ロゴ

TOP > 『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』あらすじと感想を徹底解説!ラストの衝撃と見どころ満載の冒険映画

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』あらすじと感想を徹底解説!ラストの衝撃と見どころ満載の冒険映画

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』で味わう究極の冒険!あらすじから感想まで徹底解説

映画史に燦然と輝く傑作アドベンチャー『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』。

1981年の公開から40年以上経った今でも、この作品の魅力は色褪せることがありません。

スティーヴン・スピルバーグ監督とジョージ・ルーカスという2大巨匠がタッグを組み、ハリソン・フォードが不朽の名キャラクター、インディアナ・ジョーンズを演じた記念すべきシリーズ第1作です。

巨大な石の玉が転がってくるあの名シーン、鞭を使った痛快なアクション、そして神秘的な聖櫃をめぐる壮大な冒険。

このすべてが詰まった本作は、まさに「冒険映画とはこうあるべき」という教科書のような存在なんですよ。

この記事では、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』のあらすじをネタバレありで詳しく解説し、見どころや感想、そして気になるラストの意味まで徹底的にご紹介します。

まだ観ていない方も、もう一度観たい方も、この記事を読めば本作の魅力を余すことなく知ることができますよ。

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』作品情報

まずは基本情報から押さえていきましょう。

公開年と製作国

1981年公開のアメリカ映画です。

当時、全世界で約3億8992万ドルという驚異的な興行収入を記録し、1981年の年間興行成績第1位に輝きました。

監督・製作スタッフ

監督はスティーヴン・スピルバーグ。

『ジョーズ』や『E.T.』などで知られる映画界の巨匠です。

製作総指揮は『スター・ウォーズ』シリーズのジョージ・ルーカスが務め、原案もルーカスとフィリップ・カウフマンが手がけました。

音楽は映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズが担当し、あの印象的なテーマ曲「レイダース・マーチ」は今でも多くの人々に愛されています。

受賞歴

アカデミー賞では8部門にノミネートされ、視覚効果賞、編集賞、美術賞、音響賞の4部門を受賞しました。

この華々しい受賞歴が、本作の完成度の高さを物語っていますよね。

上映時間とジャンル

上映時間は115分。

ジャンルはアクション・アドベンチャーで、2時間弱の中に冒険のすべてが詰め込まれています。

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』あらすじ(ネタバレなし)

それではまず、ネタバレなしで全体のあらすじをご紹介しましょう。

舞台は1936年、第二次世界大戦前夜の世界です。

プリンストン大学で考古学を教える教授、インディアナ・ジョーンズ(通称インディ)には、もうひとつの顔がありました。

それは、世界中の秘境を旅して貴重な遺物を探し出すトレジャーハンターという顔です。

ある日、インディの元にアメリカ陸軍情報部から依頼が舞い込みます。

ナチス・ドイツが、旧約聖書に記された伝説の聖櫃(アーク)を探しているというのです。

聖櫃とは、モーセが神から授かった十戒の石板を納めた契約の箱で、聖書によれば「山をも覆し、肥沃な土地を荒野に変える」ほどの神秘的な力を持つとされています。

この聖櫃を掲げる軍隊は無敵になるという伝説があり、ヒトラーはその力を手に入れて世界征服を企んでいたのです。

インディは、ナチスより先に聖櫃を見つけ出すため、元恋人マリオンと再会し、エジプトのカイロへと向かいます。

そこで待ち受けていたのは、インディのライバルである考古学者べロック、そしてナチスの精鋭部隊でした。

果たしてインディは、聖櫃を手に入れることができるのでしょうか。

そして、聖櫃に秘められた本当の力とは一体何なのでしょうか。

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』詳細あらすじ(ネタバレあり)

ここからは、ネタバレを含む詳細なあらすじを起承転結でご紹介します。

まだ映画を観ていない方はご注意くださいね。

起:南米の遺跡とナチスの野望

1936年、南アメリカのジャングル奥地。

インディアナ・ジョーンズは、トレードマークの革のジャケットと中折れ帽、そして鞭を手に、チャチャポヤンの遺跡に眠る黄金の像「ゴールデンアイドル」を探していました。

同行していたのは現地人のガイド、サティポとバランカです。

しかし、バランカはインディを裏切り、銃で撃とうとします。

インディは愛用の鞭でこれを退け、バランカは逃走しました。

洞窟の中は数々の罠が仕掛けられており、壁から飛び出す槍や崩れ落ちる床など、命がけの探索が続きます。

ついにゴールデンアイドルを発見したインディは、用意していた砂袋と素早く交換しますが、それでも罠が作動してしまいました。

サティポも裏切り、像を奪って先に逃げますが、天井から降りてくる槍に刺され死亡します。

インディは像を取り戻しますが、今度は巨大な石の玉が転がってきて追いかけてきます。

このシーンこそ、映画史に残る名シーンですよね。

なんとか洞窟を脱出したインディでしたが、出口ではインディのライバルであるフランス人考古学者、ルネ・べロックが現地のホビト族を引き連れて待ち構えていました。

べロックは、いつもインディが苦労して手に入れた宝物を横取りする狡猾な男です。

今回も像を奪われたインディは、友人のジョック・リンゼイが操縦する水上飛行機でなんとか脱出しました。

大学に戻ったインディの元に、アメリカ陸軍情報部のマスグローブ大佐とイートン少佐が訪ねてきます。

彼らが持ち込んだのは、ナチス・ドイツの極秘電文でした。

「タニスの発掘作業は進行中。ラーの錫杖飾りを入手せよ。合衆国レイヴンウッド」

インディとマーカス・ブロディ教授は、すぐに意味を理解しました。

タニスとは、伝説の聖櫃(アーク)が眠る古代都市のことです。

聖櫃とは、紀元前13世紀にモーセがシナイ山で神から授かった十戒の石板を納めた契約の箱で、紀元前980年にエジプト軍がエルサレムから持ち去り、タニスの「霊魂の井戸」という場所に隠したとされています。

その後、タニスは砂嵐に襲われて砂漠の下に埋もれてしまいました。

ラーの錫杖飾りとは、聖櫃の場所を示す重要な手がかりで、インディの恩師であるアブナー・レイヴンウッド教授が所持していたはずです。

陸軍情報部は、ナチスより先に聖櫃を手に入れるようインディに依頼しました。

承:マリオンとの再会とネパールでの襲撃

インディは、レイヴンウッド教授に会うため、ネパールのヒマラヤ山脈奥地へと向かいます。

そこには、教授の娘マリオンが営む酒場がありました。

実はマリオンは、インディのかつての恋人だったのです。

しかし、レイヴンウッド教授はすでに亡くなっており、マリオンは一人で酒場を切り盛りしていました。

マリオンはインディに対して複雑な感情を抱いており、いきなりパンチをお見舞いします。

この2人の関係性も、本作の大きな魅力なんですよね。

インディが父親の遺品である錫杖飾りを譲ってほしいと頼むと、マリオンは「明日また来て」と言って追い返しました。

インディが去った後、ナチスの秘密警察ゲシュタポのエージェント、アーノルド・エルンスト・トートが手下を引き連れて酒場に現れます。

トートは拷問を得意とする残忍な男で、マリオンに錫杖飾りを渡すよう脅迫しました。

マリオンの顔に熱した火かき棒を近づけようとしたその瞬間、インディが現れて彼女を救います。

激しい銃撃戦の末、酒場は炎に包まれました。

トートは床に落ちていた錫杖飾りを拾おうとしますが、炎で熱せられていたため、手に大やけどを負ってしまいます。

このやけどの痕が、後に重要な意味を持つことになるんですよ。

インディとマリオンは錫杖飾りを持って脱出し、酒場を失ったマリオンは渋々インディに協力することにしました。

転:カイロでの攻防と聖櫃の発見

エジプトのカイロに到着したインディとマリオンは、インディの友人で発掘のプロであるサラーと合流します。

サラーもまた、ナチスの発掘作業に協力させられていました。

街を散策していた2人でしたが、ナチスに雇われた刺客たちに襲撃されます。

マリオンはインディとはぐれ、トラックに乗せられて連れ去られてしまいました。

インディは必死で追いかけますが、トラックは横転して爆発してしまいます。

マリオンが死んだと思い込んだインディは深く落胆しました。

しかし、ここで重要な情報が入ります。

べロックたちは、トートの手に残った錫杖飾りのやけど痕から文字を解読し、聖櫃の場所を測量していたのです。

ただし、やけどは片面だけでした。

インディは老人イマームに錫杖飾りの古代文字を解読してもらい、重要な事実を知ります。

錫杖の長さは6カダム(約180センチ)ですが、裏面には「そこから1カダム引くこと」と書かれていたのです。

つまり、片面しか知らないべロックたちは、間違った場所を掘っていたということですね。

インディとサラーは、正しい長さの錫杖を持って「地図の間」に忍び込みます。

特定の時刻に錫杖飾りに太陽の光を当てると、聖櫃の隠し場所を示す仕組みになっていました。

ついに「霊魂の井戸」の正確な場所を突き止めたインディは、その場を後にしようとしますが、なんと死んだはずのマリオンが生きており、べロックたちに捕らわれているのを発見します。

インディはマリオンを救出したい気持ちを抑え、まず聖櫃の発掘を優先することにしました。

夜の間に急いで発掘を進め、ついに霊魂の井戸と聖櫃を発見します。

ただし、そこは無数の蛇が這い回る恐ろしい場所でした。

実はインディは蛇が大の苦手で、この設定も彼のキャラクターを魅力的にしていますよね。

松明で蛇を追い払いながら、慎重に聖櫃を木箱に入れて地上へ運び出します。

しかし、明け方にべロックたちに見つかってしまい、聖櫃を奪われた上に、マリオンと一緒に霊魂の井戸に閉じ込められてしまいました。

結:壮絶な争奪戦と聖櫃の恐るべき力

インディとマリオンは、なんとか抜け道を見つけて脱出に成功します。

べロックたちが聖櫃を飛行機でベルリンへ空輸しようとしていることを知ったインディは、飛行場で激しい戦闘を繰り広げます。

マリオンは輸送機の機銃で応戦しますが、誤って燃料保管所を撃ってしまい、輸送機は爆発してしまいました。

しかし、べロックたちは計画を変更し、聖櫃をトラックでカイロまで運ぼうとします。

インディは馬に乗ってトラックを追跡し、激しいカーチェイスの末、聖櫃を奪い返すことに成功しました。

このカーチェイスシーンも、本作のハイライトのひとつですよね。

インディとマリオンは、サラーの友人であるカタンガ船長の貨物船に聖櫃を積み込み、イギリスへ向けて出発します。

船上で2人はいい雰囲気になりますが、翌朝、ナチスのUボート(潜水艦)が現れ、ディートリッヒ大佐率いる部隊が臨検を行いました。

聖櫃とマリオンは再びナチスの手に渡り、インディは海に飛び込んで難を逃れます。

しかし、インディは密かにUボートに乗り込んでいたのです。

Uボートはギリシャのクレタ島にある秘密基地に到着します。

べロックは、ヒトラーに渡す前に聖櫃の中身を確認したいと主張し、ユダヤの儀式に則って聖櫃を開封することにしました。

ディートリッヒは反対しますが、「もし中が空だったら責任を問われるのは君だ」というべロックの言葉に説得されます。

インディはロケットランチャーを構えて「マリオンを返せ、さもないと聖櫃をぶっ飛ばす」と脅しますが、べロックは「君も中を見たいだろう?これは歴史そのものだ」と挑発します。

考古学者としての好奇心に負けたインディは、武器を下ろしてしまい、マリオンと一緒に柱に縛り付けられてしまいました。

べロックたちの目の前で聖櫃の蓋が開けられますが、中には砂しか入っていません。

ディートリッヒは激怒し、トートは嘲笑しますが、次の瞬間、異変が起こります。

聖櫃の中から精霊が飛び出し、ナチス兵たちの間を飛び回り始めたのです。

インディは危険を察知し、マリオンに「絶対に目を開けるな」と叫びます。

美しかった精霊の顔は鬼のような形相に変わり、聖櫃から雷撃が放たれてナチス兵たちを次々と串刺しにしていきました。

ディートリッヒの体は干からび、トートの顔はロウのように溶け、べロックの頭は破裂します。

炎がすべてを飲み込み、やがて聖櫃の中に収まりました。

目をつぶっていたインディとマリオンだけが無事で、その場には聖櫃だけが残されていました。

後日、インディはマーカスと共に、ワシントンの陸軍情報部に聖櫃を引き渡します。

しかし、マスグローブたちは聖櫃の在り処を明かそうとせず、「安全な場所にある」「トップが着手している」と言うばかりです。

インディは「宝の真価が分かっていない」と失望しますが、外で待っていたマリオンに励まされ、2人で飲みに出かけました。

一方、聖櫃は「極秘、開封を禁ずる」と書かれた木箱に入れられ、無数の木箱が山積みになった政府の秘密地下倉庫へと運ばれていったのです。

このラストシーンは、政府の隠蔽体質を皮肉っているようで、非常に印象的ですよね。

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』ラスト・結末の意味を解説

映画のラストには、いくつかの重要な意味が込められています。

「目を閉じる」ことの意味

聖櫃が開封されたとき、インディはマリオンに「絶対に目を開けるな」と叫びました。

これは、聖書の教えに基づいた行動なんですよ。

旧約聖書では、神の真の姿を見た者は生きていられないとされています。

聖櫃には神の力が宿っており、その力を直視した者は罰を受けるということですね。

インディは考古学者として聖書の知識があったため、危険を察知して目を閉じるよう指示したのです。

一方、聖櫃を冒涜したナチスやべロックは、目を開けていたために恐ろしい死を遂げました。

この対比が、本作のテーマのひとつである「神への畏敬の念」を表現しているんですよ。

聖櫃の正体とは

聖櫃の中には、確かに十戒の石板の破片が入っていましたが、それだけではありませんでした。

精霊や雷撃、炎など、人知を超えた神秘的な力も封じ込められていたのです。

これは、聖櫃が単なる歴史的遺物ではなく、本当に神の力が宿る聖なる器であることを示しています。

「聖櫃に触れてはならない」「聖櫃は常に死を招く」というサラーの警告は、まさに真実だったわけですね。

ラストシーンの倉庫が示すもの

映画の最後、聖櫃は政府の秘密倉庫に保管されました。

この倉庫には無数の木箱が積まれており、おそらく他にも多くの超常的な遺物が隠されているのでしょう。

このシーンは、政府が真実を隠蔽していることを暗示しています。

インディが命がけで取り戻した聖櫃も、結局は「臭いものに蓋」をされてしまったわけです。

これは、冒険の結果が必ずしもハッピーエンドとは限らないという、現実的な視点を提示しているんですよ。

ただし、インディはマリオンとの関係を修復できたので、個人的には幸せな結末だったと言えるでしょう。

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の見どころ・魅力

本作には数え切れないほどの見どころがありますが、特に印象的なポイントをご紹介しましょう。

息をつかせぬアクションシーンの連続

本作の最大の魅力は、やはり迫力満点のアクションシーンです。

冒頭の洞窟探検シーンでは、床が崩れ落ちたり、壁から槍が飛び出したり、そして巨大な石の玉が転がってきたりと、まさにハラハラドキドキの連続ですよね。

この石の玉のシーンは、映画史に残る名シーンとして今でも語り継がれています。

また、カイロの街中での銃撃戦や、剣士との対決シーン、そしてトラックを使った壮絶なカーチェイスなど、2時間弱の中に様々なアクションが詰め込まれています。

特にカーチェイスでは、インディがトラックから投げ出されそうになりながらも必死で這い上がるシーンが圧巻ですよ。

飛行場でのアクションシーンも見逃せません。

大柄な整備士との肉弾戦や、プロペラに巻き込まれるというショッキングなシーンなど、スピルバーグ監督のセンスが光っています。

ジョン・ウィリアムズの名曲が冒険を盛り上げる

本作の音楽を担当したのは、映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズです。

インディ・ジョーンズのテーマ曲「レイダース・マーチ」は、一度聴いたら忘れられない名曲ですよね。

この曲が流れるだけで、冒険への期待感が一気に高まります。

ウィリアムズの音楽は、アクションシーンをより迫力あるものにし、静かなシーンには緊張感を与え、物語全体を盛り上げる重要な役割を果たしているんですよ。

ハリソン・フォードの魅力が全開

インディアナ・ジョーンズを演じたハリソン・フォードは、当時39歳。

まさに男の脂が乗った時期で、その魅力が存分に発揮されています。

大学では眼鏡をかけたインテリな教授、冒険では鞭を使いこなすワイルドなトレジャーハンター。

この二面性が、インディというキャラクターをより魅力的にしているんですよね。

また、蛇が苦手という弱点や、マリオンとの不器用な恋愛模様など、人間味あふれる部分も描かれており、完璧すぎないヒーロー像が共感を呼びます。

ハリソン・フォードのカリスマ性と演技力があってこそ、インディ・ジョーンズは不朽のキャラクターになったと言えるでしょう。

テンポの良いストーリー展開

本作は115分という比較的短い上映時間ですが、その中に冒険のすべてが詰め込まれています。

無駄なシーンがほとんどなく、次から次へと展開が変わっていくため、観客を飽きさせません。

南米の洞窟探検から始まり、ネパールでの襲撃、カイロでの攻防、聖櫃の発見、そして最後の儀式まで、まさにジェットコースターのような展開なんですよ。

このテンポの良さが、40年以上経った今でも本作が色褪せない理由のひとつでしょう。

コミカルな要素とのバランス

本作はアクション映画でありながら、ユーモアも随所に散りばめられています。

例えば、カイロの街で剣士が華麗な剣さばきを披露するシーンがあります。

観客は「インディも鞭で応戦するのかな」と期待しますが、なんとインディは面倒くさそうに拳銃で撃ってしまうんですよ。

このシーンは、撮影当時ハリソン・フォードが体調不良だったため即興で生まれたものだそうですが、結果的に本作を代表するコミカルシーンになりました。

また、Uボートに乗り込むシーンでも、インディがどうやって潜水艦についていったのか説明されず、観客の想像に委ねられています。

こうした遊び心が、作品に軽やかさを与えているんですね。

マリオンというヒロインの魅力

マリオンは、単なるお姫様キャラではありません。

酒場を一人で切り盛りし、男たちと飲み比べで勝負し、ピンチの時には機銃で応戦する、非常にたくましいヒロインなんですよ。

インディに対しても媚びることなく、対等な立場で接する彼女の姿勢は、当時としては新鮮でした。

カレン・アレンが演じるマリオンは、強さと可愛らしさを兼ね備えた魅力的なキャラクターで、インディとの掛け合いも見どころのひとつですね。

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』感想・評価

ここからは、実際に本作を観た感想をお伝えします。

冒険映画の教科書のような完成度

本作を観ると、「冒険映画とはこうあるべき」という明確なビジョンが感じられます。

ワクワクする謎解き、ハラハラするアクション、ドキドキするロマンス、そしてユーモアまで、すべての要素が絶妙なバランスで配置されているんですよ。

スピルバーグ監督の演出は無駄がなく、どのシーンをとっても「この場面が必要だ」という説得力があります。

映画を観終わった後、心地よい満足感に包まれるのは、この完成度の高さゆえでしょう。

40年以上経っても色褪せない魅力

1981年の作品ですが、今観てもまったく古さを感じません。

確かにCGを使った派手な映像効果はありませんが、実際のスタントや特殊効果で撮影されたアクションには、デジタルにはない迫力と重量感があるんですよ。

特に、トラックのカーチェイスや飛行場での戦闘シーンは、本物の迫力が伝わってきます。

また、ストーリーの骨格がしっかりしているため、時代を超えて楽しめる普遍性があるんですね。

冒険、友情、恋愛、善と悪の対決といった普遍的なテーマは、いつの時代でも人々の心を掴むものなんですよ。

ラストの衝撃と余韻

聖櫃が開封されるクライマックスシーンは、初めて観た時の衝撃が忘れられません。

美しい精霊が突如として恐ろしい姿に変わり、ナチスたちを次々と倒していく様子は、まさに圧巻です。

当時の特殊効果技術を駆使した映像は、今見ても十分に恐ろしく、神の力の恐ろしさが伝わってきますよね。

そして、最後に聖櫃が政府の倉庫に封印されるシーンは、冒険の虚しさと同時に、また新たな冒険への期待を感じさせてくれます。

インディとマリオンが肩を並べて歩いていく姿は、爽やかな読後感を残してくれるんですよ。

キャラクターへの共感と愛着

インディ・ジョーンズというキャラクターは、完璧なヒーローではありません。

蛇が苦手だったり、マリオンとの関係が不器用だったり、時には判断を誤ったりします。

でも、だからこそ彼に親近感が湧くんですよね。

困難に立ち向かう勇気、仲間を大切にする心、そして学者としての誇り。

こうした人間的な魅力が、インディを愛すべきキャラクターにしているんですよ。

また、サラーやマーカスといった脇を固めるキャラクターたちも魅力的で、彼らの存在がインディの冒険をより豊かなものにしています。

何度観ても楽しめる作品

本作は、一度観ただけでは気づかない細かい演出やユーモアが散りばめられています。

例えば、べロックが食事中にハエを食べてしまうシーンなど、何度観ても新しい発見があるんですよ。

また、ストーリーを知っていても、アクションシーンの迫力やジョン・ウィリアムズの音楽は何度聴いても心が高鳴ります。

家族や友人と一緒に観るのも良いですし、一人でじっくり楽しむのも良いでしょう。

何度観ても飽きない、まさに名作中の名作なんですよ。

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』キャスト・登場人物紹介

ここでは、本作の主要キャストと登場人物をご紹介します。

インディアナ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)

本作の主人公で、プリンストン大学で考古学を教える教授です。

表の顔は真面目な学者ですが、裏の顔は世界中の秘境を旅するトレジャーハンター。

トレードマークは革のジャケット、中折れ帽、そして鞭です。

蛇が大の苦手という弱点を持っていますが、困難に立ち向かう勇気と行動力は誰にも負けません。

演じるハリソン・フォードは、『スター・ウォーズ』シリーズのハン・ソロ役でも知られる名優で、本作でもその魅力を存分に発揮しています。

マリオン・レイヴンウッド(カレン・アレン)

インディの元恋人で、恩師アブナー・レイヴンウッド教授の娘です。

父の死後、ネパールで酒場を営んでいました。

インディに対しては複雑な感情を抱いていますが、冒険を通じて関係を修復していきます。

強気で気の強い性格ですが、芯の優しさも持ち合わせた魅力的なヒロインです。

カレン・アレンの演技が、マリオンというキャラクターに命を吹き込んでいますよ。

ルネ・べロック(ポール・フリーマン)

インディのライバルである考古学者で、いつもインディが苦労して手に入れた宝物を横取りする狡猾な男です。

目的のためには手段を選ばず、ナチスとも手を組みます。

しかし、考古学への情熱は本物で、聖櫃に対する執着は並々ならぬものがありました。

最後は聖櫃の力によって命を落とすという皮肉な結末を迎えます。

サラー(ジョン・リス=デイヴィス)

エジプトの発掘王で、インディの親友です。

陽気で頼りになる人物で、インディの冒険を様々な形でサポートします。

9人の子供たちの父親でもあり、家族思いの温かい人柄が魅力的ですよ。

ジョン・リス=デイヴィスの演技が、サラーというキャラクターに深みを与えています。

アーノルド・エルンスト・トート(ロナルド・レイシー)

ナチスの秘密警察ゲシュタポのエージェントで、拷問を得意とする残忍な人物です。

ネパールでマリオンを襲撃した際、熱せられた錫杖飾りを掴んでしまい、手に大やけどを負いました。

このやけどの痕が、ナチスが聖櫃の場所を測量する手がかりになります。

最後は聖櫃の力によって顔が溶けるという凄惨な死を遂げました。

ヘルマン・ディートリッヒ大佐(ウォルフ・カーラー)

ナチス・ドイツ聖櫃発掘隊の司令官です。

ヒトラーの命令で聖櫃を手に入れようとしますが、考古学に対する敬意は持っていません。

べロックに利用されながらも、最後まで任務を遂行しようとする軍人気質の人物です。

聖櫃の力によって干からびて死ぬという衝撃的な最期を迎えました。

マーカス・ブロディ教授(デンホルム・エリオット)

インディが務める大学の副学部長で、博物館の館長も務めています。

インディの良き理解者であり、冒険を陰で支える重要な人物です。

聖櫃の恐ろしさを警告するなど、慎重な性格の持ち主でもあります。

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』を動画配信サービスで視聴する方法

さて、ここまで読んで「今すぐ観たい!」と思った方も多いのではないでしょうか。

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』は、主要な動画配信サービスで視聴できますよ。

主な配信サービス

本作は、以下のような動画配信サービスで配信されています。

Disney+(ディズニープラス)では、インディ・ジョーンズシリーズ全作品が見放題で楽しめます。

Amazonプライム・ビデオでは、レンタルまたは購入で視聴可能です。

U-NEXTでも配信されており、初回登録時にもらえるポイントを使って視聴することもできますよ。

おすすめの視聴方法

シリーズ全作を楽しみたい方には、Disney+への登録がおすすめです。

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』以降の続編も含めて、インディ・ジョーンズの世界をたっぷり堪能できますよ。

また、初めて観る方は、まず本作から観始めることをおすすめします。

シリーズの原点であり、インディ・ジョーンズというキャラクターの魅力が最も凝縮された作品だからです。

家族や友人と一緒に観るのも良いですし、一人でじっくり楽しむのも良いでしょう。

大画面で観ると、アクションシーンの迫力がより一層増しますよ。

こんな人に『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』をおすすめ

本作は幅広い層に楽しんでいただける作品ですが、特に以下のような方におすすめですよ。

冒険・アクション映画が好きな方

ハラハラドキドキの冒険が好きな方には、まさにうってつけの作品です。

遺跡探検、カーチェイス、銃撃戦など、様々なアクションが詰め込まれており、飽きることがありません。

冒険映画の王道を行く本作は、このジャンルが好きな方なら必ず満足できる内容ですよ。

歴史やオカルトに興味がある方

旧約聖書に記された聖櫃、古代エジプトの遺跡、ナチス・ドイツのオカルト好きなど、歴史的な要素が随所に散りばめられています。

こうした題材に興味がある方にとっては、知的好奇心も満たされる作品でしょう。

フィクションとはいえ、実際の歴史的事実を基にしているため、勉強にもなりますよ。

ハリソン・フォードのファン

ハリソン・フォードの魅力が全開の本作は、彼のファンなら絶対に観るべき作品です。

39歳という脂の乗った時期の彼の演技は、まさに圧巻ですよ。

ワイルドな冒険家と知的な教授という二面性を見事に演じ分けており、彼の俳優としての実力を存分に堪能できます。

家族で楽しめる映画を探している方

本作は、子供から大人まで家族全員で楽しめる内容になっています。

暴力シーンはありますが、過度にグロテスクではなく、冒険活劇としての範囲内です。

むしろ、親子で一緒に観て、「次はどうなるんだろう?」とワクワクしながら楽しめる作品ですよ。

週末の家族団らんの時間に、ぜひ本作を選んでみてください。

映画の名作を観たい方

映画史に残る名作を観たいという方にも、本作は最適です。

アカデミー賞を受賞し、40年以上経った今でも多くの人々に愛され続けている理由を、実際に観て確かめてみてください。

本作を観ることで、なぜこの作品が伝説となったのか、その答えが分かるはずですよ。

まとめ:『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』は今すぐ観るべき冒険映画の最高峰

ここまで、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』のあらすじから見どころ、感想まで詳しくご紹介してきました。

本作は、1981年の公開から40年以上経った今でも、冒険映画の最高峰として輝き続けています。

スティーヴン・スピルバーグ監督とジョージ・ルーカスという2大巨匠が生み出した、インディアナ・ジョーンズという不朽のキャラクター。

ハリソン・フォードの魅力が全開の演技、ジョン・ウィリアムズの名曲、息をつかせぬアクションの連続。

これらすべてが完璧に融合した本作は、まさに映画の教科書とも言える作品なんですよ。

南米の洞窟から始まり、ネパール、エジプト、そしてギリシャへと続く壮大な冒険は、観る者の心を掴んで離しません。

聖櫃をめぐる争奪戦、インディとマリオンの恋愛、そして聖櫃に秘められた恐るべき力の謎。

すべての要素が絡み合い、最後まで目が離せない展開が続きます。

まだ観ていない方は、ぜひ今すぐ動画配信サービスで視聴してみてください。

すでに観たことがある方も、もう一度観返すことで、新たな発見があるかもしれませんよ。

冒険の世界へ飛び込み、インディ・ジョーンズと一緒にスリリングな体験をしてみませんか。

きっと、映画を観終わった後、あなたも冒険に出たくなるはずですよ。

さあ、帽子と鞭を手に、失われた聖櫃を探す旅に出発しましょう!