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映画「ゾディアック」あらすじ&感想!実話ベースの未解決事件サスペンスを徹底解説

映画「ゾディアック」は実話ベースの衝撃サスペンス!あらすじと感想を徹底解説
映画「ゾディアック」は、2007年に公開されたデヴィッド・フィンチャー監督による本格クライム・サスペンス映画です。
1960年代後半から1970年代にかけてアメリカ・カリフォルニア州で実際に起こった未解決連続殺人事件「ゾディアック事件」を題材にしています。
「セブン」や「ファイト・クラブ」で知られるフィンチャー監督が、実在の事件に挑んだ意欲作として高い評価を受けている作品ですよ。
上映時間は157分と長尺ですが、緊張感あふれる展開と豪華キャストの演技力で最後まで目が離せません。
この記事では、映画「ゾディアック」のあらすじをネタバレを含めて詳しく解説し、実際に視聴した方々の感想や見どころをたっぷりとご紹介します。
映画「ゾディアック」の基本情報
作品データ
製作年は2007年、アメリカ映画として公開されました。
上映時間は157分(2時間37分)とサスペンス映画としては長めの構成になっています。
監督はデヴィッド・フィンチャー、脚本はジェームズ・ヴァンダービルトが担当しました。
原作は、劇中にも登場する風刺漫画家ロバート・グレイスミスが執筆したノンフィクション「ゾディアック」です。
豪華キャスト陣
主演は「デイ・アフター・トゥモロー」や「ナイトクローラー」で知られるジェイク・ギレンホールです。
共演には「アイアンマン」シリーズのロバート・ダウニー・Jr.、「アベンジャーズ」シリーズでハルク役を演じたマーク・ラファロなど、豪華俳優陣が集結していますよ。
その他、アンソニー・エドワーズ、ブライアン・コックスなど実力派俳優が脇を固めています。
実話ベース!ゾディアック事件とは
アメリカを震撼させた未解決事件
映画の元になったゾディアック事件は、1968年から1974年にかけて発生した連続殺人事件です。
カリフォルニア州サンフランシスコ・ベイエリアを中心に、若いカップルなど少なくとも5名が殺害されました。
犯人は警察やマスコミに挑発的な手紙を送りつけ、自らを「ゾディアック」と名乗っていたんです。
手紙には暗号文が含まれており、「この暗号を解かなければさらに殺人を犯す」と脅迫していました。
現在も未解決のまま
この事件の最大の特徴は、2024年現在も未解決のままであるという点です。
複数の容疑者が浮上し、特にアーサー・リー・アレンという人物が最有力容疑者とされましたが、決定的な証拠がなく逮捕には至りませんでした。
DNA鑑定でも犯人を特定できず、真相は闇の中に葬られたままになっています。
犯人が自称した犠牲者数は37人にも上りますが、警察が認定しているのは5件の殺人事件です。
映画「ゾディアック」あらすじ【ネタバレ含む】
事件の始まり(起)
時は1969年7月4日、カリフォルニア州バレーホでのことです。
デート中の若いカップルが人気のない場所で車を停めていると、突然一台の車が近づいてきました。
その車は一度離れましたが、Uターンして戻ってきたんです。
懐中電灯で照らされた二人は警察官だと思った瞬間、何者かに銃で撃たれてしまいます。
犯人自らが警察に電話をかけ「犯人は俺だ」と告げる大胆不敵な行動に出ました。
暗号文の到着(承)
事件から約1ヶ月後、サンフランシスコ・クロニクル紙に一通の手紙が届きます。
手紙には2件の殺人事件への関与を告白する内容と、複雑な暗号文が記されていました。
「この暗号を新聞の一面に掲載しなければ、さらに大量殺人を起こす」という脅迫文も含まれていたんです。
新聞社は暗号文を大々的に掲載し、市民の協力を求めました。
サンフランシスコで暮らす歴史教師の夫婦がこの暗号の解読に成功します。
しかし暗号が解かれた後も、犯行は止まりませんでした。
捜査の本格化と3人の男たち(承)
新聞社の風刺漫画家ロバート・グレイスミス(ジェイク・ギレンホール)は、暗号解読が趣味だったことから事件に強い関心を持ち始めます。
同僚の敏腕記者ポール・エイブリー(ロバート・ダウニー・Jr.)と共に、独自に犯人像を探り始めました。
一方、警察ではデイヴ・トースキー刑事(マーク・ラファロ)とビル・アームストロング刑事がゾディアック捜査の第一責任者に任命されます。
湖でカップルがナイフでメッタ刺しにされる事件、タクシー運転手が頭を銃で撃たれる事件と、次々に犠牲者が出ました。
犯人は犯行後にも挑発的な手紙を送り続け、自らを「ゾディアック」と名乗るようになったんです。
容疑者の浮上と挫折(転)
捜査を進める中で、トースキーとアームストロングはリー・アレンという人物に容疑を定めつつありました。
しかし筆跡鑑定でゾディアックの手紙と一致せず、決定的な証拠がないまま釈放されてしまいます。
長期化する捜査の中で、事件を追う側の人間たちも疲弊していきました。
記者のエイブリーはゾディアック本人と思しき人物から殺害予告を受け、酒とドラッグに溺れていきます。
ビル刑事は心身の疲労から異動願いを提出し、トースキー刑事もゾディアックの手紙を捏造したのではないかという疑惑をかけられてしまいました。
事件は迷宮入りの様相を呈し、人々の記憶からも薄れていきます。
執念の調査と真相への接近(転)
周囲が次々と事件から手を引く中、唯一ロバート・グレイスミスだけが執拗に調査を続けました。
素人である彼は、仕事を辞め、家庭を犠牲にしてまで真相究明に取り憑かれていったんです。
妻は彼の元を去り、周囲からは狂気とも取れる行動と見られましたが、ロバートの信念は揺るぎませんでした。
数年がかりで各地の警察署や証人を訪ね歩き、膨大な証拠を洗い直したロバートは、ある結論にたどり着きます。
独自の調査で突き止めた犯人のプロフィール―誕生日や当時のあだ名―は、かつて刑事たちが容疑をかけていたリー・アレンの特徴と完全に一致していたんです。
真相は闇の中へ(結)
ロバートは自身の調査結果をまとめた著作「ゾディアック」を発表しました。
この本の影響で警察はリー・アレンを再び本格的に捜査し始めます。
しかし捜査が進む中、リー・アレンが心臓発作で突然死亡してしまうという衝撃の展開が待っていました。
DNA鑑定では決定的な証拠を発見できず、筆跡も一致しないという矛盾も残されたままです。
映画のラストでは、ロバートが金物店で偶然リー・アレンと対面するシーンが描かれます。
お互いを認識し合う緊張の瞬間でしたが、ロバートは何も言わずその場を立ち去りました。
こうしてゾディアック事件は、その真相が完全には明らかにされないまま幕を閉じるのです。
映画「ゾディアック」の見どころ・魅力
実話ベースならではのリアリティ
この映画最大の特徴は、派手な演出やご都合主義を排除した徹底的なリアリズムです。
通常のサスペンス映画であれば、最後に「真犯人はこの人物だった!」というカタルシスがありますよね。
しかし本作は実際の未解決事件を題材にしているため、そうした爽快な結末は訪れません。
観客は登場人物たちと共に「真実が分からない」という現実を体験することになるんです。
この「スッキリしない」感覚こそが、実話ベースの作品ならではの魅力と言えるでしょう。
フィンチャー監督の演出力
「セブン」で猟奇殺人の恐怖を描いたデヴィッド・フィンチャー監督ですが、本作では技巧的な映像美を抑えた淡々とした演出を選択しています。
派手なアクションシーンもなく、CGを駆使した映像表現も最小限です。
それでも画面から伝わってくる静かな緊張感と圧迫感は、まさにフィンチャー監督ならではの巧みさですよ。
前半のひりつくような殺人描写は思わず目を背けたくなるほどのリアリティがあります。
中盤以降の捜査過程では、手がかりに近づいたと思ったら遠のく、という繰り返しが観客を翻弄するんです。
3人の視点から描く多層的ストーリー
映画は3人の男性の視点から事件を追っていきます。
前半は新聞記者エイブリーと風刺漫画家ロバートのコンビで、まるでホームズとワトソンのような関係性で物語が進行します。
中盤からはトースキー刑事を中心とした警察捜査の視点に移り、より本格的な刑事ドラマの様相を呈するんです。
そして終盤は素人であるロバートの執念の調査が中心となり、一人の男が事件に取り憑かれていく様子が描かれます。
それぞれの立場から事件に関わり、人生を狂わされていく姿がリアルに表現されていますよ。
豪華キャストの演技合戦
ジェイク・ギレンホールは、最初は軽い興味から始まったロバートが徐々に事件に取り憑かれていく過程を見事に演じています。
ロバート・ダウニー・Jr.は、敏腕記者から酒とドラッグに溺れていく人物の変化を、自身の私生活をも投影したかのような迫真の演技で魅せました。
マーク・ラファロは、正義感と挫折の間で揺れる刑事役を重厚に演じ、作品に深みを与えています。
3人の実力派俳優たちの演技の掛け合いは、2時間40分という長尺を感じさせない吸引力がありますよ。
暗号解読の知的興奮
ゾディアックが送りつけた暗号文は、実際の事件でも大きな話題となりました。
映画ではこの暗号解読のプロセスも丁寧に描かれており、謎解きの知的興奮を味わえます。
2020年には実際の暗号の一部が51年ぶりに解読されたというニュースもあり、現実でも注目を集め続けている事件なんです。
劇中で登場する暗号や証拠の数々は、サスペンス好きにはたまらない要素と言えるでしょう。
視聴者の感想・評価
引き込まれる緊張感が魅力
「2時間40分の長尺だが、息をつかせぬ展開であっという間だった」という感想が多く見られます。
「未解決事件を追う執念が描かれ、じわじわと高まる緊張感に最後まで引き込まれた」という声も聞かれますよ。
派手なアクションはないものの、静かな緊張感が画面全体を支配しているのが本作の特徴です。
「フィンチャー作品なので猟奇的な描写を期待したが、不気味なほど明るくミスマッチな音楽が流れる掴みどころのなさが逆に魅力的だった」という評価もあります。
スッキリしないリアルさへの賛否
「真実に迫りながらも核心には届かず、スッキリしないリアルさが印象的だった」という感想が象徴的です。
「限りなく黒に近いグレーの人がいるにも関わらず、グレーはグレーのまま終わる。そんなモヤモヤも魅力的に感じた」という意見もありますね。
一方で「白黒はっきりした答えが欲しい方には向いていない作品」という指摘もあります。
「どうにもスッキリしない」という不完全燃焼感を、作品の弱点と見るか魅力と見るかで評価が分かれるようです。
実話だからこその重み
「これが実際に起きた事件で、現在も未解決だと知って改めて衝撃を受けた」という声が多数あります。
「最後の『現在も捜査中』というテロップにより、これが実話だということを思い出させられ、やるせない気持ちになった」という感想も見られますよ。
「エンディングで実際の未解決事件だと知らされて、何故この事件が何十年経っても世間の関心を引き続けるのか理由がよく分かった」という評価もあります。
フィクションではなく実話ベースだからこその重みと緊張感が、作品に独特の魅力を与えているんです。
2回目の鑑賞でより楽しめる
「1回目よりも2回目の方がより楽しめる作品だと思う」という意見が複数見られます。
結末を知った上で見直すことで、登場人物たちの行動や伏線の意味がより深く理解できるようです。
「必死で考えて考えて考えて…疲れた」という率直な感想もありますが、それだけ頭を使って鑑賞できる作品とも言えますね。
知的なサスペンスを好む方には、繰り返し鑑賞する価値がある映画だと評価されています。
こんな人におすすめの映画
実話ベースの事件ものが好きな人
実際に起こった未解決事件を題材にしているため、ドキュメンタリー的な要素を楽しみたい方に最適です。
事件の詳細や捜査過程がリアルに描かれており、真実に迫っていく過程にハラハラドキドキできますよ。
「事件がどのように社会に影響を与えたか」という側面も描かれているため、社会派サスペンスが好きな方にもおすすめです。
じっくり考えるサスペンスが好きな人
派手なアクションや驚きのどんでん返しではなく、証拠を積み重ねて真相に迫っていく地道な捜査過程を楽しめる方向けです。
暗号解読や証拠分析など、知的な謎解き要素が満載なので、推理ものが好きな方にはたまらない内容でしょう。
「答えがすぐに分からない」「考えさせられる」作品を求めている方には、まさにぴったりの映画ですよ。
フィンチャー監督作品のファン
「セブン」や「ファイト・クラブ」などフィンチャー作品が好きな方には必見の作品です。
技巧的な映像美は抑えられていますが、静かな緊張感と綿密な演出はフィンチャー監督ならではのものですよ。
監督の別の側面を見ることができる、渋い大人向けのサスペンス映画と言えるでしょう。
豪華キャストの演技を堪能したい人
ジェイク・ギレンホール、ロバート・ダウニー・Jr.、マーク・ラファロという実力派俳優3人の演技合戦が見どころです。
それぞれが異なる立場から事件に関わり、人生を変えられていく様子を繊細に演じています。
俳優たちの表情や仕草一つ一つに注目すると、さらに作品を深く味わえますよ。
映画「ゾディアック」を視聴できる動画配信サービス
主要VODサービスでの配信状況
映画「ゾディアック」は、複数の動画配信サービスで視聴可能です。
各サービスによって配信状況や料金形態が異なるため、ご自身の利用しているサービスで確認してみましょう。
レンタル配信や見放題配信など、サービスによって視聴方法が違いますので注意が必要ですよ。
長尺作品なので時間に余裕を持って視聴を
上映時間が157分(2時間37分)と長めの作品なので、じっくり鑑賞できる時間を確保することをおすすめします。
途中で中断すると緊張感が途切れてしまうため、できれば一気に観ることをおすすめしますよ。
週末の夜など、ゆっくり映画に没頭できる時間帯を選んで視聴しましょう。
よくある質問
映画の犯人は誰ですか?
映画では最有力容疑者としてアーサー・リー・アレンという人物が描かれています。
主人公ロバート・グレイスミスの調査により、この人物がゾディアックである可能性が極めて高いという結論に達しました。
しかし実際の事件では決定的な証拠がなく、DNA鑑定でも犯人を特定できていません。
現在も未解決事件として扱われており、真犯人は特定されていないのが現実です。
実話と映画はどこまで同じですか?
基本的な事件の流れや登場人物は実話に基づいています。
原作者のロバート・グレイスミス本人が実際に事件を調査し、著作にまとめた内容が映画化されました。
ただし映画的な演出や時間の圧縮、一部のシーンの脚色はありますよ。
重要な事件の詳細や捜査過程は、実際の記録に忠実に描かれている部分が多いです。
暗号は解読されたのですか?
映画の中では一般人の歴史教師夫婦が最初の暗号を解読するシーンがあります。
これは実話で、1969年に実際に解読されました。
ゾディアックが送った暗号のうちいくつかは解読されましたが、一部は長年謎のままでした。
驚くべきことに、2020年12月に51年ぶりに新たな暗号が解読されたというニュースが世界を駆け巡ったんです。
グロテスクなシーンはありますか?
デヴィッド・フィンチャー監督作品ですが、「セブン」ほどの猟奇的描写はありません。
ただし前半の殺人シーンは、リアルで生々しい描写があるため、苦手な方は注意が必要です。
特に湖でのカップル襲撃シーンは、ナイフによる執拗な攻撃が描かれており、目を背けたくなる残虐さがあります。
全体的には暴力描写よりも心理的な緊張感を重視した作りになっていますよ。
2時間40分は長すぎませんか?
確かに長尺の作品ですが、「あっという間だった」という感想が多く見られます。
緊張感のある展開と謎が深まっていくストーリーで、時間を忘れて没頭できる作品です。
ただし淡々とした捜査過程が続くため、「退屈だった」と感じる方もいるのは事実ですね。
じっくり腰を据えて観る覚悟があれば、充実した鑑賞体験ができるでしょう。
まとめ:実話の重みを感じる本格サスペンス
映画「ゾディアック」は、実際に起こった未解決事件を題材にした、リアリティあふれる本格クライム・サスペンスです。
デヴィッド・フィンチャー監督による静かな緊張感と、ジェイク・ギレンホール、ロバート・ダウニー・Jr.、マーク・ラファロという豪華キャストの演技が光る作品ですよ。
「犯人が分からないままで終わる」というスッキリしない結末は、実話ベースならではのリアリズムと言えるでしょう。
派手なアクションや驚きのどんでん返しを求める方には物足りないかもしれませんが、じっくり考えながら観る知的サスペンスとしては最高峰の出来映えです。
2時間40分という長尺ですが、事件の真相に迫っていく過程にグイグイ引き込まれ、あっという間に時間が過ぎていきますよ。
「この事件は本当に起こったことなんだ」という事実の重みが、映画に独特の緊張感と説得力を与えています。
実話ベースの事件ものが好きな方、フィンチャー監督作品のファン、知的なサスペンスを求めている方には、ぜひ一度ご覧いただきたい名作です。
週末の夜に、じっくり時間を取って鑑賞してみてはいかがでしょうか。
きっとあなたも、ゾディアック事件の深い闇に引き込まれていくことでしょう。
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