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パディントン2のあらすじと感想まとめ!刑務所からの脱出と感動の結末を完全ガイド

映画『パディントン2』ってどんな作品?

2018年に日本で公開された『パディントン2』は、イギリスを代表する児童文学「くまのパディントン」シリーズを実写映画化した第2弾作品です。

監督はポール・キング、主なキャストにはヒュー・ボネビル、サリー・ホーキンス、そして悪役としてヒュー・グラントが出演しています。

パディントンの声を担当するのはベン・ウィショーで、日本語吹き替え版では松坂桃李が声を演じていますよ。

前作『パディントン』では、ペルーからロンドンにやってきたクマのパディントンがブラウン一家と出会い、家族の一員として受け入れられるまでが描かれました。

続編となる本作では、ロンドンでの生活にすっかり馴染んだパディントンが新たな冒険に巻き込まれていきます。

映画批評サイト「Rotten Tomatoes」では驚異的な高評価を獲得し、続編映画としては異例の成功を収めた作品としても知られています。

ファミリー映画でありながら、大人が観ても深く楽しめる要素が詰まった傑作なんですよ。

パディントン2のあらすじ(ネタバレなし)

ロンドンのウィンザーガーデンで、ブラウン一家の家族の一員として幸せに暮らす子熊のパディントン。

近所の人々ともすっかり仲良くなり、毎朝元気に街へ出かけていきます。

そんなパディントンには、今、大切な目標がありました。

それは、ペルーの老クマホームで暮らすルーシーおばさんの100歳の誕生日プレゼントを見つけることです。

ルーシーおばさんは、川を流されていたパディントンを助けて育ててくれた恩人なんですよ。

ある日、パディントンはグルーバーさんの骨董品屋で、ロンドンの街並みを再現した美しい飛び出す絵本を見つけます。

ロンドンに行く夢を叶えられなかったルーシーおばさんに、この絵本をプレゼントしたいと考えたパディントンは、絵本を買うお金を稼ぐため、人生初のアルバイトに挑戦することにしました。

窓拭きの仕事を頑張って、少しずつお金を貯めていたある日、事件が起こります。

その貴重な飛び出す絵本が何者かに盗まれてしまったのです。

しかも、警察の手違いでパディントン自身が犯人として逮捕されてしまうことに。

無実の罪で刑務所に入れられてしまったパディントン。

ブラウン一家は必死でパディントンの無実を証明しようとしますが、真犯人は一体誰なのでしょうか。

パディントンは無事に絵本を取り戻し、ルーシーおばさんにプレゼントすることができるのでしょうか。

パディントン2の詳しいストーリー(ネタバレあり)

プレゼント探しから始まる物語

パディントンは毎朝、電動歯ブラシ2本を使って耳も鼻もきれいにする日課から一日を始めます。

近所の人々と挨拶を交わしながら、グルーバーさんの骨董品屋へ通うのが日課になっていました。

そこで見つけたのが、世界に一つしかない貴重な飛び出す絵本です。

ページをめくるとロンドンの名所が飛び出す仕掛けになっていて、パディントンはこれをルーシーおばさんへのプレゼントに決めました。

しかし、この絵本はとても高価で、パディントンはお金を貯めるために働くことにします。

初めてのアルバイトと失敗の連続

最初に挑戦したのは散髪屋の助手でしたが、これが大失敗に終わります。

店主がいない間にお客さんが来てしまい、恐る恐るバリカンに手を伸ばしたパディントンは、コードが体に絡まって天井まで吊り上げられてしまいました。

結果、お客さまの後頭部をばっさり刈ってしまい、マーマレードで髪をくっつけようとするもすぐにバレてクビになってしまいます。

その後、窓拭きの仕事に挑戦したパディントンは、次第に上手にこなせるようになり、少しずつお金を貯め始めることができました。

落ち目の俳優フェニックス・ブキャナンの登場

ブラウン一家と移動遊園地に出かけたパディントンは、かつて人気俳優だったフェニックス・ブキャナンと出会います。

今は落ち目で、ドッグフードのCMくらいしか仕事がないブキャナンですが、パディントンが飛び出す絵本のことを話すと、明らかに表情が変わりました。

実はブキャナンは、この絵本に隠された秘密を知っていたのです。

絵本の全てのページに登場する美人が指差す場所にヒントが隠されていて、それを集めると財宝が手に入るという伝説を知っていました。

パディントンが逮捕される

ある夜、グルーバーさんの店から絵本が盗まれる事件が発生します。

変装したブキャナンが絵本を盗み出したのですが、現場近くにいたパディントンが犯人として逮捕されてしまいました。

裁判が始まり、法廷に現れた判事は、なんとパディントンがバリカンで髪を刈ってしまったあの男性客でした。

現場に残された肉球の跡、マーマレードの跡など、パディントンを犯人とする証拠が示される一方、パディントンの主張を裏付けるものは何も出てきません。

証人として呼ばれたブキャナンは、「犯人を見なかった」と証言し、この決定的な証言によってパディントンは窃盗罪で10年の刑を言い渡されてしまいます。

刑務所でのパディントン

刑務所に収監されたパディントンは、洗濯係として働かされますが、赤い靴下が紛れ込んで色落ちし、囚人服が全てピンク色になってしまいました。

食事は泥のようにひどく、料理長のナックルズは凶暴な人物として恐れられていましたが、パディントンはルーシーおばさんの教え「誰にでもいい面がある」を信じて、ナックルズに改善を提案します。

最初は脅されますが、パディントンのポケットから飛び出したマーマレードサンドイッチを食べたナックルズは、「マーマレードを作れ」とパディントンに命じました。

パディントンとナックルズが作ったマーマレードサンドイッチは大好評となり、次々と囚人たちが家族のレシピを持ち寄って、刑務所の食事は見違えるほど美味しくなります。

囚人たちと仲良くなったパディントンですが、ブラウン一家がなかなか面会に来ないことに寂しさを感じ始めていました。

真犯人を追うブラウン一家

ブラウン一家は必死でパディントンの無実を証明しようとしていました。

母親のメリーはブキャナンを疑い始めます。

彼が「青い目の男」と口を滑らせたことがきっかけでした。

ブキャナンは犯人を見ていないと証言したはずなのに、なぜ犯人の目の色を知っているのでしょうか。

長女のジュディと長男のジョナサンは、ブキャナンのマネージャーを訪ねて巧みな電話作戦を仕掛け、ブキャナンを家から誘い出すことに成功します。

その隙にメリーとヘンリーはブキャナンの家に忍び込み、天井裏の隠し部屋で様々な変装用の衣装を発見しました。

警察に訴えますが、確たる証拠がなければ動けないと言われてしまいます。

気がつけば、パディントンとの面会時間を過ぎていました。

脱獄と真実の追跡

一人ぽつんと面会を待っていたパディントンは、ナックルズから「今夜決行だ」と告げられます。

ナックルズたちと一緒に脱獄に成功したパディントンでしたが、ナックルズは真犯人探しには興味がなく、国外逃亡を企んでいました。

「僕は無実を証明して家に帰ります」と告げて仲間から離れたパディントンは、公衆電話からブラウン一家に電話をかけます。

「脱獄したのでお知らせを」と寂しそうに伝えるパディントンでしたが、電話を切ろうとした時、公衆電話が鳴り出しました。

受話器を取ると、ブラウン一家からの「忘れるわけない!」という叫び声が聞こえてきます。

ブラウン一家は、ブキャナンが移動遊園地に隠された財宝を狙っていることを突き止めていました。

移動遊園地の遊具は、今晩パディントン駅から列車で運ばれる予定です。

列車の上での対決

ゴミ収集車のお兄さんに駅まで送ってもらったパディントンは、ブキャナンがブリストル行きの列車に乗り込むのを見て飛び乗ります。

ブラウン一家も駅に到着しますが列車は出てしまい、隣のホームに停車していた蒸気機関車に目を止めました。

運転したのはSLオタクのジョナサンです。

パディントンは用意していたりんご飴を使って列車の屋根を移動し、ブキャナンのいる車両へと向かいました。

ブキャナンは絵本のヒントから発見したアルファベットを順番に押して、ついに財宝を手に入れます。

そこへ飛び込んだパディントンは、素早く絵本を奪い返しました。

ブキャナンはパディントンを追いかけ、最後尾の貨車に閉じ込めて車両を切り離します。

パディントンの乗った貨車は川に転落してしまいました。

感動の結末とラストシーン

メアリーはパディントンを助けようと川に飛び込みますが、鍵がかかった扉をどうしても開けることができません。

その時、飛行機の音が近づいてきました。

なんとナックルズと仲間たちが戻ってきたのです。

「マーマレードのためさ」と笑うナックルズが鎖をちぎり、パディントンを助け出しました。

しかし、パディントンは意識を失ってしまいます。

暖かなブラウン家のベッドで目覚めたパディントンは、3日も寝続けていたと知らされます。

今日はルーシーおばさんの誕生日だったことに気づき、プレゼントできなかったことを悲しみました。

絵本は証拠品として押収されてしまったため、メリーは別のプレゼントを用意したと言います。

階段を降りたパディントンの目に、近所の人々が集まっている光景が見えました。

彼らはパディントンに感謝の言葉を述べます。

その時、チャイムが鳴りました。

「絵本でロンドンを見せるより、実物を見せたら?」とメリーが微笑みます。

ドアを開けると、そこにはルーシーおばさんが立っていました。

パディントンとおばさんは抱き合って再会を喜びます。

一方、懲役10年をくらったブキャナンは、刑務所内でずっとやりたかったミュージカルを繰り広げていました。

囚人たちや看守も巻き込んで、気持ち良さそうに歌う姿は実に生き生きとしているのでした。

パディントン2を観た率直な感想

『パディントン2』を観終わった後、心が温かくなって自然と笑顔になっている自分に気づきました。

これほど純粋に幸せな気持ちにさせてくれる映画は、なかなか出会えるものではありませんよ。

前作も素晴らしかったですが、続編である本作はあらゆる面でパワーアップしていて、前作を超える完成度を実現しています。

まず驚かされるのが、テンポの良さです。

104分という上映時間の中に、笑いあり、感動あり、ハラハラするアクションありと、1秒たりとも無駄のない展開が続きます。

子供向けのファミリー映画という枠を超えて、大人が観ても深く楽しめる要素がたくさん詰まっているんですよ。

前作との違いと進化したポイント

前作では、ペルーからロンドンにやってきたパディントンが家族を見つけ、町の人々に受け入れられるまでが描かれていました。

本作では、すっかり町に馴染んだパディントンの日常からスタートし、より冒険要素の強いストーリー展開になっています。

特に印象的だったのは、飛び出す絵本の中に入り込んでルーシーおばさんにロンドン案内するのを夢想するシーンです。

夢のある眩しいくらいきらきらした想像力溢れるシーンで、この映像を観ただけでも本作が傑作であることが確信できました。

また、動く列車を使ったアクションシーンは圧巻の出来栄えです。

二つの列車が並走したり、列車の上をりんご飴を使って移動したり、車両を切り離したりと、胸躍る展開が続きます。

パディントン映画でここまで本格的なアクションが観られるとは思っていなかったので、良い意味で裏切られましたよ。

Rotten Tomatoes100%の理由に納得

映画批評サイト「Rotten Tomatoes」で続編としては異例の高評価を獲得した理由が、観れば納得できます。

ストーリーの完成度、キャラクターの魅力、映像の美しさ、テーマの深さ、そのすべてが高いレベルで調和しているんですよ。

特に素晴らしいのが、単なる楽しいファミリー映画に留まらず、社会的なメッセージをさりげなく織り込んでいる点です。

パディントンという「異質な存在」を通して、移民問題や多様性の大切さ、偏見や差別について考えさせられる内容になっています。

でも、それが説教臭くならないのは、ユーモアと温かさで包まれているからなんですよね。

ヒュー・グラントの演技が光る悪役フェニックス

今回の作品で一番の華は、なんといってもヒュー・グラントが演じる悪役フェニックス・ブキャナンです。

落ち目の俳優という設定で、変装の名人として様々な姿に化けるブキャナンを、ヒュー・グラントが溌剌と演じています。

この男、かなりのクズであり真の悪人なのですが、なんだか憎めない魅力があるんですよ。

前作のニコール・キッドマンも実に楽しそうに悪役を演じていましたが、ヒュー・グラントもそれに負けない存在感を発揮しています。

特に印象的だったのは、ラストの刑務所ミュージカルシーンです。

懲役10年をくらったブキャナンが、ずっとやりたかったミュージカルを刑務所内で繰り広げる姿は、実に生き生きとしていて、思わず笑みがこぼれました。

悪役でありながら、最後は自分なりの幸せを手に入れているという結末が、とても心温まりますよ。

パディントン2に込められた深いテーマ

移民問題と多様性へのメッセージ

『パディントン2』は、ただの楽しいファミリー映画ではありません。

イギリスが抱える移民問題という社会的なテーマが、巧みに織り込まれているんですよ。

クマのパディントンは、ペルーからの移民としてのメタファーとして描かれています。

作中では、パディントンがクマであるというだけで嫌悪するカリーさんという男性が登場します。

パディントンは誰よりも誠実で礼儀正しいのですが、カリーさんは決してそれを認めようとしません。

これは、特定の属性だけで人を判断する偏見や差別の問題を表しているんですよね。

イギリスのEU離脱の大きな原因は、移民が増えて仕事を奪われたことへの反発だとも言われています。

本作は、そうした現代の問題を、子供にもわかりやすく、でも深く考えさせる形で描いているんですよ。

小さな善意が世界を変える

一方で、他の住民たちがパディントン不在の際に不機嫌になったり、調子が狂うシーンも描かれています。

彼のおかげで、いかに穏やかな日常を過ごせていたのか、みんなが気づくんですよね。

世界を変えるのは、小さな善意と他者への思いやりだというメッセージが、作品全体を通して伝わってきます。

パディントンの「誰にでもいい面がある」というルーシーおばさんの教えは、まさにこの映画の核心です。

凶暴だと恐れられていたナックルズでさえ、パディントンとの交流を通して変わっていきました。

刑務所という最も殺伐とした場所でさえ、パディントンの紳士とユーモアのパワーで自然と改革されていく様子は、本当に感動的でしたよ。

美しい映像表現と戦略的な色彩設計

赤を基調とした温かな世界

『パディントン2』の映像美は、特筆すべき素晴らしさです。

特に印象的なのが、赤を基調とした色彩設計なんですよ。

パディントンの赤い帽子、ブラウン家の赤い階段、メアリーの赤い服、赤いソファ、郵便ポスト、建物の壁。

画面全体に統一感のある美しい赤が配置されていて、見ているだけで心が温まります。

この赤は「えんじ色」や「赤べに」といった、黒みを帯びた深く艶やかな紅色で、派手になりすぎず、とても落ち着いた高級感のある色使いになっているんですよね。

一方、敵対するブキャナンの部屋は全て緑色で統一されていて、色で敵か味方を判別できる作りになっています。

この対比が実に美しく、映像作品としての完成度の高さを物語っていますよ。

ウェス・アンダーソン的なシンメトリー構図

刑務所のシーンでは、ポップなピンク色の囚人服と、シンメトリー(左右対称)な構図が印象的でした。

これは明らかにウェス・アンダーソン監督の『グランド・ブダペスト・ホテル』を意識した演出だと感じられます。

飛び出す絵本が両開きでシンメトリーになっているように、映画全体でも絵本を開いているかのような美しい構図が随所に見られるんですよ。

マクガフィン(物語を動かす重要なアイテム)である絵本の特徴を、映像表現にも反映させるという高度な演出に、思わず唸らされました。

刑務所シーンに込められた希望のメッセージ

無実の罪で刑務所に入れられてしまうパディントン。

普通なら暗く絶望的な展開になるところですが、本作では終始明るいトーンで描かれています。

囚人服がピンク色に染まってしまうという失敗も、ユーモラスに描かれていて、どんな辛いことがあっても底抜けに明るいパディントンの性格が伝わってきますよ。

刑務所の食事改革のエピソードは、特に印象的でした。

囚人たちが家族から受け継いだレシピを持ち寄って、一緒に料理を作るシーンは、温かさと希望に満ちています。

犯罪者とされた人たちも、誰もが家族の思い出や大切なものを持っていて、きっかけさえあれば変われるというメッセージが込められているんですよね。

これは、犯罪者に対する偏見や刑務所の環境問題についても考えさせられる、社会派な側面を持っています。

イギリスでは実際に刑務所で暴動が起きる事件もあり、こうした問題は切実なリアルな議題なのでしょう。

家族の絆と無条件の愛

ブラウン一家がパディントンの無実を信じて奔走する姿は、本当に感動的です。

長女のジュディと長男のジョナサンが力を合わせて証拠を集めたり、メアリーが危険を顧みずパディントンを助けに飛び込んだり、家族の絆の強さが随所で描かれています。

パディントンが公衆電話で「脱獄したのでお知らせを」と寂しそうに伝えるシーンでは、涙が出そうになりました。

でも、すぐに公衆電話が鳴って、ブラウン一家からの「忘れるわけない!」という言葉が聞こえてくる展開は、本当に心温まりますよ。

そして、ラストシーンでルーシーおばさんが登場する場面は、最高のプレゼントとは何かを教えてくれます。

絵本という「モノ」ではなく、実際にロンドンに来てもらって一緒に過ごすという「体験」こそが、本当に大切な人への最高の贈り物だったんですよね。

物質的なものより、大切な人と過ごす時間の価値を伝えるラストは、資本主義的な価値観から離れた温かなメッセージになっています。

パディントン2のキャストと演技の魅力

ブラウン一家を演じる俳優たち

ヘンリー・ブラウンを演じるヒュー・ボネヴィルは、前作から引き続き素晴らしい演技を見せてくれます。

リスクマネジメントを仕事とする慎重な性格のヘンリーが、家族のために勇気を振り絞る姿は印象的ですよ。

特にヨガのシーンが伏線として回収される展開は、細部まで計算された脚本の素晴らしさを物語っています。

メアリー・ブラウンを演じるサリー・ホーキンスは、いつもの良い人オーラが全開でした。

川に飛び込んでパディントンを助けようとする姿は、母親の強さと愛情を体現していて、本当に感動的です。

ちなみに、サリー・ホーキンスは『シェイプ・オブ・ウォーター』でも水に関係するシーンが多く、奇妙な符合を感じさせますね。

長女ジュディと長男ジョナサンを演じる若手俳優たちも、それぞれの個性を活かした魅力的な演技を見せてくれています。

ジョナサンがSLオタクであることを隠しているという設定が、クライマックスで活きてくる展開は見事でしたよ。

ベン・ウィショーの声の演技

パディントンの声を担当するベン・ウィショーは、本作でも温かく優しいパディントンの性格を完璧に表現しています。

どんな困難に直面しても前向きで、誰に対しても礼儀正しく接するパディントンの純粋さが、声の演技からしっかり伝わってきますよ。

日本語吹き替え版の松坂桃李も評価が高く、どちらのバージョンで観ても楽しめる作品になっています。

パディントン2を100倍楽しむ豆知識

原作者マイケル・ボンドへのリスペクト

原作者のマイケル・ボンドは、第2次世界大戦中にロンドンから疎開する子どもたちの姿を見てアイディアを得たと言われています。

当時は戦争で家を失った子どもたちでしたが、現代では移民や難民の子どもたちに重なるテーマとなっているんですよね。

時代が変わっても、受け入れる側と受け入れられる側の物語として普遍的な価値を持つ作品になっています。

細部まで計算された伏線回収

『パディントン2』の脚本は、前半に映った場面を大量の伏線として怒涛の勢いで回収していく構成が見事です。

散髪屋での失敗が裁判官につながったり、ヨガのシーンが後半で活きてきたり、ジョナサンのSL趣味がクライマックスで重要になったりと、一見何気ないシーンが全て意味を持っているんですよ。

2回目以降の鑑賞では、こうした細かい伏線に気づく楽しみがありますよ。

パディントンの好物マーマレード

パディントンの好物であるマーマレードは、作品の重要なキーアイテムになっています。

刑務所でナックルズとの関係を築くきっかけになったり、パディントンの痕跡として事件現場に残されたりと、物語を動かす重要な役割を果たしているんですよね。

ちなみに、前作の公開時にはイギリスでマーマレードがバカ売れしたという逸話もあります。

パディントン2はこんな人におすすめ

『パディントン2』は、本当に幅広い層の方々におすすめできる作品です。

まず、小さなお子さんがいるファミリーには最適な映画ですよ。

パディントンの可愛らしさとコメディタッチのギャグは、子どもたちを夢中にさせること間違いなしです。

でも、子供向けだからと侮ってはいけません。

大人が観ても深く楽しめる要素がたくさん詰まっているんですよ。

社会的なメッセージ、美しい映像表現、練られた脚本、豪華なキャスト陣の演技と、映画ファンとして満足できる作品になっています。

また、心が疲れている方、優しい気持ちになりたい方にもぜひ観てほしい作品です。

パディントンの純粋さと、彼を取り巻く人々の温かさに触れると、自然と心が癒されて前向きな気持ちになれますよ。

映画を観終わった後、きっと誰かに優しくしたくなるはずです。

前作『パディントン』を観ていなくても、本作から楽しめる作りになっているので安心してください。

ただ、前作も本当に素晴らしい作品なので、できれば両方観ることをおすすめしますよ。

パディントン2をVODで観る方法

『パディントン2』は、複数の動画配信サービス(VOD)で視聴可能です。

主要なVODサービスでレンタル配信されているので、自宅で気軽に楽しむことができますよ。

また、続編の『パディントン3(パディントン 消えた黄金郷の秘密)』も2025年に公開が予定されていて、パディントンファンにとっては嬉しいニュースですね。

本作を観て気に入った方は、ぜひ前作と次回作もチェックしてみてください。

パディントンの魅力的な世界観に、きっとあなたも虜になるはずですよ。

まとめ:心温まる傑作ファミリー映画の決定版

『パディントン2』は、笑いあり、感動あり、アクションありの完璧なエンターテインメント作品です。

ファミリー映画という枠を超えて、すべての人に観てほしい傑作になっています。

パディントンの純粋さと優しさ、ブラウン一家の温かさ、そして周りの人々がパディントンを通して変わっていく様子は、本当に心に響きますよ。

映画批評サイトで異例の高評価を獲得したのも納得の完成度で、続編としても前作を超える素晴らしい出来栄えです。

ヒュー・グラントの悪役演技、美しい色彩設計、練られた脚本、そして何より、小さな善意が世界を変えるというメッセージが、観る人の心を温かくしてくれます。

まだ観ていない方は、ぜひこの機会に『パディントン2』をご覧になってください。

きっと、観終わった後に幸せな気持ちになって、誰かに優しくしたくなるはずですよ。

パディントンが教えてくれる「誰にでもいい面がある」という言葉を胸に、日々を過ごしていきましょう。