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映画『オッペンハイマー』あらすじと感想!難しいと言われる理由もわかりやすく説明

映画『オッペンハイマー』を観る前に知っておきたい!あらすじと感想を徹底解説

アカデミー賞7部門受賞を果たした映画『オッペンハイマー』。クリストファー・ノーラン監督が描く「原爆の父」と呼ばれた天才物理学者の物語は、世界中で高い評価を受けています。

この記事では、映画『オッペンハイマー』のあらすじを時系列でわかりやすく整理し、視聴者の感想や見どころを詳しくご紹介します。

「難しい」「わかりにくい」という声も多いこの作品を、より深く理解するための情報をお届けしますよ。

映画『オッペンハイマー』とは?作品の基本情報

『オッペンハイマー』は、2024年3月29日に日本で公開されたアメリカ映画です。

監督は『ダークナイト』『インセプション』『テネット』などで知られるクリストファー・ノーラン。彼の初の伝記映画となる本作は、上映時間約3時間という大作でありながら、世界興行収入10億ドルを超える大ヒットを記録しました。

作品の概要

原題は「Oppenheimer」で、ピューリッツァー賞を受賞した伝記書籍「American Prometheus: The Triumph and Tragedy of J. Robert Oppenheimer」を原作としています。

第二次世界大戦中に世界初の原子爆弾開発を主導した理論物理学者J・ロバート・オッペンハイマーの栄光と苦悩、そして没落の半生を描いた物語ですよ。

豪華キャスト陣

主演のオッペンハイマー役にはキリアン・マーフィー。ノーラン作品に何度も出演してきた彼が、初めて主役を務めました。

その他にも、エミリー・ブラント、ロバート・ダウニー・Jr.、マット・デイモン、フローレンス・ピュー、ケネス・ブラナーなど、実力派俳優が多数出演しています。

アカデミー賞での快挙

第96回アカデミー賞では、最多13部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞を含む7部門を受賞しました。

ノーラン監督にとって初のアカデミー賞作品賞および監督賞受賞となり、映画史に残る快挙となりましたね。

『オッペンハイマー』のあらすじを時系列で解説

映画『オッペンハイマー』は、時系列を複雑にシャッフルした構成になっています。

ここでは、物語を時系列順に整理してわかりやすくご紹介しましょう。

1920年代:学生時代と物理学者への道

1924年、若きロバート・オッペンハイマーはハーバード大学からイギリスのケンブリッジ大学に留学します。

実験物理学に苦戦していた彼は、ドイツのゲッティンゲン大学で理論物理学の道へと進み、量子力学の世界に魅了されていきました。

ノーベル物理学賞受賞者のニールス・ボーアやヴェルナー・ハイゼンベルクといった著名な物理学者たちとの出会いが、彼の人生を大きく変えていったのです。

1930年代:教授時代と共産主義との関わり

アメリカに戻ったオッペンハイマーは、カリフォルニア大学バークレー校で教鞭を取るようになります。

この時期、弟のフランクや友人の多くが共産党員であったため、オッペンハイマー自身も共産主義の会議に出席したり、共産党員の女性ジーン・タトロックと恋愛関係になったりしました。

後に既婚者で元共産主義者のキャサリン(愛称キティ)と出会い、彼女が妊娠したことをきっかけに結婚します。

1939年、ナチス・ドイツがウランの核分裂に成功したというニュースは、オッペンハイマーに大きな衝撃を与えました。ユダヤ人であった彼は、ナチスが原子爆弾を開発する前に、アメリカが先んじる必要があると強く感じるようになったのです。

1942年〜1945年:マンハッタン計画と原爆開発

1942年10月、アメリカ陸軍のレズリー・グローヴス准将がオッペンハイマーに接触します。

グローヴスは原子爆弾開発のための極秘プロジェクト「マンハッタン計画」のリーダーを探しており、オッペンハイマーに白羽の矢を立てたのです。

1943年、オッペンハイマーはニューメキシコ州にロスアラモス国立研究所を設立し、所長に就任しました。全米から優秀な科学者たちを集め、昼夜を問わず原爆開発に取り組みます。

開発過程では、エドワード・テラーが提唱した「核爆発の連鎖反応が大気中で止まらず、世界が炎に包まれる可能性」についても議論されました。最終的にその確率は「ニアゼロ」と結論づけられ、開発は続行されます。

1945年5月、ナチス・ドイツが降伏。一部の科学者たちは原爆開発の中止を求めましたが、今度は日本を降伏させるという名目で開発は継続されました。

そして1945年7月16日、ニューメキシコ州の砂漠で「トリニティ実験」が実施され、人類史上初の核爆発が成功します。オッペンハイマーは成功の瞬間、インドの聖典『バガヴァッド・ギーター』の一節「我は死なり、世界の破壊者なり」という言葉を思い起こしたと言われています。

1945年8月:原爆投下と戦後の苦悩

1945年8月6日、広島に原子爆弾「リトルボーイ」が投下されます。

そして8月9日には長崎に「ファットマン」が投下され、日本は無条件降伏しました。

当初は戦争の英雄として称賛されたオッペンハイマーでしたが、原爆投下による惨状を知ると、深い罪悪感と苦悩に苛まれるようになります。人々が歓喜する中、彼の目には皮膚が焼けただれた人々の幻影が見えていたのです。

トルーマン大統領との面会では、「私の手には血がついている」と告白しましたが、大統領から「恨まれるのは落とすと決めた私だ」と一蹴されてしまいました。

1947年〜1950年代:核兵器反対運動と赤狩り

戦後、オッペンハイマーはアメリカ原子力委員会(AEC)の顧問に任命されます。

しかし、彼は水爆開発に反対する立場を取り、核兵器の国際管理を主張しました。この姿勢が、冷戦下のアメリカ政府や軍部と対立を生むことになります。

1949年、ソ連が原爆実験に成功すると、アメリカ国内では「マンハッタン計画にソ連のスパイがいたのではないか」という疑念が広がりました。実際にクラウス・フックスというドイツ人科学者がスパイだったことが判明します。

1950年代初頭、アメリカでは共産主義者を排除する「赤狩り」(マッカーシズム)が吹き荒れていました。オッペンハイマーの過去の共産党との関わりが問題視されるようになったのです。

1954年:聴聞会での追及

1954年、オッペンハイマーは機密取扱者としての適格性を問う聴聞会にかけられます。

この聴聞会は、実はAEC委員長ルイス・ストローズが仕組んだ罠でした。ストローズは以前、公聴会でオッペンハイマーに恥をかかされたことを根に持っていたのです。

聴聞会では、オッペンハイマーの過去の共産党との関わり、ジーン・タトロックとの不倫関係、機密情報の取り扱いなどが厳しく追及されました。かつての同僚たちも次々と証人として呼ばれ、中には彼を擁護しない者もいました。

唯一、妻のキティが弁護士を論破するような鋭い証言で夫を守ろうとします。

最終的に、オッペンハイマーがソ連のスパイであるという証拠は見つかりませんでした。しかし、共産党員との関わりを完全には否定できず、機密取扱者としての資格を剥奪されてしまいます。

1959年:ストローズの公聴会とラストシーン

1959年、ストローズは商務長官への任命に関する公聴会に臨みます。

しかし、物理学者デヴィッド・L・ヒルが「ストローズは私怨でオッペンハイマーを陥れた」と証言したことで、ストローズの野望は潰えました。

映画のラストでは、オッペンハイマーとアインシュタインが交わした会話の真相が明かされます。オッペンハイマーは「核爆発の連鎖反応は成功した」とアインシュタインに告げます。これは物理的な連鎖反応ではなく、世界中に核兵器が拡散していく未来を暗喩したものでしたよ。

登場人物を理解すれば映画がもっと楽しめる

『オッペンハイマー』には多数の実在の人物が登場します。

主要な登場人物を押さえておくと、映画の理解が格段に深まりますよ。

J・ロバート・オッペンハイマー(キリアン・マーフィー)

本作の主人公で、「原爆の父」と呼ばれる天才理論物理学者です。

マンハッタン計画を主導し、世界初の原子爆弾開発に成功しました。しかし原爆投下後は核兵器の使用に反対し、苦悩の人生を歩むことになります。

キャサリン・オッペンハイマー(エミリー・ブラント)

オッペンハイマーの妻で、愛称は「キティ」。

元共産党員の生物学者で、気が強く夫を支え続けました。聴聞会では夫を守るために鋭い証言をする肝の据わった女性です。

レズリー・グローヴス(マット・デイモン)

アメリカ陸軍の将校で、マンハッタン計画全体を指揮した人物です。

オッペンハイマーをリーダーに選び、彼を信頼しながらも常に監視の目を光らせていました。

ルイス・ストローズ(ロバート・ダウニー・Jr.)

アメリカ原子力委員会の委員長で、本作のもう一人の主要人物です。

当初はオッペンハイマーを支援していましたが、公聴会で恥をかかされたことから私怨を抱き、1954年の聴聞会を仕組んだ黒幕となりました。

ジーン・タトロック(フローレンス・ピュー)

精神科医で共産党員。オッペンハイマーの元恋人で、結婚後も不倫関係にありました。

精神的に不安定で、1944年に29歳で自殺します。彼女の死は自殺なのか他殺なのか、謎に包まれています。

エドワード・テラー(ベニー・サフディ)

「水爆の父」と呼ばれる理論物理学者です。

マンハッタン計画に参加しながらも、原爆よりも強力な水爆の開発にこだわりました。聴聞会ではオッペンハイマーに不利な証言をし、彼を裏切る形となります。

アルベルト・アインシュタイン(トム・コンティ)

20世紀最高の物理学者として知られる人物です。

マンハッタン計画には直接関与しませんでしたが、オッペンハイマーの良き理解者として登場します。ラストシーンでの会話が映画の核心を突いていますよ。

映画『オッペンハイマー』の見どころと演出の特徴

クリストファー・ノーラン監督らしい独特の演出が光る本作。

その見どころをご紹介しましょう。

カラーとモノクロの二部構成

本作はカラー映像とモノクロ映像を交互に切り替える構成になっています。

カラー部分は「FISSION(核分裂)」と題され、オッペンハイマーの視点で描かれます。一方、モノクロ部分は「FUSION(核融合)」と題され、ストローズの視点で描かれているのです。

この対比により、同じ出来事でも視点によって見え方が異なることが表現されています。

時系列をシャッフルした複雑な構成

ノーラン作品の特徴である時系列のシャッフルが、本作でも健在です。

1920年代から1960年代までの約40年間を、聴聞会や公聴会での証言を軸に行き来します。この構成により、オッペンハイマーの人生の全貌が少しずつ明らかになっていく仕掛けになっていますよ。

IMAXカメラによる圧倒的映像美

本作は、史上初となるIMAXモノクロ・アナログ撮影を実現しました。

特にトリニティ実験のシーンは圧巻です。爆発の光、衝撃波、そして遅れてやってくる轟音。CGを使わずに表現された核爆発の映像は、観る者を圧倒します。

オッペンハイマーの心理を表現する映像

量子力学の世界を視覚化した映像が随所に挿入されます。

粒子が飛び交う光景や、核分裂をイメージさせる抽象的なビジュアル。これらはオッペンハイマーの頭の中で渦巻く思考や不安を表現したものです。

また、原爆投下後のスピーチシーンでは、歓声を上げる群衆の皮膚が一瞬で焼けただれて消える幻影が映し出されます。これはオッペンハイマーの罪悪感と恐怖を象徴的に描いた演出ですね。

ルドウィグ・ゴランソンの音楽

作曲を手がけたルドウィグ・ゴランソンの音楽も本作の大きな魅力です。

従来の戦争映画にありがちな軍隊的なドラムの音はほとんど使われず、緊張感を高める電子音やストリングスが中心となっています。音楽が心理描写と一体となり、観客をオッペンハイマーの精神世界へと引き込んでいきますよ。

視聴者の感想は?高評価と「難しい」の声

映画『オッペンハイマー』は世界中で高い評価を受けましたが、日本では賛否両論の声も聞かれます。

実際の視聴者の感想を見てみましょう。

高く評価されたポイント

多くの視聴者が「映像の圧倒的な迫力」を絶賛しています。

特にトリニティ実験のシーンは、IMAXで観た人からは「映画館の音響で体験すべき」という声が多数上がりました。キリアン・マーフィーの繊細な演技や、ロバート・ダウニー・Jr.の鬼気迫る演技も高く評価されています。

また、「原爆を作った側の苦悩を知ることができた」「科学と政治の関係を考えさせられた」といった、作品のテーマ性を評価する声も多く見られます。

「難しい」「わかりにくい」という声の理由

一方で、「難しかった」「理解しにくかった」という感想も少なくありません。

その理由として挙げられるのは以下の点です。

まず、登場人物が非常に多く、しかも説明なしで次々と登場するため、誰が誰だか分からなくなるという声が多数あります。特に物理学者たちの名前が次々と出てくるため、予備知識がないと混乱しがちですね。

次に、時系列がシャッフルされているため、「今どの時代の話をしているのか」が分かりにくいという指摘もあります。カラーとモノクロで視点が違うことも、最初は理解しづらいようです。

さらに、聴聞会や公聴会のシーンが多く、法廷ドラマのような会話劇が中心となるため、「地味で退屈に感じた」という意見もあります。

また、アメリカの政治や歴史、共産主義に関する背景知識がないと、なぜオッペンハイマーが追及されているのか理解しにくい面もあるでしょう。

2回目の鑑賞で理解が深まる作品

興味深いのは、「2回目を観てやっと理解できた」「予習してから観たら楽しめた」という声が多いことです。

複雑な構成だからこそ、全体像を把握してから観直すと、細かい伏線や演出の意図が見えてくるのです。1回目で大枠を掴み、2回目で細部を楽しむという観方もおすすめですよ。

映画を深く理解するためのポイント

『オッペンハイマー』をより深く楽しむためのポイントをまとめました。

事前に登場人物を確認しておく

鑑賞前に主要な登場人物の名前と役割を頭に入れておくと、映画の理解度が格段に上がります。

特にオッペンハイマー、キティ、ストローズ、グローヴス、テラーの5人は最低限押さえておきましょう。

マンハッタン計画の基礎知識を得る

「マンハッタン計画とは何か」「トリニティ実験とは何か」という基本的な歴史的事実を知っておくと、映画の背景が理解しやすくなります。

また、第二次世界大戦の流れ(ナチス・ドイツの降伏時期、日本への原爆投下の時期など)も把握しておくと良いですね。

カラーとモノクロの意味を理解する

映画がカラーになったら「オッペンハイマーの視点」、モノクロになったら「ストローズの視点」と意識して観ると、構成が理解しやすくなります。

それぞれの視点から見た同じ出来事の違いに注目してみてください。

聴聞会と公聴会の違いを知る

1954年の「聴聞会」はオッペンハイマーに関するもので、密室で行われた非公開の審査です。

一方、1959年の「公聴会」はストローズの商務長官任命に関するもので、公開で行われました。この2つの会議が交互に描かれることを理解しておくと、物語の構造が掴みやすくなりますよ。

ラストシーンの意味を考える

アインシュタインとの会話で明かされる「連鎖反応は成功した」という言葉の意味。

これは物理的な核爆発の連鎖ではなく、世界中に核兵器が広がっていく未来を指しています。このメタファーを理解すると、映画全体のメッセージが見えてきますね。

VODで視聴する際の注意点

『オッペンハイマー』をVODで視聴する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。

音響環境を整える

本作は音響設計にも非常にこだわった作品です。

可能であればヘッドフォンやイヤホンを使用し、音の迫力を体感することをおすすめします。トリニティ実験の爆発音は、映画館で聴くのが理想ですが、自宅でも良い音響環境で楽しみたいですね。

字幕版と吹替版の選択

専門用語や人名が多く登場するため、字幕版の方が理解しやすいという声が多いようです。

ただし、吹替版も丁寧に作られているので、字幕を追うのが苦手な方は吹替版でも十分楽しめますよ。

3時間の上映時間を確保

本作は約3時間という長尺です。

途中で中断せず、集中して観られる時間を確保しましょう。中断してしまうと、複雑な構成のため話の流れが分かりにくくなってしまいます。

一時停止機能を活用

VODの利点は、分からない部分で一時停止して調べられることです。

登場人物の名前や歴史的事実など、気になったことはその場で確認しながら観ると、理解が深まりますよ。

この映画が伝えたいこと

『オッペンハイマー』は単なる伝記映画ではありません。

ノーラン監督が現代に問いかける重要なメッセージが込められています。

科学と倫理の問題

科学の発展は人類に恩恵をもたらす一方で、使い方を誤れば破滅をもたらします。

オッペンハイマーは「理論的に可能なこと」を実現させましたが、その結果として何十万人もの命が失われました。科学者の責任とは何か、科学と政治の関係はどうあるべきか。映画は私たちに問いかけています。

核兵器の脅威

オッペンハイマーが最も恐れていたのは、核兵器が世界中に拡散していく未来でした。

現在、世界には1万発以上の核弾頭が存在すると言われています。映画のラストが示唆する「連鎖反応」は、まさに現実のものとなっているのです。

個人と国家の関係

オッペンハイマーは国家のために原爆を作りましたが、その後は国家によって追放されました。

国家に翻弄される個人の姿を通して、権力の本質や個人の尊厳について考えさせられます。

歴史を学ぶ意義

広島・長崎への原爆投下から80年近くが経とうとしています。

この映画は、原爆を作った側の視点から歴史を振り返ることで、多角的に歴史を理解する重要性を教えてくれますよ。被害者の視点だけでなく、加害者側の葛藤も知ることで、より深い歴史理解につながるのです。

まとめ:『オッペンハイマー』は観るべき価値のある作品

映画『オッペンハイマー』は、確かに難解な部分もある作品です。

しかし、その複雑さの裏には、現代を生きる私たちへの重要なメッセージが込められています。

「原爆の父」と呼ばれた天才物理学者の栄光と苦悩。科学の発展がもたらす光と影。国家と個人の関係。そして、核兵器が存在する世界で生きることの意味。

3時間という長さを感じさせない圧倒的な映像と音響、実力派俳優たちの名演。そして何より、観終わった後に深く考えさせられるテーマ性。

事前に少し予習してから観れば、きっとこの映画の素晴らしさが伝わるはずです。

難しいと感じても、2回目を観ると新たな発見があるかもしれませんよ。

VODで視聴できる今こそ、じっくりとこの歴史的名作に向き合ってみませんか。映画が終わった後、あなたはきっと、核兵器のない未来について考えずにはいられなくなるでしょう。