ロゴ

TOP > 『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』あらすじと感想!シリーズ最高傑作の見どころを徹底解説

『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』あらすじと感想!シリーズ最高傑作の見どころを徹底解説

『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』はシリーズ最高傑作!圧倒的アクションとスリリングな展開に息をのむ

2018年に公開された『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』は、トム・クルーズ主演の人気スパイアクションシリーズ第6作目です。

本作は前作『ローグ・ネイション』に続いてクリストファー・マッカリー監督がメガホンを取り、シリーズ史上初めて同じ監督が2作連続で手掛けた作品となりました。

トム・クルーズ自らが命がけのスタントに挑む姿は圧巻で、撮影中には足首を骨折するほどの過酷なアクションを披露しています。

批評サイトRotten Tomatoesでは批評家スコア97%、観客スコア88%を獲得し、シリーズ最高傑作との呼び声も高い本作。

この記事では、『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』の詳細なあらすじから個人的な感想、見どころ、さらにはVODでの視聴方法まで、徹底的に解説していきますよ。

これから観る方もすでに観た方も、本作の魅力を存分に味わってくださいね。

『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』基本情報

まずは本作の基本情報から押さえておきましょう。

作品データ

原題は『Mission: Impossible – Fallout』で、アメリカで2018年7月27日に公開され、日本では2018年8月3日に公開されました。

監督はクリストファー・マッカリーが務め、製作費は約1億7800万ドル(約197億円)という大作です。

全世界での興行収入は約7億9100万ドル(約875億円)を記録し、商業的にも大成功を収めました。

主要キャスト

主演のトム・クルーズが演じるイーサン・ハントを中心に、サイモン・ペッグ(ベンジー・ダン役)、ヴィング・レイムス(ルーサー・スティッケル役)といったシリーズお馴染みの顔ぶれが揃っています。

前作から続投するレベッカ・ファーガソン(イルサ・ファウスト役)に加え、今作から新たにヘンリー・カヴィル(オーガスト・ウォーカー役)が参加しました。

ヘンリー・カヴィルは『マン・オブ・スティール』でスーパーマンを演じた俳優として知られていますね。

敵役のソロモン・レーンを演じるショーン・ハリスも前作に引き続き登場し、物語に深みを与えています。

評価スコア

批評サイト「Rotten Tomatoes」では批評家スコア97%(440件)、観客スコア88%(25,000件以上)という高評価を獲得しました。

「IMDb」では7.7/10(約390,000件)という評価で、シリーズの中でも特に高い評価を得ています。

全米興行収入ランキングでは初登場1位を記録し、公開から6週間連続でトップ10内にランクインするという快挙を達成しましたよ。

『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』あらすじ(ネタバレなし)

それでは本作のあらすじを見ていきましょう。

物語の始まり

IMF(Impossible Mission Force)のエージェント、イーサン・ハントと彼のチームは、テロ組織に奪われた3個のプルトニウムを回収する任務に挑みます。

しかし、ベルリンでの取引現場で仲間のルーサーが人質に取られるという事態が発生してしまうんです。

イーサンは仲間の命を優先し、プルトニウムの回収を諦めてルーサーを救出しますが、その結果、プルトニウムは「アポストル(神の使徒)」と呼ばれるテロ組織の手に渡ってしまいました。

新たなミッション

プルトニウムを失ったことでIMFへの不信感を強めたCIAは、敏腕エージェントのオーガスト・ウォーカーをイーサンの監視役として同行させます。

イーサンたちの手がかりは、謎の男「ジョン・ラーク」と武器仲買人「ホワイト・ウィドウ」という2つの名前だけです。

イーサンはジョン・ラークに成りすましてホワイト・ウィドウに接触し、プルトニウムを取り戻す計画を立てるのですが、事態は予想外の展開を見せていきます。

複雑に絡み合う人間関係

前作で逮捕したテロリストのボス、ソロモン・レーンが再び物語の鍵を握ります。

そして、前作に登場したイギリスMI6の諜報員イルサ・ファウストも再び姿を現し、イーサンと複雑な関係を築いていくんですね。

敵か味方か分からない人物たちと接触しながら、イーサンは72時間という限られた時間の中で、世界を核の脅威から救わなければならないのです。

『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』詳細あらすじ(ネタバレあり)

ここからはネタバレを含む詳細なあらすじを解説していきますよ。

悪夢から始まる物語

物語は、イーサン・ハントが妻のジュリアと愛の誓いを交わしているシーンから始まります。

しかし突然、ソロモン・レーンが現れて悪夢となり、イーサンは目を覚ますんです。

イーサンはIMFから新たな指令を受け取り、仲間のベンジーやルーサーとともにベルリンへ飛びます。

プルトニウム奪取の失敗

ベルリンではマフィアと取引してプルトニウムを回収する予定でしたが、シンジケートの残党組織「アポストル」がルーサーを人質に取ってしまいました。

イーサンたちがルーサーを助けている隙に、プルトニウムは奪われてしまいます。

その後、イーサンは病院に入院中の過激主義者デルブルック博士を訪ね、核爆弾のコードを解除させることに成功しますが、プルトニウム自体は依然として敵の手にあるままです。

ジョン・ラークへの成りすまし

手がかりは「ジョン・ラーク」という男の名前と、「ホワイト・ウィドウ」と呼ばれる謎の女性だけでした。

イーサンはジョン・ラークに成りすましてホワイト・ウィドウに接触する計画を立てますが、CIAからはウォーカーという敏腕エージェントが監視役として同行させられます。

パリの慈善事業パーティーに潜入したイーサンとウォーカーは、トイレで本物のジョン・ラークを発見しますよ。

ラークを気絶させてマスクを作る計画でしたが、ラークは予想以上に強く、苦戦してしまいます。

そこにイルサ・ファウストが乱入し、ラークを射殺してしまうんです。

ソロモン・レーン奪還作戦

イーサンはラークの顔を知る者がいないことを利用し、ラークに成りすましてホワイト・ウィドウに接触することに成功します。

会場で銃撃戦が起こる中、イーサンはホワイト・ウィドウを安全に連れ出し、彼女の信頼を得ました。

ホワイト・ウィドウからプルトニウムの1つを受け取ったイーサンでしたが、その代わりに、パリに護送されてくるソロモン・レーンを脱獄させる任務を課せられます。

パリでの激しいカーチェイス

イーサンはレーンの乗った護送車にトラックを体当たりさせ、セーヌ川に突き落とします。

水中に沈むレーンを救出したのは、実はベンジーとルーサーでした。

一方、パリ警察から追跡されるイーサンは、猛スピードでパリ市内を逃走します。

狭い路地でトラックが詰まってしまうと、イーサンとウォーカーは予め用意していたオートバイに乗り換えるんです。

パリの街を疾走するバイクチェイスシーンは本作の大きな見どころの1つですよ。

ラークの正体が明らかに

レーンを奪還したイーサンたちでしたが、IMFのハンリー長官から衝撃的な話を聞かされます。

CIAはイーサンこそが本物の「ジョン・ラーク」であり、アポストルと組んだテロリストだと疑っているというのです。

イーサンはレーンのマスクを作ってベンジーに装着させ、替え玉を引き渡す計画を立てます。

しかし、ウォーカーこそが真の「ジョン・ラーク」だったことが判明するんですね。

罠にはまったウォーカーはハンリー長官を殺害して逃走し、レーンも敵の手に渡ってしまいました。

カシミールでの最終決戦

イーサンはレーンに追跡装置を付けており、彼らの行き先がカシミール地方だと突き止めます。

この地域の河川が放射能で汚染されれば、世界の3分の1の人口が失われてしまう危機的状況です。

2つの爆弾は連動しており、1つを処理するともう1つが起動する仕組みになっていました。

現地には天然痘の治療をするための医療キャンプがあり、そこにはイーサンの元妻ジュリアが医師として働いていたんです。

イーサンはジュリアに自分のせいで人生が変わってしまったことを謝罪しますが、彼女は同じキャンプの医師と再婚して幸せに暮らしていました。

ヘリコプターでの死闘

1つの爆弾の処理はルーサーとジュリアが担当し、もう1つの爆弾を探すイルサとベンジー、そして起爆装置を持つウォーカーを追うイーサンに分かれます。

イーサンは飛び立とうとするヘリコプターのロープに飛びつき、なんとか操縦席に乗り込みますが、彼は操縦経験がありませんでした。

ウォーカーとのヘリコプター同士の激しい空中戦が展開され、最終的にイーサンは自分のヘリを敵のヘリにぶつけて両方とも墜落させます。

絶壁でのウォーカーとの肉弾戦の末、イーサンはウォーカーをヘリのフックで撃退し、崖を登って起爆装置からキーを抜くことに成功するんですよ。

すべてを救った英雄

爆発は回避され、世界は救われました。

実はCIAの長官はわざとウォーカーに騙されたふりをしていて、ホワイト・ウィドウもCIAの協力者だったことが明らかになります。

レーンの身柄はイギリスに委ねられ、イーサンが意識を取り戻すとそこにはジュリアがいました。

ジュリアは「今の仕事は充実しているし、何よりもあなたのことを思うと夜眠ることができる」と微笑み、イーサンの行いが多くの人々の平和を守っていることを伝えるのです。

『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』の見どころと魅力

本作には数々の見どころが詰まっていますよ。

トム・クルーズの命がけのスタント

本作最大の魅力は、何と言ってもトム・クルーズ自身が演じる圧巻のスタントシーンです。

56歳という年齢にもかかわらず、一切スタントマンを使わずに危険なアクションに挑む姿勢は、もはや狂気じみているとさえ言えますね。

HALO降下シーン

高高度降下低高度開傘(HALO)ジャンプのシーンでは、トム・クルーズが実際に106回ものスカイダイビングを行いました。

アラブ首長国連邦で撮影されたこのシーンは、特別な酸素マスクと照明装置を使用し、嵐を突き抜けて降下する美しくも緊迫した映像となっています。

パリのグラン・パレに潜入するために高度からスカイダイビングする姿は、まさに映画史に残る名シーンですよ。

パリでのバイクチェイス

パリ市内でのバイクチェイスシーンも圧巻です。

トム・クルーズは実際に交通を逆走するスタントを行い、撮影は日曜日の早朝に約70台のスタントドライバーが参加して行われました。

凱旋門を取り巻くラウンドアバウトを逆走するシーンや、狭い路地での爆走は、観ているこちらもハラハラドキドキさせられますね。

しかもノーヘルメットで走るトム・クルーズの姿は、「これはスタントマンではなく本人ですよ」というアピールにもなっています。

ビルからビルへのジャンプ

ロンドンでの屋上ジャンプシーンの撮影中、トム・クルーズは足首を骨折してしまいました。

しかし、彼はそのまま演技を続け、骨折した状態で走り続けたんです。

医者からは「9カ月は走れない、もしかしたら二度と走れないかもしれない」と言われたにもかかわらず、わずか6週間で走れるようになり、5カ月後には完治しないまま撮影を再開したというエピソードには驚かされますよ。

このシーンは映画本編にも使用されており、彼の驚異的な回復力とプロ意識の高さが伺えます。

ヘリコプターの操縦とバトル

ラストのヘリコプターシーンでは、トム・クルーズは実際にヘリコプターの操縦を行っています。

彼は映画のために約2,000時間の飛行訓練を積み、操縦士の資格を取得したんですよ。

ヘリコプター同士のぶつかり合いや、絶壁での戦いなど、どうやって撮影したのか不思議になるほどの迫力満点の映像が展開されます。

巧みなストーリー展開

本作は単なるアクション映画ではなく、緻密に計算されたストーリー展開も魅力の1つです。

騙し合いの妙

スパイ映画らしく、誰が敵で誰が味方なのか分からない緊張感が最後まで続きます。

デルブルック博士を騙すシーン、ジョン・ラークに成りすますシーン、ウォーカーを罠にはめるシーンなど、知略を駆使した展開に何度もうならされますよ。

前作『ローグ・ネイション』のラストをなぞった「マウストラップ」シーンも、フェイクニュースへの皮肉を込めた秀逸な演出です。

タイムリミットの緊張感

ラストのカシミールでのシークエンスは、2つの爆弾が連動しているという設定が緊張感を高めています。

ルーサーとジュリアが1つの爆弾を処理し、イルサとベンジーがもう1つを探し、イーサンが起爆装置のキーを抜く——それぞれの行動が同時進行で描かれ、観ている側も息をのむ展開となっていますね。

最後の1秒で爆発が回避されるシーンは、思わず目をつぶってしまうほどのスリルがありました。

前作との繋がりと深まる人間関係

本作は前作『ローグ・ネイション』の続編的な位置づけとなっており、前作を観ていればより楽しめる構成になっています。

ソロモン・レーンの再登場

前作で逮捕されたテロ組織シンジケートのボス、ソロモン・レーンが再び登場します。

彼の組織の残党「アポストル」が今回の事件の黒幕であり、レーンの奪還を企んでいたという設定が物語に深みを与えているんですね。

レーンは終始薄ら笑いを浮かべながら、イーサンたちを翻弄する存在として描かれています。

イルサ・ファウストとの複雑な関係

前作に登場したイギリスMI6の諜報員イルサ・ファウストも重要な役割を果たします。

彼女はMI6からレーンを暗殺する指令を受けており、イーサンとは協力しながらも異なる目的を持っているんです。

一度はMI6から解放されたはずの彼女が、祖国から裏切り者扱いされて再び諜報員を続けざるを得ない境遇は、切なさを感じさせますね。

ラストでイルサがジュリアに何かを耳打ちするシーンは、監督も内容を知らないという粋な演出で、観客の想像に委ねられています。

ジュリアとの再会

シリーズを通してイーサンの妻として設定されていたジュリアが、前作では一度も登場しませんでした。

本作では彼女がカシミールの医療キャンプで働く医師として再登場し、イーサンと再会するシーンが感動的です。

イーサンは自分のせいで彼女の人生が変わってしまったことを謝りますが、ジュリアは再婚して充実した生活を送っており、「あなたがいるから夜眠ることができる」と伝えるんですよ。

この台詞は、イーサンの行いが世界の平和を守り、多くの人々に安心をもたらしていることを象徴しています。

チームワークの素晴らしさ

本作ではIMFチームの絆が描かれ、一人ひとりのキャラクターが活躍します。

ベンジーのうっかり具合

サイモン・ペッグ演じるベンジー・ダンは、相変わらずのうっかり具合で笑いを誘います。

冒頭でプルトニウムを盗まれてしまうのも、ベンジーが中途半端な場所にスーツケースを置いたからですし、ウォーカー追跡シーンでの支離滅裂な指示も面白いですね。

それでも彼はチームに欠かせない存在で、最後にはレーンとの死闘を繰り広げるなど、勇敢な一面も見せてくれます。

ルーサーの安定感

ヴィング・レイムス演じるルーサー・スティッケルは、シリーズ全作品に登場するイーサンの相棒です。

本作でも爆弾処理という重要な役割を担い、ジュリアと協力して見事に任務を果たしますよ。

彼の存在がチームに安定感をもたらしているんですね。

アラン・ハンリー長官の活躍

アレック・ボールドウィン演じるアラン・ハンリー長官は、前作ではイーサンを信頼していませんでした。

しかし本作では対等なチームの一員として活躍し、ウォーカーを罠にはめる作戦でも重要な役割を果たします。

彼がウォーカーに殺害されてしまうシーンは、ステレオタイプな上司キャラでありながら心揺さぶられる展開でしたね。

『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』の感想と評価

ここからは個人的な感想と評価をお伝えしていきます。

シリーズ最高傑作との評価に納得

前作『ローグ・ネイション』がすでにシリーズ最高傑作と評されていただけに、それを超える作品が作れるのか疑問でした。

しかし本作は、その前作を確実に超える作品に仕上がっていると感じましたよ。

アクションの迫力、ストーリーの緻密さ、キャラクターの魅力、すべてにおいて高いレベルで完成されています。

Rotten Tomatoesで批評家スコア97%という驚異的な評価も頷けますね。

エンターテインメント映画の究極形

本作は何も考えずに純粋に楽しめる、エンターテインメント映画の究極形だと言えます。

スパイ映画というジャンルは基本的にテンプレートで構成されており、真新しい展開は起こりません。

ウォーカーが悪役であることも、最後には危機が回避されることも、鑑賞前から予想できてしまいます。

それでもハラハラドキドキさせられ、失敗したらどうしようと焦ってしまう——このサスペンスを観客に提供できたら大合格ですよ。

トム・クルーズの情熱に感動

56歳という年齢で、ここまで体を張ったアクションに挑むトム・クルーズの情熱には頭が下がります。

彼は単に目立ちたいだけでアクションをしているのではなく、映画を愛し、観客を楽しませたいという純粋な思いが伝わってくるんですね。

本作でのトム・クルーズは、世界の片隅で命を懸けて頑張っている人たちを映す鏡のような存在だと感じました。

理解者がいる限り、彼はずっと挑戦し続けてくれることでしょう。

女性キャラクターの描き方が秀逸

本作の女性キャラクターの立ち位置が素晴らしいと感じました。

スパイ映画の女性は、昔なら「男の相手」に過ぎず、最近はやたらと最強になったりしますが、本作はそのどれとも違います。

イルサとジュリアは、すごくリアルな立ち位置で、社会のさまざまな圧力に揺れ動く姿が心に響きましたよ。

映画史上もっとも印象的で最高なヒロインの交代だったと言えるでしょう。

クリストファー・マッカリー監督の手腕

前作に引き続き監督を務めたクリストファー・マッカリーの手腕は見事です。

彼はトム・クルーズのやりたいことを具現化してくれる監督であり、二人の息はぴったりですね。

本作は脚本が完成していない段階で撮影に入り、撮影しながらシナリオを煮詰めていったそうです。

それでこの完成度を繰り出すコンビは本当に貴重で、これからも頑張ってほしいと思いますよ。

どんな行為にも価値があるというメッセージ

本作には「どんな物事や行為にも価値がある」という深いメッセージが込められています。

イーサンは自分の活躍のせいで大切な人が危険にさらされるという「Fallout(副次的な予期しない影響)」に苦しみます。

しかし仲間たちは「あなたがいるから眠っていられる」と彼を肯定するんですね。

スタントなんて人命を危険にさらしてまでやる価値があるのか、という声もあるでしょう。

でもリスクのある職業は世界にたくさんあり、その存在価値を平然と否定する人に対して、「理解できなくても、それで勇気や希望をもらっている人がいる」という至極真っ当なメッセージを本作は投げかけています。

細部まで計算された演出

トイレでのバトルシーンは、空間の使い方が見事で、肉弾戦の迫力が伝わってきます。

あのアジア系の男性を演じたリャン・ヤンは、『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』や『キングスマン』のスタントを担当したプロフェッショナルです。

本来スタントで姿を見せない人を表舞台で起用しているのは、「スタント」という職業への愛を感じさせますね。

パリの街を疾走するチェイスシーンは、クロード・ルルーシュ監督の1976年の短編作品「C’était un rendez-vous」から影響を受けているそうで、監督とトム・クルーズの映画知識の深さが伺えます。

『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』のキャスト・登場人物

本作の主要キャストと登場人物について詳しく見ていきましょう。

イーサン・ハント(トム・クルーズ)

IMFの敏腕エージェントで、シリーズ全作品の主人公です。

仲間の命を何よりも優先する誠実な性格で、一人を助けて何万人を救うことを両立させようとする姿勢が彼の魅力ですね。

その「甘さ」が彼を通常の倍以上の窮地に追いやりますが、それこそがイーサン・ハントという男の持ち味なのです。

オーガスト・ウォーカー(ヘンリー・カヴィル)

CIAの敏腕エージェントで、イーサンの監視役として同行します。

実は真の「ジョン・ラーク」であり、アポストルと組んでいた黒幕でした。

ヘンリー・カヴィルは『マン・オブ・スティール』でスーパーマンを演じた俳優として知られており、本作でも圧倒的な存在感を放っていますよ。

本作撮影中、彼は『ジャスティス・リーグ』の追加撮影も行っており、ヒゲを生やしていたためCGでヒゲを消すという珍しい処理が施されました。

イルサ・ファウスト(レベッカ・ファーガソン)

イギリスMI6の諜報員で、前作から続けて登場します。

MI6からソロモン・レーンを暗殺する指令を受けており、祖国から裏切り者扱いされて再び諜報員を続けざるを得ない境遇にあるんです。

レベッカ・ファーガソンは撮影中妊娠しており、撮影終了時は妊娠7か月だったにもかかわらずアクションをこなしたバイタリティの持ち主ですよ。

ベンジー・ダン(サイモン・ペッグ)

IMFのテクニカルスペシャリストで、イーサンの頼れる仲間です。

おっちょこちょいな性格でトラブルを起こすこともありますが、いざという時には勇敢に行動します。

サイモン・ペッグは『スター・トレック』シリーズなどでも知られるイギリスの俳優ですね。

ルーサー・スティッケル(ヴィング・レイムス)

IMFのベテランエージェントで、シリーズ全作品に登場するイーサンの相棒です。

冷静沈着な性格で、チームの安定役を担っています。

本作では爆弾処理という重要な役割を果たしましたよ。

ソロモン・レーン(ショーン・ハリス)

前作で逮捕されたテロ組織シンジケートのボスで、本作でも重要な役割を果たします。

終始薄ら笑いを浮かべながらイーサンたちを翻弄する姿は、不気味で印象的ですね。

ジュリア(ミシェル・モナハン)

イーサンの元妻で、現在はカシミールの医療キャンプで働く医師です。

イーサンと別れた後、同じキャンプの医師と再婚して幸せに暮らしています。

ホワイト・ウィドウ(ヴァネッサ・カービー)

武器仲買人として登場する謎の女性ですが、実はCIAの協力者でした。

ヴァネッサ・カービーの魅力的な演技が光っており、今後レギュラー出演する可能性もあるのではないでしょうか。

『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』撮影秘話とトリビア

本作にはいくつもの興味深い撮影秘話があります。

トム・クルーズの驚異的な訓練

ヘリコプター操縦シーンを自ら行うため、トム・クルーズは約2,000時間の飛行訓練を積み、実際に操縦士の資格を取得しました。

HALO降下のシーンでは、106回ものスカイダイビングを行い、3つの使用可能なテイクを撮影したそうです。

撮影はアラブ首長国連邦で行われ、特別な酸素マスクと照明装置が使用されましたよ。

パリでの実際の交通逆走

パリ市内でのバイクチェイスシーンでは、トム・クルーズが実際に交通を逆走するスタントを行いました。

撮影は日曜日の早朝に行われ、約70台のスタントドライバーが参加したそうです。

足首骨折を乗り越えて

ロンドンでの屋上ジャンプシーンの撮影中、トム・クルーズは足首を骨折しましたが、そのままシーンを完了させました。

医者からは9カ月は走れない、もしかしたら二度と走れないかもしれないと言われたにもかかわらず、6週間で走れるようになり、5カ月後には撮影を再開したんです。

このシーンは映画本編にも使用されており、彼の驚異的な回復力とプロ意識の高さが表れていますね。

ヘンリー・カヴィルのヒゲ問題

ヘンリー・カヴィルは本作でオーガスト・ウォーカー役を演じましたが、同時期に『ジャスティス・リーグ』の追加撮影が行われていました。

彼は本作のためにヒゲを生やしていたため、『ジャスティス・リーグ』ではCGでヒゲを消すという珍しい処理が施されたそうですよ。

シリーズ初の2作連続監督

クリストファー・マッカリー監督は、前作『ローグ・ネイション』に続いて本作も監督を務めました。

これはシリーズ史上初めて同じ監督が2作連続で手掛けたケースです。

シリーズの監督陣は、ブライアン・デ・パルマ、ジョン・ウー、J・J・エイブラムス、ブラッド・バードと錚々たる顔ぶれですね。

脚本を撮影しながら完成

本作は脚本が完成していない段階で撮影に入り、撮影しながらシナリオを煮詰めていったそうです。

これはクリストファー・マッカリー監督とトム・クルーズの直感的な映画作りの特徴で、クラシカルな映画の生み出し方とも言えますよ。

前作『ローグ・ネイション』との繋がり

本作を最大限楽しむためには、前作との繋がりを理解しておくとより良いでしょう。

ソロモン・レーンとシンジケート

前作『ローグ・ネイション』では、ソロモン・レーンが率いるテロ組織シンジケートが世界各地でテロを起こしていました。

イーサンは最終的にレーンを逮捕しますが、本作ではその残党組織「アポストル」が活動を続けているという設定になっています。

イルサ・ファウストとの関係

イルサ・ファウストは前作で初登場し、イーサンと複雑な関係を築きました。

前作ではシンジケートに潜入していたMI6の諜報員という設定で、最後にはイーサンと協力してレーンを逮捕しますよ。

本作では、そのイルサがMI6から裏切り者扱いされ、レーン暗殺の指令を受けているという状況が描かれています。

IMFとCIAの対立

前作でもIMFとCIAの対立が描かれていましたが、本作ではさらにその対立が深まっています。

プルトニウムを失ったことでIMFへの不信感を強めたCIAが、ウォーカーを監視役として送り込むという展開につながっているんですね。

チームの絆の深まり

前作でチームワークが確立された感じがあり、本作ではそれがさらに深まっています。

ベンジー、ルーサー、イルサ、そしてアラン・ハンリー長官まで、全員がイーサンを信頼し、対等なチームとして活躍する姿が描かれていますよ。

『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』をVODで視聴する方法

本作をご自宅で楽しみたい方のために、VODでの視聴方法をご紹介しますね。

主要VODサービスでの配信状況

『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』は、複数の動画配信サービスで視聴可能です。

各サービスによって月額料金や無料トライアル期間が異なりますので、ご自身に合ったサービスを選んでくださいね。

U-NEXT

U-NEXTでは見放題作品として配信されている可能性があります。

月額料金は2,189円(税込)ですが、初回31日間の無料トライアルがあり、600円分のポイントももらえますよ。

映画だけでなく、ドラマやアニメ、雑誌なども楽しめる総合的なサービスです。

Amazon Prime Video

Amazon Prime Videoでは、レンタルまたは購入で視聴できる場合があります。

Prime会員なら月額600円(税込)または年額5,900円(税込)で、他の特典も利用できてお得ですね。

Hulu

Huluでも配信されている可能性があります。

月額料金は1,026円(税込)で、2週間の無料トライアルがありますよ。

シリーズ作品をまとめて視聴

『ミッション:インポッシブル』シリーズは全8作品(2025年時点)あり、多くのVODサービスでまとめて配信されています。

本作を観て気に入ったら、他のシリーズ作品も視聴してみることをおすすめしますよ。

特に前作『ローグ・ネイション』は本作の前日譚となっているので、セットで観るとより楽しめますね。

画質や音質にこだわるなら

本作は迫力あるアクションシーンが魅力ですので、できるだけ高画質で視聴することをおすすめします。

4K対応のVODサービスや、Dolby Atmosなどの音響システムに対応したサービスを選ぶと、映画館に近い臨場感を味わえますよ。

まとめ:『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』は必見の傑作

『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』は、シリーズ最高傑作と呼ばれるにふさわしい、圧倒的なエンターテインメント作品です。

トム・クルーズの命がけのスタント、緻密に計算されたストーリー展開、魅力的なキャラクターたち、そして深いメッセージ性——すべてが高いレベルで完成されています。

HALO降下、パリでのバイクチェイス、ロンドンでの屋上ジャンプ、ラストのヘリコプターバトルなど、どのシーンも映画史に残る名場面ばかりですよ。

前作『ローグ・ネイション』から続く物語は、ソロモン・レーンやイルサ・ファウストといったキャラクターの再登場によってさらに深みを増しています。

そして何より、イーサン・ハントという男の誠実さと、仲間たちとの絆が心に響く作品となっていますね。

「あなたがいるから夜眠ることができる」というジュリアの言葉は、イーサンの、そしてトム・クルーズの行いが多くの人々に勇気と希望を与えていることを象徴しています。

まだ観ていない方は、ぜひVODで視聴してみてください。

すでに観た方も、この記事を読んでもう一度観たくなったのではないでしょうか。

何度観ても新たな発見があり、飽きることのない本作を、ぜひ楽しんでくださいね。

シリーズの他作品もまとめて視聴すれば、イーサン・ハントの冒険をより深く味わえますよ。

次回作も期待が高まる本シリーズから、これからも目が離せませんね。