く刻まれる映画体験になるはずですよ。